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2021年からの世界 人類の未来 日本の未来 資本主義の終焉

中国で突如起きた「春まで終わらないかもしれない大停電」や、各国のエネルギークラッシュを見ていて思う「本物の黙示録」の入口に立っているという感覚

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Conquest, War, Famine, and Death




中国発のエネルギーショックは、並ではない場所に世界を連れて行くかも

こんにちはー(タイトルのわりに軽い出だしかよ)。

いやいや、なんか現実世界でいろいろなことが「急激」に起きていまして、多少柔軟にしていないと、現実についていけないのですね。今みたいなときは、まあ軽いほうがいいです。

今回、タイトルには「中国で起きている大停電」のことを文字にしましたけれど、イギリスでも、以下みたいなことが、昨日から起きている。

…イギリス主要都市で最大9割のガソリンスタンドがガソリンの枯渇
地球の記録 2021年9月27日

米ゼロヘッジの「パニック買いは英国のガソリンスタンドの90%を枯渇させてしまう可能性がある」という報道では、以下のような感じでした。

> ロイター通信によると 、買い占めパニックがトラック運転手の不足による燃料供給不足の危機を加速させた後、9月27日にガソリンスタンドの 90%が大都市圏で枯渇する可能性がある。

 

最近、以下の記事で、イギリスで(おそらく他のいくつかのヨーロッパの国でも)「天然ガス価格の高騰の影響により食料不足が悪化している」ということにふれました。

壊滅へのカウントダウン。生命…金融…食糧供給…すべての崩壊に近づく今
投稿日:2021年9月25日

天然ガス価格の高騰と食料不足の悪化がなぜ結びつくのかわからなかったのですが、ご紹介した記事で知りましたけれど、「二酸化炭素が極端に不足している」ことが、現在の食糧不足の問題のひとつで(他にも人材不足というのもあります)、

・二酸化炭素は肥料工場の副産物として派生する

もので、

・肥料工場は天然ガスで稼働している
・天然ガスの高騰のため、ヨーロッパの大きな肥料工場が相次いで稼働停止をした

ということにより、多くの食糧の製品そのもの、あるいは、二酸化炭素がないと、ドライアイスがない状態になりますので、精肉や通常の冷凍食品などを含めた、あらゆる食品流通が「できなくなる」ということのようです。

そんな中で、今度はイギリスで先ほどの報道のように、「ガソリンが枯渇した」という報道となっています。

「そんなに天然ガスとかのエネルギーって価格上がってんの?」と思い報道を見ますと、以下のような日本語の報道のタイトルが次々と出てきます。

・欧州のガス価格、1日で記録を4回更新 Sputnik 2021/09/15)

・天然ガス価格の高騰に苦しむ欧州 日経ビジネス 2021/09/22)

・LNG「世界大争奪戦」勃発!欧州発の価格高騰で日本の市場主導権危うし DIAMOND 2021/07/16)

 

「しかし、これだと、日本も影響受けるんじゃないの?」と思い、天然ガス - Wikipedia を見ますと、

> 日本では都市ガス用として利用される。

とあります。

「うーむ……」とは思いますが、うーむと考えたところで、何か良い考えが浮かぶわけでもなく、まあ、こういうことになっていると。

その天然ガスと直接関係しているということではないのですが、昨日から、中国の一部で「大規模な停電」が起きています。日本の簡単な報道では以下のように伝えられています。

中国で停電相次ぐ 石炭価格高で供給滞る 日系企業も生産停止

中国メディアによると、中国各地で27日までに電力不足が深刻化し、停電が相次ぐ事態となった。発電燃料である石炭の価格が国際的に値上がりし、供給が滞った。中国政府が二酸化炭素(CO2)排出量の削減を強化していることも響いた。日系企業を含め操業停止が広がり、中国経済への打撃が懸念される。 読売新聞 2021/09/27)

 

しかしこれについて、詳細を伝えている海外の記事を見ますと結構深刻で、理由も複雑そうなのですけれど、英国 BBC は、中国の電力会社の私的なコメントで、

「ある電力会社は、停電は来年の春まで続くと予想している」

報じていたりしています。

停電の影響を受けているのは、遼寧省、吉林省、黒竜江省で、合わせると 1億人ほどの人々が住んでいる地域です。しかし、他の地域でも断続的に起きているとも報じられています。つまり、中国全土で電力供給が不安定になっているようなのです。

そして、米ゼロヘッジは、これは、中国の問題ということではなく、

「世界的な電力供給ショックが迫っている」

述べています。

今回は、まずその記事をご紹介します。




 


何百万人もの中国人住民が、広範囲にわたる「予期しない」停電の後に電力を失った。中国の電力会社は「これがニューノーマルだ」と警告する

Millions Of Chinese Residents Lose Power After Widespread, "Unexpected" Blackouts; Power Company Warns This Is "New Normal"
ZeroHedge 2021/09/27

昨日、ヨーロッパ、特に英国を襲ったエネルギー危機と関連して、「電力供給ショックが迫っている」と私たちは警告した。

その数時間後、この懸念が、中国北東部の 3つの省で実際に現れた。突然の巨大な停電に見舞われたのだ。電力不足が最初に中国の工場を襲い、その後、家庭供給にも広がるにつれて、まったくの予告なしに停電が発生した。

遼寧省、吉林省、黒竜江省に住む人たちは、ソーシャルメディアで暖房が不足していること、エレベーターや信号機が機能していないことについて不満を漏らした。

住民のひとりは、以下のように投稿した。

遼寧省の省都である中国北東部の瀋陽市では、突然の予期せぬ電力抑制を経験した。

一方、石炭の供給は十分であるにもかかわらず、政府が炭素排出量を削減しようとしているため、中国全土の数十の省も電力抑制に直面している。

Source Beijing 2021/09/26

電力を石炭に大きく依存している中国の地元メディアは、原因は石炭価格の高騰による供給不足であると述べた。中国の石炭先物の価格は、過去 1年間で 2倍以上になっている。

石炭の価格の急増にはいくつかの理由があるが、その中には、世界的にすでにエネルギー供給が非常に厳しくなっていることがある(これはすでにヨーロッパの市場を混乱させている)。

中国での COVID ロックダウンからの日常への復帰は、急激な経済回復をもたらし、家庭や企業からのエネルギー需要を押し上げた。

また、今年の中国の夏は気温が高く、全土で極端なエアコン消費につながった。

中国政府はオーストラリアとの貿易の激化の中で、石炭輸入を停止しており、中国の電力会社は冬の石炭供給を確保するために電力購入を増やした。

それと共に、中国政府の炭素排出抑制の追求がある。習近平主席は、来年 2月に北京で開催される冬季オリンピックで青い空を確保したいと考えており、国際社会に経済の脱炭素化に取り組んでいることを示そうとしている。それもまた、石炭供給の人為的なボトルネックにつながっている。

石炭価格の高騰により、中国電力評議会は、「冬の石炭供給を確保するために、電力会社は、大幅な損失の状況下で、コストに関係なく、市場での購入を増やし続けている」と述べた。

しかし、電力不足の主要な理由がどれであれ、それはまだ始まったばかりだ。

英国 BBC が報じたように、中国のある電力会社は、停電は来年の春まで続くと予想しており、予期しない停電は「ニューノーマルになる」とも述べた。ただし、その投稿は後で削除された。

当初、エネルギー不足は全国の工場や製造業者に影響を及ぼし、その多くはここ数週間で、生産を抑制または停止しなければならなかった。

香港近郊の主要な製造拠点である東莞市では、300人の労働者を雇用する靴工場が先週、作業を継続できるように月額 10,000ドルで発電機を借りた。レンタル費用と電力を供給するためのディーゼル燃料の間で、電気の料金は現在、以前の 2倍の費用がかかる。

工場のゼネラルマネージャーであるジャック・タン氏は以下のように述べる。

「今年は、20年近く前に工場を開設して以来、最悪の年です」

専門家たちは、中国の工場での生産の中断は、西側の多くの店舗が空の棚を補充することを困難にし、今後数ヶ月のインフレに寄与する可能性があると予測した。

(※ 訳者注 / さまざまな中国産の製品・商品に依存している国々で、それらの商品が以前のように入ってこないということを示します)

アップル社への 2つのサプライヤーと、テスラ社への 1つのサプライヤーを含む 3つの台湾の電子機器会社は 9月26日の夜に、関係する中国の企業に、影響を受けたものがあることを警告する声明を出した。アップル社はすぐにコメントをせず、テスラ社はコメントの要求に応じなかった。

停電は断続的に見られているが、全体の停電の程度はまだ明らかではない。しかし、この 3つの省には 1億人近くが住んでいる。

影響を受けた地域からのソーシャルメディアへの投稿は、状況は「隣国の北朝鮮に住んでいるのと似ている」と述べた。

吉林省政府は、石炭不足に対処するために内モンゴルからより多くの石炭を調達するための努力がなされていると述べた。

しかし、以前述べたように、電力制限は、中国の製造の拠点でもある山東省、広東省、そして江蘇省を含む他の 10の省内の工場で行われている。

中国政府は、気候変動に対処するために石炭を抑制しようとしている。石炭価格は需要とともに急騰しているが、政府が特に住宅地で電力価格を低く抑えているため、家庭や企業による使用量はそれにもかかわらず上昇している。

発電所は、石炭が 1トン増えるごとに損失が増えることに直面し、安全上の理由から必要であるとして、ここ数週間、一部の発電所はメンテナンスのために閉鎖されている。

家庭の電力使用量に影響を及ぼし始めているうちは、住民たちの不便という範囲で収まるかもしれないが、この状況が封じ込められない場合、そして、さらに市民の不安をもたらす可能性がある場合、より大きな懸念は、すでに軋みが出ているサプライチェーンがさらに崩壊し、供給の混乱によって引き起こされるインフレがさらに大きくなる可能性がある。

冬の間に停電が続く場合、停電は世界の半導体供給に影響を与えると予想される。ご存じのように、半導体供給はすでに非常に厳しくなっている。

ニューヨークタイムズは電力不足が続く限り、サプライチェーンの問題は悪化し続けると書いた

COVID ロックダウン解除による世界経済の突然の再開は、コンピュータチップのような主要なコンポーネントの不足につながり、世界の海運会社の混乱を引き起こし、間違った場所にあまりにも多くのコンテナとそれらを運ぶ船を置いた。

中国の全体的な電力不足により、エコノミストたちは今年の中国の成長予測を引き下げている。日本の金融機関である野村は、今年の最後の 3か月間の景気拡大の予測を 4.4%から 3%に引き下げた。

中国の電力供給不足がどれくらい続くかは明らかではない。中国の専門家たちは、当局が鉄鋼、セメント、アルミニウムなどのエネルギー集約型の重工業から電力を遠ざけることで補償すると予測し、それで問題が解決する可能性があると述べた。


 

ここまでです。

この中に、

> 中国の景気拡大の予測を 4.4%から 3%に引き下げた

とありますが、米ゴールドマンサックスは、

「エネルギー危機の拡大の結果として、中国の第3四半期のGDP成長率を 0%に引き下げた報じられています。

イギリスのガソリン枯渇の翌日に、この中国の大停電の報道。

しかも「同じようなことが中国全土で起きる可能性がある」としていて、なんだかもう。

「どうなるの? これ」

とは思いますが、この記事を読む限り、原因にしてもひとつやふたつではないと共に、「世界全体のエネルギー問題と関係している」こともわかります。

 

今年の冬がですね、もし「寒い冬なら」大変だと思います。

コロナショックとかワクチンショックとか何とか、そんなことを言っている間に、

「エネルギーショック」

という純粋に喜ばしくないものがやってくる可能性があります。

なんだかもう、いろいろなことが急に始まり過ぎていて、いよいよ「本番じゃないの?」とさえ思うのですが、日本は、天然ガスの問題は大丈夫なんですかね。

なお、天然ガスの価格の推移ですが、ゼロヘッジの他の記事では、以下のように説明されています。

ヨーロッパの天然ガス価格は、英国熱量単位 100万ドルあたり 25ドルを超えて急騰し、2010〜 2020年の平均より 400%以上高く、商品が 100万Btuあたり約 5ドルで取引されている米国よりも大幅に高くなっている。

アジアでは、液化天然ガスが最近、季節的な最高値である 100万Btuあたり約 27ドルとなった。これは中国も広範囲にわたるエネルギー危機に見舞われたためだ。

zerohedge 2021/09/27

 

要するに、今現在、以下のようなことが同時に起きています。

・イギリスなどヨーロッパでガソリンの枯渇(他もいろいろと枯渇) / 記事

・中国で極端な電力供給不足

・その中で、石油と天然ガス価格の大幅な上昇が続いている

という感じでしょうか。

石油企業の共同責任者の方は、ブルームバーグのインタビューに「ヨーロッパやアジアの冬が寒くなった場合、大きな問題が発生します。不足に直面するでしょう」と述べていました。

上のようなことが現在起きていることに加えて、「冬」になると、以下のようなことが、その時期に重なるはずです。

 

・おそらくコロナの感染拡大がまた始まる

・今度は ADE の懸念も発生する可能性がある 過去記事1過去記事2

・それとは関係なく、通常の呼吸器感染症の患者が増える

・そんな中で「エネルギー供給が不足したら? (医療機器は? 医薬品の流通は? 搬送は?  )」

・そんな中で「サプライチェーンが崩壊したら?」

 

というような心配というのか、何というのかがありまして、そして、以下の記事でふれましたように、中国エバーグランデ(恒大集団)の破綻の懸念と、それにより連鎖的に中国の不動産の破綻や崩壊が重なるかもしれないという、これはかなり現実味のある懸念ですが、それがあります。

2021年9月に始まる(のかもしれない)大崩壊は、みずがめ座の新しい時代へのステップとなるのだろうか。…中国発リーマンショックを控えて
投稿日:2021年9月20日

それそのものもですが、バブルにあるジャンク債(格付けの低い債権)市場の崩壊の連鎖があるという話も出ています。デイリー新潮には、「中国恒大集団 最大の懸念は「ジャンク債」バブルの崩壊」という現実的な懸念の記事も出ていました。

 

これらが、この冬、早ければ 11月か 12月くらいまでに、

「全部来る」

あるいは、

「全部始まる」

かもしれないのです。

エネルギー価格自体と、それによる中国からのサプライチェーンの、一時的であるかもしれないにしても、その混乱のほうは避けられない感じがします。半導体や家庭用品、場合によっては食品なども。

そんな状況の中で、冬になり気温が下がり、日本でも世界でも、北半球では、ADE の不安を抱えながら感染再拡大が始まると。

「全部一緒なら何だかすごいな、おい…」と呟かざるを得ない感じですが、これらのすべての危機に完全に対応する能力は、私たちの国にあるのでしょうかね。

 

この中国の大規模停電が早期に速やかに収まるのなら、それほど心配しなくともいいのだと思いますけれど、中国の電力会社が言う

「春まで続く……」

とか、

「これ(停電)がニューノーマル」

とかいうようなことになれば、影響はむちゃくちゃ飛び火するはずです。

想像できないほどのことがさまざまに重複して押し寄せる可能性が高くなってきました。

すごい時代が来ましたね。

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