以前のコロナの姿はもうない
最初の、つまり 2019年に中国武漢で発生したとされるコロナウイルスについての恐怖の喧伝がプロパガンダであったことを知るのには、そう長い時間はかかりませんでした。
2020年のはじめ頃から主要国全体でロックダウンがおこなわれ、日本でも複数回の緊急事態宣言が出された時には、すでにそれは明らかとなっていました。
今回の中国の「突然の爆発的流行」についても、最初かなり疑っていました。
「またなんかやろうとしているのかな」というような。
しかし、事態が少しずつ理解できるようになり、あの時とは「まったく異なる事態が迫っている」ことを今は認識しています。
もちろん、これは私個人の推測であり、そうはならないかもしれないですが、しかし、そうなるかもしれないという感じでしょうか。
最近になり、中国の大都市圏の企業で起きたことの状況について、現地の情報を提供してくださる方々がいらっしゃったり、また報道も増えたことで少しずつわかってきました。
わかることは、
「中国での現在のコロナ感染拡大は、ゼロコロナ政策の廃止とほぼ同時に始まった」
ことが示されています。
正確には、「ゼロコロナ政策の撤廃が発表されてから、ほぼ2日以内程度」に、あっという間に、中国で過去最大の感染拡大が起きていたことがわかりました。
これについて以前と異なるのは、「検査で陽性となった人が増えた」のではないのです。
「症状を示した人」
が爆発的に増えたのです。
それがコロナか他の感染症かはともかく ……中国政府はコロナではなく風邪が流行していると述べていましたが、ともかく、この「突然」といえる爆発的な流行は、ゼロコロナ政策の撤廃とほぼ同時に起きました。
いくつかの情報は、中国の大都市圏の話だけでしたので、「他はどうだったんだろう」ということは、よくわかりませんでした。
中国は広い国ですので、「田舎」という言葉の概念が、日本の田舎とは比較にならないような、本当の人里離れた地域がたくさんあります。
そして、最近知ったのは、
「人里離れた地域でも、大都市圏とほぼ同時期に感染爆発が起きていた」
ということでした。
いくつもの中国の報道がありますが、比較的信頼できる報道媒体として、中国語版エポックタイムズ (大紀元時報)があります。最近、「中国で起きたことの最大の謎」というタイトルの記事が出ていました。
長い記事ですが、そこに以下のような下りがありました。
2022年12月31日の中国語版エポックタイムズより
…雲南省出身の周氏は、次のように述べている。
「なぜウイルスがこれほど短期間に中国全土のほぼ隅々にまで広まったのか、理解できません」
周氏の故郷は、雲南省、貴州省、四川省の交差点にある、特に人里離れた町にある。
「私たちの故郷がどれだけ僻地かは言葉では言い表せないほどです。ここは常に中国で最も貧しい地域のひとつで、最も人里離れた場所の 1つです。しかし、私の母親が、約 1週間前、その地域で、老いも若きも誰も感染から逃がれることができなかったと述べています」
周氏の故郷の町には現在、約 600~ 700人の人たちが住んでいるが、そのほぼ全員が新型コロナウイルスに感染した。これまでに数人の高齢者と少女 1人が死亡した。
周氏は、ウイルスのこの拡散速度と広がりに非常に戸惑っている。遠隔地でこれほど急速に広がることは通常の時間軸では考えられないと述べた。
この記事の冒頭は、以下のように記されています。「新十策」というのは、ゼロコロナ対策が撤廃された時に発表された時に政府が提示した、新しい感染症対策のことです。
> 「新十策」が発表された途端、中国全体の感染者数は一晩で数百万人、数千万人、そして数億人に達した。この中国で起こったことは、今は世界的に謎となっている。 (epochtimes.com)
これについて、一種の中国政府の機関紙ともいえる人民日報の支局長も以下のように述べたと報じられています。
> 「人民日報」四川支局長の林志博氏は 12月21日深夜、以下のように書いた。「カタールのサッカーワールドカップでは、観客で混み合う中、誰もマスクなどしていなかったが、感染の問題は起きなかった。アルゼンチンが優勝し、国全体が祝った時にもマスクは誰もしていなかったが、感染の問題はまったく起きなかった。他のさまざまでも同じだ。中国だけが(ゼロコロナ政策の撤廃が)発表された直後に、ほぼ全人口が感染した。なぜなのか。(epochtimes.com)
これは現在、世界中の科学者たちにとっての「謎」となっているようです。
先ほどの、雲南省出身の周氏の故郷は、地図でいえば、おおまかに以下のあたりだと思います。
最初に感染の爆発が報告された北京や上海からの距離は、日本だと、北海道と九州ほど、あるいはそれ以上あります。
しかも、頻繁に往来が行われている日本とは異なり、ほとんど外部との交流や接触が通常ほとんどないような地域です。
「そのような地域でも、都市部と同時に感染拡大が起きた」
ことになるのです。
しかも、ここだけではなく、「広大な中国全土で、ほぼ同時に感染爆発が起きた」のでした。
通常の感染拡大の場合、このようなことは時間軸的にあり得るものではないです。
なぜ、このようなことが起き得るかという理由は……まあ、一般論ではほぼ説明がつかないです。「突飛な考え方」では考えられるような概念もないではないですが、それにふれますと、頭のおかしな人だと思われかねないので、ここではふれません。
ともかく、「現実」だけを見ても、
「普通のことが起きているのではない」
ことはわかります。
なお、タイトルにもしました「これが武漢のときとは異なる」ということについて、最もそれを示しているのは、「中国共産党の要人や、退役軍人、官僚などの訃報が多すぎる」ことにも見られます。
ものすごいペースで流れ続ける要人の死去報道
これに関しては、以下の記事などでも、その訃報のあまりの多さを取りあげていますが、その後も続いています。
[記事] これは文化大革命の中での単なる粛正か…それとも新たな生物戦か…。最悪の想定は起こり得ないと願いつつ
In Deep 2022年12月27日
また、共産党所属の芸術家たとちも次々と死亡していることを以下の記事で取りあげています。
[記事] 12月に連続して死亡した中国共産党所属の著名な芸術家たちのリスト
地球の記録 2022年12月28日
元旦の中国語の報道では、新年にかけても「引退した中国共産党の元将校たちが次々と死亡した」と報じられていまして、要人や元要人たちの死の波が続いているようです。
「毛沢東のボディーガードから将軍まで、引退した中国共産党の役人が相次いで死亡した」より
最近の中国での流行の発生中に、中国共産党の退役将校たちが相次いで死亡した。その階級は、毛沢東の警備員から将軍までさまざまだ。元参謀次長の李景氏、元第二砲兵隊政治委員の李通茂氏らも死亡した。
中国共産党軍の元副参謀長である李靖氏が 12月3 日 15時に北京301病院で死亡したと山東省滕州市のローカル情報ネットが報じた。 92歳だった。
12月30日、中国のソーシャルメディアは、中国共産党の将軍で済南軍区の元政治委員である宋慶偉氏の死亡記事を出した。訃報によると、宋慶偉氏は、12月27日17時12分、山東省済南市の960医院で新型コロナウイルスに感染したため死亡した。 93歳だった。 (ntdtv.com 2023/01/01)
あまりに、現役の共産党員や退役官僚、元将軍などが次々と亡くなっていることもあり、先ほどリンクした記事のタイトルにありますような「粛正」というような言葉も思い浮かんだりしたのですが、訃報を読む限り、多くは、コロナのようには見えます。
3年前の武漢のときには、少なくとも共産党の要人の死の波が、ここまで激しいことはありませんでした (要人なついては、ほぼなかったと記憶しています)。
しかし、一方で、訃報を見ている限り、亡くなっているのは、
「圧倒的に高齢者」
です。
しかも、80代以上が圧倒的です。
現在の中国は、立場の高い方々は長生きなのか、訃報を見ますと、100歳を超える方々もたくさんいらっしゃいますので、コロナではなくとも、亡くなることそのものに違和感のない年齢の方々が多いのは確かです。
しかし、こう連続しているのはすごいことで、この半月くらい、もうずっとこんな調子なのではないでしょうか。
なお、現在まで知る報道や情報から、これは私個人の推測でしかないとはいえ、この中国のコロナについて、以下の2点は言えるのかもしれません。
「感染自体は、手に負えないほど急速に爆発的に広がる」
「しかし、基礎疾患のない高齢者以外の症状は、非常に軽い」
というものです。
ですので、実際には、このコロナは恐がるものではないのですが、しかし、以前と異なるのは、
「無症候という概念があまりない」
ということです。
これまでのコロナは、感染しても圧倒的に症状の出ない人たちのほうが多かった。
ですので、実際には非常に多くの人たちが感染していたと思います。
しかし、今の中国のコロナ(と思われているもの)は、軽いことは軽くても「症状が出る」もののようです。
また、高齢者等に関しての懸念材料は、
「肺への影響が大きい」
ことかもしれません。
以下に、記事を載せています。
[記事] 広がる「白い肺」:現在の中国のコロナ患者の大部分が何らかの肺炎を患っているという医師からの報告
地球の記録 2023年1月1日
これも、若い人たちの場合は、それほど問題にはならないような気はするのですが、肺炎の発症についての年齢等の分布データがないですので、何ともいえません。
安徽医科大学附属第一病院の救命救急医によると、
「外来に来た患者の 80%がさまざまな程度の肺炎を患っていた」
と、投稿したことが伝えられていますが、計測した数値なのか、感覚的な数値なのかは曖昧です。
しかし、最大の「日本での懸念」は何かというと、
「中国人と今の日本人では、免疫の力が異なっている可能性」
があることです。
衰退する IgG3、そして懸念される抗原原罪
これらについては、私は専門家ではないですので、詳しくふれるつもりはないですが、以下の記事で、最近の科学誌サイエンスに掲載された論文に少しふれています。
[記事] パンデミック以来最大の危機が迫る中、「日本のコロナ死と小児の重症化」に関するショッキングなデータの内容を知る
In Deep 2022年12月31日
サイエンスの論文はこちらにあります。
この記事で掲載したグラフに、もう少し注釈を加えたのが以下のものです。
ある程度の解釈は先ほどの記事をご参照いただければと思いますが、
・接種 2回目から時間の経過と共に IgG3 が最大ゼロにまで減少する
・接種 3回目から IgG4 が異常値といわれる水準まで上昇する
ということが示されています。
要するに「免疫の問題と関係することが体内で起きている」ということだと言えそうなのですが、これ以上の説明は私には難しいです。
これと共に、多くの現在の日本人の方々が抱えている「かもしれない」問題として、
「抗原原罪」
というものがあります。
これも専門家ではない私には「こういう問題があるかもしれない」としか言いようがないのですが、抗原原罪についてわかりやすく書かれているものとしては、以下のようなものがあります。
> 「抗原原罪」とは、免疫系が最初に出会ったウイルスの印象を引きずり、後に微妙に変異したウイルスに対しても同じように反応する結果、最適な防御ができなくなるという理論です。
>
> ……免疫の多様性によって、ヒトはウィルス変異に対してもある程度優位に対応できたと考えられますが、「同じワクチンを複数回接種することによって免疫の固定化がおこり、将来的にウィルス変異に対応できなくなるのではないか」というのが「抗原原罪」の考え方です。 (matsuuranaika.com)
「同じ抗原を複数回接種した場合、免疫の固定化がおこるかもしれない」という説のようです。
つたない表現ですと、たとえば、ある病原体の「A株」というものに対して予防接種をするとします。通常は、普通「 1回の予防接種」です。
しかし、この「A株だけに対してのワクチン接種を何度も繰り返す」と、
> 免疫系が最初に出会ったウイルスの印象を引きずり、後に微妙に変異したウイルスに対しても同じように反応する結果、最適な防御ができなくなっているらしい。 (nikkei-science.com)
という反応が起きる「かもしれない」という話です。
仮にこの抗原原罪というシステムが作動した場合、A株の後に、変異した、
B株
C株
D株
E株
F株
などが登場した場合、
「これらへの防御が適切になされなくなってしまう」ことがある「かもしれない」という説です。
必ずなるということではない上に、抗原原罪のメカニズムは完全にわかっているわけではないです。
しかし、この抗原原罪のメカニズムが作動する条件として、
「複数回、同一の抗原を打ち続ける」
ということがキッカケになる可能性はあるのかもしれません。
A株、A株、A株、A株、A株、と打ち続けた場合、A株以外への感染抑制の対応がうまく働かない「かもしれない」ということです。
あくまで「かもしれない」ということであり、可能性の話です。
今回のワクチンキャンペーンでは、三回目のブースター接種までは、
武漢株、武漢株、武漢株
と続きました。
その後、2022年になり、新しい「二価ワクチン」が秋に登場しました。詳しくはこちらの記事にあります。
これは、オミクロン対応と呼ばれていますが、「武漢型も入っている」ものです。その二価です。
それを聞いた時に、
「なんで?」
とは思いました。
もうその時点においてさえ、「この世に武漢型など流行も存在もしていなかった」からです。
何のために入れられているのかよくわからない。
その頃、この「抗原原罪」という概念を知りました。
さきほど「 A株、A株、A株、A株、A株」と打ち続けた場合と書きましたけれど、この秋から 4回目を打った方々は、
武漢株、武漢株、武漢株、武漢株
という連続の同一抗原の接種となっており、5回目まで打たれた方は、
武漢株、武漢株、武漢株、武漢株、武漢株
と、かなりの複数回の同一抗原の連続投与となります。
「こういうことって、抗原原罪のシステムを発動させるきっかけになることはないのだろうか」と、当時思った次第です。
詳しい部分は、私にはわかりません。
お詳しい方々がこれらのことを考察されてくださることを願っています。
ともかく、数千万人の日本人の方々がこれらの状態を抱えたまま、つまり、
・IgG3 が著しく減少している「かもしれない」
・IgG4 が著しく増加している「かもしれない」
と共に、
・武漢株、武漢株、武漢株、武漢株、武漢株……という状態が、抗原原罪的な働きと関係する「かもしれない」
という中で、
「中国からやって来る」
のです。
こういうことを含めての全体的な心配という感じでしょうか。
あとは時間と結果だけが語ってくれると思いますが、2月にかけて、どのようになっていくのか、その正確なところは誰にもわかりません。
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