イスラエルが導くかもしれないアルマゲドン
世界的に混沌としてきていまして、アメリカでも緩急の差はあるでしょうけれど、前回ご紹介しました以下の記事のように、内戦の兆しが見えています。
アメリカで始まった内戦 : 失業者数が4000万人を超える中、民間に流通する銃の数が「3億2000万丁」となる合衆国が向かう地獄の夏
In Deep
ちなみに、以前から書いているブログのテーマのひとつとして「太陽活動と人間社会の暴力の関係」というものがあります。ここでは詳しいことにはふれないですが、本来なら、かつてないほど太陽活動が低い現在、暴動や革命などが「自発的に起きる」ということは、普通なら考えられないのです。
ひとつの例として以下の過去記事を提示させていただきます。
太陽活動と人類の革命と戦争の歴史
In Deep
この記事は、ポーランドのポジャギエロニア大学の教授が 1990年に発表した「太陽と人類社会の相関」についての論文をご紹介したもので、黒点観測が始まった 1750年以来、ほぼすべての大きな革命や戦争は、「太陽活動の極大期」に起きていることが示されているものです。
ですので、現在のような太陽活動が極めて低い時期に発生する「大きな暴力的事象」は、自発的な暴力行動から拡大するものとは思えず、起こり得るとすれば、扇動あるいは主導する存在があって、初めて成立するものだと思われます。
18世紀以来、太陽活動が低い時に起きた大きな暴力的な事象(大戦争、大暴動、大革命)は、「第一次世界大戦だけ」です。
南北戦争(第一次アメリカ内戦)、アヘン戦争、太平天国の乱、キューバ革命、太平天国の乱、日清戦争、日露戦争、第二次世界大戦、第一次中東戦争、朝鮮戦争、ベトナム戦争、ソ連の崩壊、そして、アメリカ同時多発テロもすべて太陽活動が最も「大きな時」に起きています。
そういう意味では、個人的には今のような時期にアメリカの内戦が拡大したり、あるいは中東で「終末的な戦争」が起きるということは想像しにくいのですが、しかし、前回の記事にも書きましたけれど、アメリカにおいては、「市民をそういう感情にかき立てている政策(長期のロックダウンと異様な失業率など)が続いている」こともあり、混乱が起こりやすくなっています。
中東にも「扇動」の影が見えます。
イスラエルなどを中心として、どうにも、故意に混乱が引き起こされるような状況を作ろうとしているように「見える」のです。
イスラエルは今月、隣国ヨルダンのヨルダン川西岸地区を「併合する」と発表しました。
秒読みに入ったヨルダン川西岸の併合 打つ手なし 絶望のパレスチナ
大連立政権を樹立したイスラエルのネタニヤフ首相はこのほど、占領地ヨルダン川西岸に建設されたユダヤ人入植地の併合に向け、改めて決意を表明した。
これに反発したパレスチナ自治政府のアッバス議長は5月19日、自治区の枠組みなどを定めたオスロ合意からの離脱を宣言、最後のカードを切った。和平の行方は暴力の連鎖の懸念をはらみながら絶望感が深まっている。 (佐々木伸 星槎大学大学院教授)
イスラエルの報道では、ネタニヤフ首相は、
「併合の開始の目標日は 7月 1日であり、それを変更するつもりはない」
と発言したことが伝えられています。
つまり、もうすぐです。
これに対して、ヨルダンのアブドラ国王は、ドイツのメディア「シュピーゲル」の取材に対して、
「イスラエルがヨルダン川西岸の一部の併合を進めることは、それはヨルダンとの大規模な紛争につながる可能性がある」
と述べたと報じています。
イスラエルとヨルダンの歴史は複雑ですが、簡単に始まりを書きますと以下のようになります。
ヨルダンは1994年にイスラエルと平和条約を締結しましたが、条約の締結により四面楚歌となったエジプトとは異なり、むしろ当然の帰結といった穏やかな歓迎ムードがありました。
それは前年にイスラエルとPLO(パレスチナ解放機構)の間でオスロ合意(※ イスラエルを国家として、PLOをパレスチナの自治政府として相互に承認するという協定)が締結されたために、パレスチナ暫定自治政府が実現するのだという期待があったためです。
国民の半数から3分の2がパレスチナ系の住民であるといわれているヨルダンにとって、PLOが認められ、パレスチナに自治政府ができるのであれば、イスラエルの存在を認めることによって、和平を後押ししたいというのが本音でした。
その後、イスラエルがネタニエフ政権になり、オスロ合意は事実上、崩壊した形となって現在に至るということのようです。
イスラエルとヨルダンは位置的には以下のようになっています。
・Google Map、 Orio Blog
いずれにしましても、やや混乱し始めているイスラエルを巡る中東ですが、このような状況の中、イスラエルは、
「イランから飲料水に化学物質を投入されるサイバー攻撃を受けた」
と発表しました。これはイスラエル側だけの発表であり、何とも言えない話なのですが、イスラエルの各報道が伝えています。
その中のひとつをご紹介します。
事実だとすれば、「民間の飲料水を毒化させる攻撃」というのは、実際に行われることは珍しい事例だと思われます。
イランがイスラエルのすべての水道水を毒化する攻撃 : 奇跡的にも攻撃は失敗に終わった
Iran Nearly Poisoned all of Israel’s Drinking Water: Miraculously Failed
Breaking Israel News 2020/05/31
4月24〜 25日、イスラエルの水道水インフラの 6つの施設を狙った前例のないイランのサイバー攻撃により、イスラエルのほぼすべての上水道システムに致命的なレベルの化学物質が投棄されようとした。
この攻撃は一部のシステムに影響を与えたが、幸いなことに、給水や廃棄物管理に支障をきたすことはなかった。コンピュータシステムは侵害されたが、サイバー攻撃そのものはブロックされた。
民間用の飲料水の供給に焦点を当てた攻撃
今回の上水道インフラに対するイランのサイバー攻撃が示したことは、サイバー攻撃が、イスラエルが日常的に直面しているタイプのデータへの攻撃だけではないことが明らかになったことだ。
イスラエルの当局者は、取材に対して、以下のように述べている。
「このようなタイプの攻撃は、たとえ戦時中であったとしても認められるものではなく、すべての規範に違反する攻撃です。あのイランでも、このような攻撃を仕掛けてくるとは予測していませんでした。普通はこのような攻撃をおこなうようなことは考えられないからです」
イスラエル国立サイバー総局の局長は 5月28日に国際サイバー会議で演説し、飲料水インフラへのサイバー攻撃の意図は、考えられていたものよりもはるかに重大であり、「これは歴史的な転換だ。これは攻撃のほんの始まりに過ぎないだろう」と述べたことを明らかにした。
サイバー攻撃は通常、コンピュータ内のデータベースまたはウェブサイトを標的にする。しかし、今回の攻撃は、水道水インフラを攻撃するというタイプの初めてのものとなった。
国立サイバー総局の局長は以下のように述べる。
「 ITやデータだけではなく、実生活に損害を与えることを目的としたこのようなサイバー攻撃を目撃することになったのです。もしこのような悪質な攻撃が成功したとしたら、現在、コロナ危機の真っ只中に直面している私たちイスラエルの民間人は非常に大きな損害を与えられたでしょう。この攻撃はよく組織されていて、通常の犯罪者によって行われるようなものではありません」
さらに懸念されるのは、水道水システムへの化学物質の放出をコントロールしようとするイランのサイバー攻撃の側面だ。
「たとえば、塩素や他の化学物質を間違った比率で飲料水に混ぜると、有害で悲惨な結果をもたら可能性があるのです」と局長は付け加えた。
仮に今回のイランの攻撃が成功していた場合、この攻撃は理論的にはイスラエルのすべての飲料水を汚染した可能性がある。
イスラエルの反応
このサイバー攻撃の後、イスラエルはイランの最大の港を狙って対応し、主要な経済進入を数日間麻痺させた。イランへの船のすべての航行システムはひどく破壊され、入出船間の衝突を避けるためにすべてを停止しなければならなかった。
「イスラエルの攻撃は、世界の大国のサイバー能力を示しました。これはイランへの明確なイスラエルのメッセージです。そして、このイランの攻撃は、まだ始まりに過ぎないと思われるのです」
局長の警告は予言的であり、5月20日、数千ものイスラエルのウェブサイトが、イランを拠点とするハッカーたちに攻撃されたと伝えられている。
イランのハッカーたちは、自分たちを「救世主ハッカー(Hackers of Saviour)」としてサイバー攻撃したと伝えられている。数千のウェブサイトが、ヘブライ語 / 英語のメッセージに置き換えらた。
このハッカー・グループは以下のようなメッセージを書き換えたサイトに残した。
「イスラエル破壊のカウントダウンは、ずっと前から始まっている」
ここまでです。
イスラエル側の主張も何だか具体性がなく、かなり怪しいですが、何だかイスラエルが、中東の国々と「軋轢を起こしたくて仕方ない」ようにも見えなくもないです。
そういえば、「イランとイスラエル」というキーワードで思い出すのが、2009年の未来予測プロジェクト・ウェブボットに、このふたつの国の攻撃についてのものすごい内容の記述です。
これは、イスラエルがイランを攻撃するところから始まる描写で、イスラエルは多大な被害を受けながら、ミサイルや無人攻撃機でイランへの攻撃を続けます。
その中で、イスラエルはイランの何らかの放射性物質の貯蔵庫を爆撃してしまい、その放射性物質が、ジェット気流で全世界を駆け巡るという話でした。
もちろん、科学的に考えれば、こんなことは起きようがないですが、最近は、ウェブボットに描かれる 2009年の光景が、2020年とよく似ているとしてご紹介することもありますので、その部分を抜粋して記事を締めさせていただこうと思います。
くどいようですが、こんなことは起こり得ないですのでご安心下さい。
単なる「予言という名の娯楽」としてお読み下さればと思います。
2009年7月の Web Bot 報告書より
・イスラエルがイランの穀物畑を攻撃する。イスラエルが攻撃したこの地下施設は何らかの液体を貯蔵するための施設だ。この施設が攻撃されることで放射性物質が飛び散る。それはジェット気流に乗り全世界を駆けめぐることになる。それは世界を9回駆けめぐり、約2億人が死ぬことになる。
・撒き散らされる灰の放射能はあまりに強力なので、動物や人間が微量を吸い込んだだけで臓器が内出血を起こし、死にいたってしまう。これを吸い込んだ動物や人間は、内蔵が壊死するような状態になるため、死の瞬間までもだえ苦しむ。
・まず死者の増大はインドから始まる。その後、放射性物質は東南アジアから日本海、そしてシベリア東海岸へと移動する。さらにアラスカへと拡散し、そこからアメリカ西海岸へと移動する。最初の一撃でアメリカ西海岸では2千200万人が死亡する。それから南西部に移動してからアメリカ大陸を斜めに横切るようにして北東部に移動する。
・放射性物質の移動はさらに続く。今度は、カナダ北部から北極圏の周辺を進み、そこからグリーンランド、スコットランド、ヨーロッパへと入る。放射性の気流は分岐し、一つはフランスとスイスアルプスに移動した後、ロシアと中国に入る。一方の流れは、 ヨーロッパを南下して北アフリカに入り、中東を横切り、放射性物質の被害で廃墟と化したイランに戻る。
・ 多くの人間や動物が放射性物質の吸入で死亡してしまうが、これがもたらす被害はそれだけではない。放射性物質の拡散で、特に北半球の食料生産が完全にだめになってしまうのだ。これは放射性物質に汚染された食肉用の家畜も含まれる。
・放射性物質の灰によって食糧生産地が大きなダメージを受けるため、飢饉が大問題となる。そしてこれが原因で人口の大移動が始まる。
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