11月22日 ノルウェー上空に「20秒間」出現したピンクのオーロラ
・spaceweathergallery.com
見たことのないようなピンク色が空に広がる「理由」
冒頭にのせました「ピンク色のオーロラ」はノルウェーで観測されたものですが、こんなタイプのオーロラを見ることは大変に珍しく、しばらく見入っていました。
この時、このオーロラは下のような変化も見せていたようで、そしてこのオーロラが出現した時間は「約 20秒間だけ」だったそう。
光るヘビのようにも見える様相です。
ノルウェーのピンクのオーロラ
オーロラの発生原理から考えると、「ピンクのオーロラ」というものは、実は「通常とは違う太陽からの力の影響が空に現れている」ということでもあります。
これらのオーロラを紹介していたスペースウェザーの記事をご紹介します。オーロラの色のことにもふれています。
SPOTLESS SUN SPARKS PINK AURORAS
Spaveweather 2017/11/23
黒点のない太陽が炸裂させたピンクのオーロラ群
11月22日、太陽の表面に黒点はひとつもなく、NOAA (アメリカ海洋大気庁)は、現在の太陽活動を「非常に低い」と分類した。
しかし、これほど太陽の黒点活動が低いにもかかわらず、ノルウェー・トロムソの上空には、まるで爆発したかのような鮮やかなピンクのオーロラが出現した。
撮影した写真家のフランク・マイスナー(Frank Meissner)氏は、「突然、撮影していた場所の谷全体がピンクがかった白に変わったのです」と語る。
「それは約 20秒間続いて、そして終わりました」
近くにあるクバル島では、さらに劇的なピンクのオーロラが目撃された。現地にいたツアーガイドは、「それらは信じられないほどのピンクとグリーンの光にあふれたものでした」と述べる。
これらのオーロラの爆発は、太陽の大気中の穴から流れ出る太陽風(磁気の流れ)の流れによって引き起こされたものだ。
そのような「大気中の穴」は、太陽活動が小さくなっていく中では一般的なもので、一般的には太陽風を形成するためには黒点を必要とするが、この穴による太陽風は黒点を必要としない。
だからこそ、太陽からの磁気によって地球に出現するオーロラは、太陽活動が高い時も低い時でも現れるのだ。
太陽活動の1サイクルの期間である 11年間のあいだのどんな時にでもオーロラは継続して出現する。
しかし、このピンク色のオーロラの爆発は、この日の太陽風について他の興味深い事実を私たちに伝えてもいる。それは、この太陽風が異常なほど地球の大気内に深く浸透していることを示している可能性があるということだ。
ほとんどのオーロラは緑色だ。一般的にオーロラは、宇宙からのエネルギー粒子が地球上空の 100kmから 300kmの間にある「酸素原子」に衝突することによって引き起こされ、その場合は緑色に輝く。
しかし、その宇宙からのエネルギー粒子が精力的な動きを見せ、通常より低く、つまり地上近くに降下して、高度 100kmより低い場所に到達すると、粒子は「窒素分子」に衝突する。その場合、オーロラはピンク色になるのだ。
最近は、ピンクと白の巨大なオーロラがしばしば現れる。しかも、太陽から黒点が消えた時にそれが起きる。それはまるで、ピンク色のオーロラと、黒点が消えていくことの間に関係があるのだろうかと疑問に思うほどだ。
もし、そこに関係性があるのだとすれば、太陽が活動の極小期に向かっていく中で、さらに多くのピンク色のオーロラの爆発があるのかもしれない。
ここまでです。
この記事の中に、
> ほとんどのオーロラは緑色だ。
とありますが、本当にそうで、一般的に観測されるオーロラのほとんどが緑色をベースとしたオーロラなのです。
それは、たとえば、スペースウェザーのオーロラのギャラリーなどを見ますと、ほとんどが緑色のものであることなどからもわかるかと思います。
スペースウェザーのリアルタイム・オーロラギャラリーより
通常は、ほとんどの太陽からのエネルギー粒子は、高度 100キロ以上の高い場所で発光現象に結びつくのです。
スペースウェザーの記事の中には、酸素原子とか窒素分子とか、あまり聞き慣れない言葉が出てきますが、簡単に書けば、
・高エネルギー粒子が地球の高度100キロより高い場所では酸素分子と衝突し、その場合は緑色になる
・高エネルギー粒子が地球の高度100キロより「低い場所」では窒素分子と衝突し、その場合はピンク色になる
ということで、それぞれの化学作用でそのような色になるということのようです。
図で示しますと以下のようになります。
オーロラの色と高度の関係
そして、スペースウェザーの記事によれば、
> 最近は、ピンクと白の巨大なオーロラがしばしば現れる。しかも、太陽から黒点が消えた時にそれが起きる。
ということで、「黒点のない時にピンクのオーロラが現れやすい」ということなのかもしれないのです。
ノルウェーのピンクのオーロラが観測された少し後には、スウェーデンで下のオーロラが観測されています。
11月24日 スウェーデン・アビスコ
太陽に黒点がない状態と、ピンクのオーロラの多発との間に関係あるのかどうかはわからないですけれど、関係あるにしてもないにしても、言えることは、
「ピンクのオーロラが増えるということは、地球のより低い場所にまで太陽のエネルギー粒子が到達している」
ということの証でもありそうです。
これからの時代にピンクのオーロラが増えるのかどうかは何ともいえないですが、ピンクのオーロラが地球に見える時には、「太陽のエネルギーが、より地上に近い場所にまで来ている」という解釈でもいいのかもしれません。
太陽のエネルギーが、地球のほぼすべての生物に何らかの影響を与え続けているのは事実なわけですから、黒点のない時代のこういう「太陽エネルギーの地球深くへの浸透ぶりの変化」というのは、人間を含めた生体への、「いつもと違う影響」というものと関係するかもしれません。
過去のデータでは、太陽の変化は、社会体制も経済の状態も天候も人間の心理も何もかも変えています。
これについてはずいぶんと記事を書いたことがありますが、最近では、
・急停止した太陽活動 : 2010年4月以来最も長い「16日間連続で黒点ゼロ」を記録した日に「太陽活動は人間社会のすべてを牛耳っている」という概念を思い出す
というものなどがあります。
そういえば、今回のタイトルに「太陽の周波数」と入れたのですが、太陽から発せられている周波数が 528Hz ( DNA を修復する周波数といわれることがあります)であることを以前下の記事で書いたことがあったことを、今回のピンクのオーロラを見ていて思いだしたのでした。
・太陽から出ている周波数は「人間の DNA を修復する528Hz」だった
下が太陽の音です。
太陽と人間のつながりはいろいろですが、周波数だとか高エネルギー、もちろん磁力だとか、いろいろと地球に向けてくれていることを、今回のピンクのオーロラが思い出させてくれました。太陽がいろいろとしてくれているということについては、わりと忘れてしまうことが多いのです。
実際にはオーロラなどを含めて、太陽が作り出す現象を丁寧に見ているだけでも、自分の体の状態のことさえ理解できたりするのかもしれないなと最近は思います。
来年早々にも、太陽は「ほぼまったく黒点のない状態」となり、それが定着すると思われますので、環境も社会も含めて変化がさらに加速すると思います。
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