なぜ子どもがこんなことになっているのか
年末ですので来年のことを、などと思っていたのですが、今日になって、いろいろと驚くようなデータをいくつか知りまして、少しご紹介したいと思いました。
ほとんどがコロナのことなんですが、まあ……中国からこれからやってくる「おそらく新しいコロナ変異種」に関しては、最近のメルマガにも少し書いたのですが、わからないことが多いですので、後半で少しふれさせていただく程度にします。
ただまあ…… 1月から修羅場になることは間違いなく、感染拡大への準備などは何もできるものではないですが、「心の準備」は大事かと思います。
世界も社会も何もかも変わる最初の段階に入ると思いますので。
まず、今日知った「日本の資料」をいくつかご紹介したいと思います。
ひとつは、日本集中治療医学会と小児集中治療委員会による「子どものコロナでの重症化 (集中治療室等への入室)状況について」の資料です。以下にあります。つまり「子どもの重症化についてのデータ」です。
これは第7波と、現在の第8波についてのデータですが、発表日が 12月1日と、今から 1か月くらい前のもので、つまり「まだ感染拡大も死亡者拡大も現在ほどには起きていなかった頃」ですので、今は状況がさらに悪化している可能性があります。
2022年の日本のコロナ死者数の推移 (7日移動平均)
ourworldindata.org
この 12月1日時点までの「日本のコロナによる小児の集中治療室への入室の状況」から、「年齢層の分布」です。
最初に書きますと、「半数が未就学児」となり、赤ちゃんを入れますと、集中治療室等で治療を受けている 65%ほどが 6歳未満です。
コロナによる小児の集中治療室等への入室の年齢分布 (回答数 334件)
jsicm.org
多い順に以下のようになります。
・未就学児 50.6%
・小学生 25.7%
・1歳未満の乳児 12.3%
・中学生 5.7%
・高校生以上 3.6%
・1か月未満の新生児 2.1%
また、入室理由は多い順から以下のようになっています。
・けいれん 24.9%
・肺炎 19.8%
・急性脳症 16.8%
・心停止 4.8%
・気管支ぜんそく 4.8%
・細気管支炎 1.8%
・クループ (気管と喉頭の炎症) 1.8%
・心筋炎/心不全 0.9%
その他 17.1%
本来、コロナという病気は、子どもの症状がきわめて軽いか、大半で無症状のものでした。たとえば、2020年のドイツの 5歳から17歳の子ども全人口の児童に対する調査では、
「基礎疾患を持たない子どものコロナ死はゼロだった」
ことが示されていました。
[記事] ドイツの調査で、基礎疾患のない5歳から17歳の子どもたちの新型コロナでの死亡数は「完全なゼロ」であることが判明…
In Deep 2021年12月11日
コロナは、もともと子どもは重症化しない病気でした。
なぜ、こんなことになってしまったのか。
これを「変異種」を原因とする見方も海外にはありますけれど、しかし、他のさまざまなこの1年の世界の子どもたちの状態、つまり、子どもの肝炎が増えたり、二重感染、三重感染という、「ウイルスの干渉の原則」からは考えられないような事態が起きたり…といったことから考えますと、子どものコロナの重症例が増えた原因は、変異種が主因ではないと見られます。
(関連する過去記事)
・世界中に広がる子どもの免疫消失 : オーストラリアでもコロナ、インフルエンザ、RSウイルスの3種のウイルスに「重複感染」して入院する赤ちゃんが急増
2022年7月2日
・超過死亡率データを見て思う、緩慢に進む子どもたちのジェノサイド
2022年8月25日
・コロナ重症化のメインが小さな子どもの世代に移行している。これ以上の大量死を避ける方法は「接種を拒否すること」のみ(子どももそのお母さんも)
2022年10月3日
6歳未満の子どもたちに「影響」が拡大する理由は以下の記事などに書かせていただいています。
[記事] コロナワクチン後天性免疫不全症候群(VAIDSとも)への警告に関する論文からも、ストレートな曝露を受けた小さな子どもたちへの懸念がさらに
In Deep 2022年5月4日
以下は、この記事でご紹介しました、アメリカ国立衛生研究所(NIH)のライブラリに査読済み論文として発表された研究の概要部分です。
論文「SARS-CoV-2 mRNAワクチン接種による自然免疫抑制 : グアニン四重鎖、エクソソーム、および MicroRNA の役割」より
…この論文では、ワクチン接種が I型インターフェロンシグナル伝達に深刻な障害を引き起こし、それが人の健康にさまざまな悪影響を与えるという証拠を提示します。
ワクチンのナノ粒子を取り込んだ免疫細胞は、離れた場所にあるレシピエント細胞にシグナル伝達応答を誘導する重要なマイクロ RNA とともにスパイクタンパク質を含む多数のエクソソームを循環に放出します。
また、タンパク質合成の調節制御と癌の監視における潜在的な深刻な障害を特定します。
これらの障害は、神経変性疾患、心筋炎、免疫性血小板減少症、ベル麻痺、肝疾患、適応免疫障害、DNA 損傷応答障害、腫瘍形成との因果関係がある可能性があります。
これらの仮説を裏付ける VAERS ( CDCワクチン有害事象報告)データベースからの証拠も示します。私たちは、mRNA ワクチンの包括的なリスク/ベネフィット評価が、公衆衛生への積極的な貢献者として、このワクチンに疑問を投げかけると確信しています。
なお、最新のメルマガでは、科学誌サイエンスに掲載された最近の論文の内容についてふれています。
これは難しい概念で、私もほとんど理解していないのですが、やはり「免疫抑制」と関係する内容を示す論文です。
2回目接種以降の IgG3 と IgG4 というそれぞれの抗体量の変化を示したものでした。
専門的ではなく、拙い表現で書けば、IgG3 は良いもの、IgG4 は「良くないもの」という認識で、私たち素人は構わないと思います。
メルマガではグラフそのものを示すことができなかったですので、そのあたりも含めて、その部分だけを掲載します。
2022年12月30日のメルマガ『2023年1月1日からの「終末」年はブースターによる免疫抑制と共に始まる』より
《長期にわたり免疫が抑制されることが明らかに》
最近、日本のツイッターの投稿から、科学誌サイエンスで発表された論文を知りました。
そこには日本語で以下のように書かれていました。
> ブースターの「免疫寛容(IgG4によるコロナの免疫抑制)」が、
> 超過死亡と慢性感染を引き起こしていた。
> ウイルスと戦うIgG3抗体が枯渇し、
> 役立たずの IgG4 抗体に置き換わる。
> このクラススイッチにより、遅効性で、体がS蛋白に蝕まれていく。
さらにグラフと共に以下のように記されていました。
> 2回接種で、IgG4 が出現し、3回目で悪化する。
> 逆に中和抗体の IgG3 は、ほぼゼロに。
ここに掲載されているグラフは、海外のサブスタック記事からのものです、それは以下です。
・ブースターによる IgG4 免疫寛容は過剰死亡率と慢性 Covidを説明する
ここにある「免疫寛容」というのは、以下のようなことで、つまり、「免疫が少ない、あるいは免疫がない」という状態です。
(看護メディアより)
> 免疫寛容とは、特定の抗原に対する免疫応答が抑制、
> または欠如している免疫のしくみのことである。
>
> …T細胞は、外部から侵入した異物や、
> 体内で生じた異物などあらゆる抗原に対応できるように、
> 遺伝子組み換えにより膨大な数の異なるT細胞受容体を作り出している。
> しかし、自己の正常な細胞や組織に対しては抗原と認識せず、
> 免疫応答を起こさない、または抑制するしくみがある。
> これを免疫寛容という。
kango-roo.com
サブスタックで説明されているのが、以下のグラフです。
ウイルス等と戦う、免疫応答に重要なのは「IgG3 」というものですが、
グラフですと、以下のようになっています。
・IgG3 抗体は、2回接種後に減少
・接種後の時間の経過(180日後など)と共に IgG3 抗体は著しく減少
・3回目接種で、さらに減少
となっています。
その一方で、「 IgG4 抗体」という……まあ、これが解釈が面倒なもので、実は私は何のことだかよくわからないのですが、
「 IgG4 というものは、少なくも良いものではない」
ということで進めますと、以下のようになっています。
・IgG4 抗体は、2回目接種から「時間の経過と共に増加」
・3回目接種で著しく増加
となっています。
IgG4というものがなんだかわからないにしても、たとえば、日本リウマチ学会には、「IgG4関連疾患とは」というページがあります。
(日本リウマチ学会のページより)
> IgG4関連疾患(IgG4RD)とは、
>主に膵臓、唾液腺、涙腺、腎臓、血管/後腹膜などを含む
>全身のいろいろな臓器が腫れたり、硬くなったりする原因不明の病気で、
>何らかの免疫異常が関わっていると考えられています。
>
>多くの患者さんでみられる特徴的な免疫異常の一つとして、
>IgG4という免疫グロブリンの一種が血液中で高値であること、
>おかされた臓器にIgG4を産生する細胞が数多く浸潤していることが挙げられます。
ryumachi-jp.com
要するに、このIgG4は、目安としては「増えないほうがいいもの」であるようで、
>IgG4が血液中で高値であること、
が「全身のいろいろな臓器が腫れたり、硬くなったりする原因不明の病気」と関係していると、日本リウマチ学会の記述では読めます。
( IgG4 が増えると病気になるというわけではなく、それらの疾患になると、数値が高くなると)
その「あまり良くないかもしれないと思われる IgG4 」が、
「ワクチンの2回目、3回目の接種で増える」
ことが示されているのです。
特に 3回目の後です。
なお、先ほどのツイッターやサブスタック記事にあるグラフは、オリジナルのサイエンスの論文にあるものを、見やすくするために数値から作り直したものだと思います。
サブスタックにあるグラフは、論文自体には見当たりません。
サイエンスの論文はこちらにあります。
論文のオリジナルのグラフは以下です。
サブスタックの記事のグラフは、どうも「IgG3」のほうの数値が論文と異なるように見えるのですが、私には何ともいえないです。
ただ、驚くべきは、先ほど「良くないものかもしれない」とした IgG4 抗体の「増え方」です。
論文のオリジナルのグラフの右下にある「 IgG4 」とあるグラフです。
2回目接種までの IgG4 は、「ほとんど0」に見えます。
それが、2回目接種から、
「時間が経過すればするほど IgG4 が増えていく」
ことがわかります。
そして、3回目接種で飛躍的に増えます。
グラフからの数値ですと、最大で 1万倍など(0.1 から 1000)に、増えているように見えます。
どうなんでしょうか、これ。
日本リウマチ学会が、「全身のいろいろな臓器の疾患と関係する」という IgG4 が、
「ワクチンの複数回接種と共に、飛躍的に増加している」
ということは、身体に対してどうなんでしょうか。
グラフを見ますと、2回目接種以降、上がりっぱなしにみえるのですが…。
専門家ではない私には、これが意味するところはわからないですが、少なくとも、良いことだとは思えない部分があるようにも思えます。
コロナの感染抑制とか感染予防とかなどの枠を超えて、「2回目以降の接種は、内臓に問題を起こす可能性が出てくる」ということと結びつかないのでしょうか。
そのあたりはわかりませんが、さらに調べますと、IgG4関連疾患というのは以下のようなもののようです。
「がんとの鑑別が重要となるIgG4関連疾患」という記事からです。
> しこりができる臓器は、脳下垂体、涙腺、唾液腺、甲状腺、肺、
> 肺門リンパ節、胆管、腎臓、膵臓、腹部大動脈、前立腺など
> さまざまで、病変は複数臓器に及ぶことが多いですが…
medius.co.jp
ここに「脳下垂体」という単語も見えまして、いろいろ思う部分もありますが、話が混乱するので、ふれません。以下の記事などをご参照いただければと思います。
[記事] ターゲットは視床下部 : 体温と身体維持システムが破壊されるメカニズム
In Deep 2022年12月10日
話を戻します。
これまで、ワクチンの影響は、おおむね、
・スパイクタンパク質そのものの影響
・脂質ナノ粒子による影響
となっていまして、スパイクタンパク質は、それ自体の強い影響がまずあり、そして、ヒトヘルペスウイルスを再活性化させたり、今回書かせていただいているものとは別の面での「免疫抑制」があったり、テロメアを短縮化したり…といったさまざまなことがわかっています。
(スパイクタンパク質自体の害に関する記事)
https://bit.ly/3VCRuqu
(ヒトヘルペスウイルスを再活性化に関する記事)
https://bit.ly/3vthdqR
https://bit.ly/3YWmchd
(免疫抑制に関する記事)
https://bit.ly/3IdjSg0
https://bit.ly/3i0TMC5
https://bit.ly/3WMPQU4
(テロメアの短縮化に関する記事)
https://bit.ly/3C6U556
このうち、免疫の抑制については、
「少なくとも接種直後に極端に低下する」
ことは昨年以来わかっていました。
昨年の以下の記事に、ネイチャーに掲載された論文にある図を載せていますが、接種直後からの数日間、極端にリンパ球の数が減少します。
[記事] ガン化していく世界 : ふたつの免疫抑制/免疫不全が発生するメカニズムを論文から知る
こういうことを示す研究はかなり多いのですが、しかし、「免疫抑制が長期にわたるものかどうかは今ひとつわからない」という状態が続いていました。
しかし、今回のサイエンスに掲載された研究で、IgG3 抗体(中和抗体)の減少の状態から、
「免疫抑制は長く続く」
という可能性が大きいことがわかります。
ここまでとさせていただきます。
この後、このサイエンスの研究から、「事態が悪化するのは、接種後、数ヶ月などが経過してから」ということも示されていることを記しています。
いずれにしましても、昨年の 3回目まではまだ許容できたとしても、「今年秋からの 4回目を接種した方々はかなり厳しい」のではないかということが明示されている感じの論文でした。
日本のワクチン接種状況のページには、
「オミクロン株対応ワクチン接種完了者:43,384,734人」
とあり、12月26日の時点で、4300万人あまりの日本人が、この新しい製剤のファイザー社ワクチンを打っています。
なお、「それがどのようにワクチン未接種の小さな子どもたちに曝露していくか」ということについては、ファイザー社の臨床試験計画書などをご紹介している以下の記事などにありますので、ご参照いただければ幸いです。
・授乳中のお母さんたちへ
In Deep 2021年9月4日
米国 CDC のワクチン有害事象報告には、「母乳を介した曝露」という症状のカテゴリーが明確にあります。こちらの記事の中段などにあります。
あるいは、胎児とお母さんの血液の関係を書いた以下などで取りあげていますので、ご参照いただければ幸いです。
・赤ちゃんよ永遠に……かつて処刑ドームと呼ばれたものは今は…
In Deep 2021年12月18日
さきほどご紹介しましたサイエンスの研究などでは、「強い免疫抑制」が見られてくるのが、数十日後、あるいは研究では、最大 200日以上後などに、それが見られていますので、場合によっては、
「接種後 1年近く経ってから免疫抑制があらわれる」
ことも考えられないことではないです。
接種したお母さんご本人も、そして、その小さなお子さんも、です。
お子さんにどう伝わるかについては上にリンクしました過去記事などをご参照下さい。何をどうやっても伝播していくのです。
お母さんと子どもは文字通り一体ですから。
あとですね。
厚生労働省の資料なのですが、やや驚いたものを見ました。
第7波、つまり今年の夏に流行したコロナの「死亡事例」についての資料です。
重症化を経ることなく「突然死亡する」
資料は以下にあります。
【概要】新型コロナ患者の自宅での死亡事例に関する自治体からの報告について
厚生労働省 2022/12/07
これは、
> 令和4年7月1日から8月31日までの間に自宅で死亡された以下の新型コロナウイルス感染症患者について、令和4年10月に都道府県を通じて、その年齢、基礎疾患、同居の有無、ワクチン接種歴、死亡に至るまでの経過等の調査を実施
と書かれてある資料で、776名のコロナ死亡者の方々についての内訳です。
死亡した年齢層は、やはり圧倒的に高齢者が多いのですが、先ほどの日本集中治療医学会の資料が示すように、現在は、その年齢層に若干ではあっても、変化が出ているかもしれません。
死亡者の年齢構成と基礎疾患の有無は以下のようになります。
ワクチン接種状況は以下の通りになりますが、「不明」が最も多く、あまり参考にはなりません。
ただ、未接種者より、2回接種者のほうが死亡事例が少ないというのは注目に値します ( 0.5%に関する参考記事:「願望の実現」)。
ここまでは基本的な死者の概要なのですが、その下にある文章が注目されるべきものです。
文言は資料そのものですが、太字はこちらでしています。
(厚生労働省の資料より)死亡直前の診断時の症状の程度については、軽症・無症状が41.4%、中等症が13.1%、重症が7.1%、不明又は死亡後の診断が38.4%
おわかりでしょうか。
・軽症・無症状が 41.4%
・重症が 7.1%
とここにはあるのです。
亡くなっているのは、圧倒的に「重症者以外」なのです。
その下に「新型コロナ患者の自宅での死亡事例に関する自治体からの報告」という項目があり、そこからいくつか抜粋します。これも、文章はそのままで、太字だけこちらでしています。
(厚生労働省の資料より)【具体的な死亡事例について】
・家族や親族等に自宅で倒れているところを発見されるケースがあった。
・浴槽で意識がなくなっているところを同居家族に発見されるケースがあった。
・発熱がなく、毎日訪問介護を受けていたが、死亡したケースがあった。
お風呂に入っていたということは、ほとんど症状がなかったということなんでしょうが、ただ、以下のような項目もあり、実際には、「死因がコロナという根拠が、検査での陽性のみ」という可能性も高そうです。
(厚生労働省の資料より)【具体的な死亡事例について】
・救急搬送の搬入時の検査で陽性が判明するケースがあった。
・コロナ以外の要因で死亡し、死後に陽性が判明するケースがあった。
多くの方が、あるいは報道などでも、コロナで死亡にいたる状況について、「重症化して、どんどん状態が悪化して亡くなる」ということを想定していらっしゃると思われますが、
・重症が 7.1%
という数値からは、実際には、
「重症化して死亡する事例は全体のほんの一部」
であることがわかります。
さて……。
しかしですね。今現在どんなことが起きている「かもしれない」かというと、この今年の夏の第7波のこの資料にある死亡事例は、
「 776名」
と書かれてあります。
では、現在の第8波はどうなっているかというと、
「 3ヶ月で 1万1800人などが亡くなっている」
のです。
第7波の十数倍です。
これは、12月30日の毎日新聞で報じられていたものです。
(報道)コロナ死者数が急増、直近3カ月前年の16倍 70歳以上が9割
毎日新聞 2022/12/30
報道は以下のように伝えています。
>「 1年前とは桁違いに多い死者数」
>
>厚生労働省の公表資料を基に、まずは直近1週間の1日ごとの死者数を比較した。2021年12月は、23日3人▽24日0人▽25日1人▽26日0人▽27日0人▽28日2人▽29日4人――で計10人だった。
>
>一方、22年12月は、23日315人▽24日339人▽25日306人▽26日217人▽27日271人▽28日415人▽29日420人――で計2283人。単に1週間の死者数を比較したに過ぎないが、それでも22年は桁違いに多いことが分かる。
>
>比較する期間を直近3カ月(10月1日~12月29日)に広げてみると、21年が744人だったのに対し、22年は1万1853人。なんと15・9倍にもなっていた。 (毎日新聞)
昨年と同期間の死亡数の比較で以下のようになっているのでした。
2021年と2022年の同時期の死亡数の比較
・2021年の同時期 744人
・2022年(現在の流行波)1万1853人
昨年の流行波と、現在の流行波で同じような症状の傾向を示しているかどうかは明確ではないですが、多少でも似ているとした場合、
「 1万人以上が軽症か無症状で亡くなっている」
ことになり得ます。
先ほどの厚生労働省の「死亡者における重症者が全体の 7%程度」という数字を当てはめますと、1万8000人あたりのうち、重症化して亡くなったのは、800人程度だという推測も成り立つのかもしれません。
これは難しいですね。
どのような状態の方が亡くなるか重症度からはわからないために、重症者のほうから先に救うという前提が消えてしまうと、どのような患者を特に注視していいのだかわからなくなります。
そして、前回の記事でも書きましたが、この中で、
「 1月8日から、新しいコロナが中国から大量にやってくる」
のです。
[記事] [重要] 中国保健当局の調査で四川省のコロナ感染率は 63%…。日本人の大多数が感染増強抗体を持っている中でこんなものが国に入ってきたら…
In Deep 2022年12月29日
この、中国で現在流行しているコロナウイルス株については、いろいろな「数に関する報道」が出ていますが、しかし、中国当局は「コロナの症例数と死亡数の毎日の数値を今後公表しない」と 12月25日に発表していますので、西側の推測以外は正確なところはわかりません。
それでも、四川省の調査などの数値は、一種壊滅的な感染力を示しているとも言えまして、非常に懸念されます。
おそらくは、現在、
「パンデミック以来最大の危機に世界は直面している」
と思います。
日本にすでに入っている
また、中国政府は、「新型コロナの解析を禁止」しました。
これにより、どんな変異種が中国の国内で流行しているのかは正確にはわからなくなっていますが、しかし、
「中国からの入国者たちからいくつかの解析が行われている」
ことを知りました。
たとえば、以下のページにあります。
中国で流通している BF.7 亜系統
BF.7 sublineage with S:C1243F circulating in China (123 seq)
そこには、シーケンスと共に以下のように書かれていて、「すでに、日本にも入っている」ようです。
(投稿より)
> クリスマスプレゼントです。中国からの実際のシーケンスです。これらと、シンガポール、そして日本に到着した旅行者からのサンプルに基づいて、中国には 2つの主な系統が流通しているように見えます。
>
> ゼロコロナ政策が放棄されるかなり前の 9月下旬には早くも内モンゴルで(この亜種は)流行していたので、中国での高い有病率はおそらく創始者効果によるものです。
>
> ただし、中国では免疫回避による選択圧力が他の地域よりもはるかに低いため、BQ.1* と XBB* による急速な乗っ取りを必ずしも予測する必要はないでしょう。……
ここにあります「創始者効果」という言葉を知らなかったのですが、以下のようなことだそうです。
創始者効果 (founder effect)
「隔離された個体群が新しく作られるときに、新個体群の個体数が少ない場合、元になった個体群とは異なった遺伝子頻度の個体群が出来ること」を指す。生態学・集団遺伝学の用語。 (weblio.jp)
わかるような、わからないような、という感じですが、投稿した人は、
> 中国での高い有病率はおそらく創始者効果によるものです。
と書いているので、「高い有病率」と、この「創始者効果」というものが関係するということなんでしょうか。免疫の対象などとの関係? うーん、高い有病率と創始者効果の関係がちょっとわかりにくいですが、ともかく、上の投稿にありますように、これは、
「シンガポールと日本に到着した中国人旅行者」
からのサンプルですので、もう日本に入っています。
もちろん、中国内でもさまざまな亜種、変異種が流通していると思いますので、その中のひとつにしか過ぎないとは思いますが、そのひとつはすでに入っているということになります。
国境が正式に開放される 1月8日の中国からの流入数はこんなものではないはずです。
そして、「主要国全体」に旅行者が赴くはずです。
多くの国で「水際対策を強化する」等と述べていますが、どんな検査にしても、コロナ検査の結果の大ざっぱさは、日本人の皆様方ならよくわかってらっしゃると思います。
水際にザルを置く世界です。
そして、現状ですでに医療の事実上の崩壊が起きている中で、これを大幅に上回る対応が必要となった事態になった場合、「文字通りどうにもならなくなる」という状況も想定され得ます。
まあ…メルマガにも書いたのですけれど、今回のお正月が従来通りのお正月としては最後になる可能性もあり、私自身は、このお正月を楽しくのんびりと過ごそうと思っています。
皆様もゆっくりとしたお正月をお過ごしください。