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2018年からの世界 地球という場所の真実 未来の地球

地球内部から「次々と噴き出してくる熱」は何を意味しているのか

投稿日:

極地の氷が次々と不明の熱源によって溶かされる中で「地球が寒冷化したとしても海面は上昇していく」未来

 

2018年1月22日の米ニューズウィークの報道より

newsweek.com

2011年7月の米科学メディアの記事より

science20.com

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地球内部の熱が地上に噴出し始めた時代?

前回の記事は火山に関してのものでした。

火山の噴火というものも、「地下から熱を含むエネルギーが地表に噴出してくる」という事象ですけれど、火山の噴火はともかく、そもそも、

「地球の内部からは常に《発生源不明》の膨大な熱が地上にやって来ている」

ということが最近はわかっています。

冒頭の2日前のニューズウィークの記事は、デンマークの大学の研究者たちによる「グリーンランドの氷床の融解が地球内部からの熱により起きている」ということについての研究の内容を紹介していたものでした(何か新しいことがわかったというものではないです)。

今回はこのニューズウィークの記事をご紹介しようと思いますが、この「地球内部からの熱」というものに関しては、冒頭に 2011年の科学報道を載せましたけれど、その年の In Deep の記事でご紹介したこともあります。

もう7年近く前になるわけですが、そこでご紹介した記事から抜粋します。

44兆ワットの地球の熱はどこから来ている?

地球の内部からは常に約44兆ワットものも莫大な熱が宇宙に向けて放射されている。この熱はいったいどこから来るものなのだろうか?

英国の科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」上で報告された記事によると、この熱の多くは、地球の外殻とマントルの中でのウランやトリウム、カリウムなどの放射性崩壊によるものだという。(略)

現在、確実に言えることは、地球から放出されている 44兆ワットという膨大な熱の「約半分」が放射性崩壊によるものだということだ。これはほぼ確実だ。

しかし、あとの半分の熱は?

何か他の熱源があるわけだが、原始の地球の形成時から存在しているかもしれないこの「熱の源」を探し出す科学者たちの奮闘が続いている。

要するに、この地球の内部からは、「 44兆ワット」という、途方もない熱が発せられているのですけれど、

「そのうちの半分は、なぜ発生しているのかわからない」

ということなんですね。

そして、そういうこととはまた別のこととして(本当に別のことかどうかわからないですが)、今回の冒頭のニューズウィークの記事にありますように、

「地球内部からの熱が、地上の氷を溶かし続けている」

というようなことになっているわけです。

つまり、地球内部からの熱が「地上に直接影響している」と。

もちろん、それぞれ「違う発生源の熱」なのかもしれませんけれど、「熱は熱」ということで、それが地上の現象として現れ始めている。

なお、このニューズウィークの記事をご紹介しようと思いました理由としては、最近、地球の記録の、

それは天体の衝突か、それとも地下からの燃焼か。メキシコに正体不明の「燃え上がるクレーター」が出現する
 地球の記録 2018/01/21

という記事で「メキシコに現れた謎のクレーター」のことを知ったということも関係あるのかもしれません。

それは下のような「穴」なのですけれど、やや不可解なのです。

2018年1月17日 メキシコ・サルティーヨのハイウェイにて

Multimedios Laguna

地球の記録の記事ではご紹介しきれなかったのですが、このクレーター、「内部が燃えている」のです。動画で見ますと、最後に穴の内部が撮影されていて、赤く燃えているのがわかります。

 

地表の「穴」というのは、

・下から、シンクホールなどの地番の崩壊によって発生した

・上から隕石などが落下して衝突して発生した

のふたつくらいしか原因は考えられないのですが、メキシコの報道では「隕石ではないか」という報道が優勢でした。

しかし、それについて疑問に思うのは、上の写真の穴の周辺を見ていただきたいのですが、「穴の周囲が盛り上がっていない」のです。

条件はあるにしても、「空から天体が落下してクレーターが作られるのなら、大なり小なり穴の周囲は盛り上がる」と思うのです。

天体の衝突で作られたクレーターの例

Explosion crater

メキシコのクレーターには、「周囲の盛り上がりも土や石が散らばった様子も何もない」のですよ。

ですから、隕石の衝突ではないかも、とも思った次第です。

では、このメキシコのクレーターが単なるシンクホールだとします。

その場合、「なぜ、地下が燃えて煙が上がり続けている?」というようにも思います。

 

地球の内部は今でもわからないことだらけですが、「熱が地表に噴出してくる事象が増加しているのではないか」ということを思うこともありますし、何より、今回の記事にもありますが、「地球内部の熱が地表の氷を溶かすことで、海面は上昇していっている」ということも言えそうなのです。

地球が温暖化しようが、寒冷化しようが、それとは関係なく「海面は地球内部の熱によりどんどん上昇していく」という可能性がかなり強くなっているのかもしれません。

「寒冷化の中での海面上昇」という何となく洒落にならないシナリオが現実味を帯びています。

また、突きつめて考えれば、これらは「地球内部のエネルギー」であるわけですから、火山の噴火を含めた地質の事象と「全然関係ない」と言えるものかどうかとも思います。簡単に書けば、「地球内部からの熱の噴出が増加すれば、火山の噴火などの地質事象はさらにな増えるのではないか」というような考え方です。もちろん、何の証拠も実証例もない話ですけれど。

いずれにしましても、この「地球内部のエネルギー」については、過去記事で取りあげたものや、最近のさまざまな事象を含めて、またご紹介することになると思います。

というわけで、にユーズウィークの記事をご紹介して、締めたいと思います。


PUZZLING HEAT FROM DEEP INSIDE THE EARTH IS MELTING GREENLAND'S GLACIERS
Newsweek 2018/01/22

地球の奥深くからの謎の熱がグリーンランドの氷河を溶かし続けている

科学者たちは、グリーンランドの氷床が溶け続けていることを知ってはいた。

しかし、そのグリーンランドの氷床の溶融には部分的に地球深部から生じている熱が関与していることは最近になってわかり、その地球深部で生じる熱源は今なお謎のままだ。

現在、研究者たちはその熱の証拠を突き止め、氷河を溶かし、海に流し続けている力を明らかにしようとしている。

研究者たちは、グリーンランド北東部にあるフィヨルド「ヤングサウンド(Young Sound)」でサンプリングを行った。ここは、海の氷がフィヨルドの上にふたをする役割を演じている場所だ。

研究者たちは、10年以上にわたり、ヤングサウンドのフィヨルドの気温と塩分を深度 650〜1,100フィート(約 200〜330メートル)で測定し続けた。フィヨルドは深く U字型の谷で海に繋がっており、氷河の侵食によって形成されている。

ヤングサウンドのフィヨルドが位置する地域は、海水が 60℃の温度に達する温泉で満たされている場所だ。研究者たちによると、アイスランドと同様に、グリーンランドの地表の下ではかなりの量の地熱活動が息づいている。

地球内部からの地熱活動から放出される熱は、氷河を下から溶かすことで、海面に滑り落ちやすくなり、それは結果として海面上昇につながる。

デンマークのオーフス大学バイオサイエンス部のソーレン・リャスガード(Soren Rysgaard)氏は、「地球内部からの熱が、氷の動きに影響を与えていることは間違いありません。また、私たちは、グリーンランド東北部の氷塊の大部分の地下で同様の熱の地表への露出が起こると考えています」と述べる。

北極圏研究センターとグリーンランド自然資源研究所の研究者たちも、科学的報告書に掲載された調査結果は、海面上昇の予測とグリーンランドの氷床の安定性の向上に役立つだろうと語った。

地球内部からの熱の流出は、グリーンランド北東のヤング・サウンド・フィヨルドの深い部分の水を温め続けている。リャスガード氏によると、大気と海の上昇する温度、上からの降水、氷床の特定の原動力、そして今や地球の内部からの熱の流出が原因で、グリーンランド氷床がその質量を失う原因となっているという。

地球内部からの熱流出は、フィヨルドの深海の水温を温めることにより、さらに氷の融解の原因となる。

この熱源は科学的には、地熱流フラックス(geothermal heat flux)として知られており、オーフス大学のヨーゲン・ベンドッセン(Jorgen Bendtsen)氏らによれば、これらの熱は、地球の形成時にまでさかのぼるという。地熱流フラックスは測定が難しく、また、地球全体に均一に分布しているわけではない。

これらの地熱流フラックスによって引き起こされた氷床の下からの暖かい融解は、「氷と地面との間の境界面を潤滑にし、より速い氷の流れをもたらします」とベンドッセン氏は述べる。

最新の研究からの知見は、グリーンランドの氷床から、氷の流れの将来の予測を知らせることが可能となり得る。そして、極地の氷が溶けていくことについての、これらの独自のプロセスを理解することにより、どの位の期間で、どのくらいの海面上昇が起きるかを正確に突き止めるのに役立つ可能性があるという。





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