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2018年からの世界 これからの太陽活動 地球という場所の真実

地球が「惑星間空間衝撃波」の直撃を受ける中、太陽には今年最大級の数の黒点が突如として出現

投稿日:2018年4月22日 更新日:

2018年4月21日のスペースウェザーの特集記事より


Interplanetary Shock Wave Sparks Electric Blue Auroras




 

日本時間の 4月20日から現在 4月22日に至るまで、地球の多くのエリアが比較的高いレベルの磁気嵐に包まれていました。

今はすでに磁気嵐の影響は抜けているはずですが、少し前までは、磁気嵐の影響で各地で若干の通信障害や、あるいはオーロラの多発が見られていました。

今回のこの磁気嵐、いつものものとは「少しだけ」違いまして、それは冒頭に載せましたスペースウェザーの記事にも書かれてありますが、

「惑星間空間衝撃波」

という物々しいネーミングの現象によるものだったのです。

通常の太陽フレアやコロナホールなどによる磁気嵐とは「威力が違う」粒子の直撃による磁気嵐が地球を覆い尽くしたことになります。

その中で、ふだんは、ほぼ決して見られない青いオーロラが観測されたりもしていたことを報じているのが冒頭のスペースウェザーの記事の意味です。

磁気嵐の中で発生した極めて珍しい「青いオーロラ」(航空機から撮影)


Matt Melnyk

それにしても、「惑星間衝撃波」というのは、何とも物々しい響きですが、難しい説明はともかく、さまざまな要因と相互作用で太陽からの粒子が非常に加速したまま地球に直撃するようなことらしいです。何しろ、ふだんほとんど科学的な報道にも出てこないですので、正確な説明がよくできません。

ニュースでこの言葉が見られるのは、18年前の西暦 2000年6月の国立天文台のニュースを紹介していたアストロアーツの記事くらいです。

今回、これとほとんど同じことが起きていたと思われますが、ただ、今は太陽そのものの活動が弱いですので、影響は 18年前よりずっと小さいと思われます。

巨大な惑星間空間衝撃波が地球を直撃

アストロアーツ 2000年6月9日

6月6日19時42分、NASAの太陽観測宇宙天文台ソーホー(SOHO)は、太陽を包み込むコロナを全て吹き飛ばした、巨大なコロナ質量放出(CME)、「フルハローCME」を観測しました。(略)

今回のような巨大なCMEは、地球の電離圏に強力な電流を生じさせ、電気機器の誤作動、GPSなどの衛星の誤作動、電波障害、オーロラ活動の活発化を引き起こします。

6月8日8時42分、地球から太陽側へ150万kmの宇宙空間に浮かぶ太陽物質探査衛星(ACE)によって、惑星間空間衝撃波の到達が観測されました。

この中にも、

> 太陽を包み込むコロナを全て吹き飛ばした「フルハローCME」

という初めて聞く言葉なども出ていて、「 18年前にもいろいろとあったんだなあ」と思います。

このアストロアーツの記事が出された西暦 2000年6月といえば、サイクル23の太陽活動の最大期のほぼ頂点に位置する時で、そのまま「狂乱の 2001年」へ突入していく時でした。ですから、その影響はかなりのものだったと推測されます。

そして今回、その時に起きていた現象としては同じである「惑星間空間衝撃波」が 4月21日に起きたと。ただ、今はとても太陽活動が弱いですので、影響も非常に軽微だったということになりそうです。惑星間空間衝撃波という大仰な現象も、太陽そのものの力が弱い場合は、それほど深刻なことにはならないようです。

ただまあ、これは個人的なことなんですが、わたくし、昨日1日「治らない頭痛」に苛まれていまして……。私の場合、収まらない頭痛は強い磁気嵐の時は、わりといつもそうでもあります。

まあしかし、考えてみれば、太陽嵐は「磁気そのもの」であり、そして、

人間の人体は各部から磁場を発している

ということもあり、人により、磁気嵐のときに何かしら体調や精神面に影響を受ける人は多そうです(全然影響を受けない人もたくさんいるでしょうが)。

この「人間は人体の各部から磁場を発している」というのは、京都大学名誉教授の前田坦さんの名著『生物は磁気を感じるか―磁気生物学への招待』(1985年)で初めて知ったものです。

下のイラストは、この『生物は磁気を感じるか』にあるものですが、人間の頭にも方向性を持つ磁場があることが、1960年代からわかっています。

ヒトの頭部の磁場

前田坦『生物は磁気を感じるか』

あと、今回のような磁場が突然強くなるような現象は、

生物の突然変異とも関係する

ことも『生物は磁気を感じるか』には書かれてあります。

下は、ウサギの肝細胞の「染色体異常」と「地磁気の変化」をグラフで示したもので、相関があるのがおわかりかと思います。

地磁気と染色体異常の発現の関係

・前田坦『生物は磁気を感じるか』

要するに、磁場が増大する変動が起きている時には「遺伝子の何らかの異常や、あるいは進化が起こりやすくなる」ことがいえるのです。

このあたりは、さらに詳しいグラフなどを、2014年の記事、

「真実の太陽の時代」がやってくる(3):宇宙という大きな支配者と、そして人類という大きな支配者
 In Deep 2014/10/17

に記していますので、ご参考いただければと思います。

本当は、前田坦さんの『生物は磁気を感じるか』をお読みになっていただきたいところなのですけれど、再版とかはまったくないようで、Amazon での中古価格は、2万円に迫るとんでもない高値となっていて、おすすめしたくてもできないのです。

いずれにしましても、人間という生き物は「全身が磁場」ということになっているわけで(他の生物もそうです)、そして、血液は「鉄」なので磁場に影響されるという、どこからどこまでも磁場に操られやすい存在が「人間」というものなのです。

そして、同時に「磁場を持つ人間」は、「その磁場で他者にも影響を与えている」わけでもあります。

もうひとつだけ、やはり太陽の話題を少し書かせていただきます。

 

久しぶりに「本格的な黒点」が出現した4月22日からの世界

最近は、ずっと「黒点ゼロ」の状態が基本で、たまに 10個程度の黒点が出ることもあるといった感じだったのですが、今日 4月22日、太陽に大きな黒点領域が出現し、その黒点数が「 34 」と、突然ひさしぶりにある程度の数となったのです。

その黒点活動領域は、目算では地球サイズくらいに成長していると思われます。

2018年4月22日の太陽


NASA

わりと急に増えたという感じなんですが、このレベルの数の黒点数は、「過去半年で2回だけ」なんです。

下は、過去半年ほどの黒点数の推移ですが、黒点数が 30を超えたのは、今年 2月10日以来で、半年で二度目となります。

2017年10月16日からの太陽黒点数の推移

NOAA

現在のような太陽活動の縮小期には、このくらいの数の黒点でも珍しいということになりますが、この 2月10日の時にも下の記事でご紹介しています。

半年ぶりに「時期はずれの急激な黒点数の増加」を見せる太陽。サイズは地球より大きく成長中。それと共に始まる今週は何が?
投稿日:2018年2月11日

この 2月の時には、太陽フレアも発生していましたが、今回の活動領域も、今後も発達した場合はそれなりの大きさとエネルギーを持つものになる可能性がありますので、太陽フレアの発生もあるかもしれません。

また、過去に何度かふれていますけれど、こういうように「急に黒点数が増加」したり、あるいは今回のような「惑星間空間衝撃波」などという派手な磁場の急増が続く時には、社会にも人体にも「影響がおよぶ」ことは間違いがないです。

その影響がどんなものかは、後になってみなければわからないわけですが、事件、事故、暴力、あるいは個人の体調のことや、メンタルのこと……いろいろなことにおいて、通常とは少し違ったことが起きやすいことは否定しようがないですので、留意して過ごされてもいいかと思います。

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