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どこまで火山活動は拡大するのか : スウェーデンでは海底火山の噴火、日本では250年ぶりの硫黄山の活動、ハワイではキラウエアのマグマが臨界かとも言われ、バヌアツでは噴火で島が再生不能に

投稿日:2018年4月20日 更新日:

4月18日のスウェーデンの報道より


aftonbladet.se

4月20日に西暦1768年以来250年ぶりに噴火した霧島連山の硫黄山


気象庁

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今日(4月20日)、九州の霧島連山の硫黄山が、「 250年ぶりに噴火した」ということが起きていました。今のところは規模の大きな噴火ではないようですが、250年ぶりという響きはなかかな重いものがあります。

同じ霧島連山では、今年3月に新燃岳が噴火しまして、その後も1ヶ月以上にわたり断続的に活動を続けている中で、今度は同じ連山に属する硫黄山が、250年ぶりに噴火したということになります。

今回噴火した硫黄山という山は場所もわかりませんでしたので、先月噴火した新燃岳との位置関係で調べてみますと、以下のようになりました。

新燃岳(3月に噴火)と硫黄山(4月20日に噴火)の位置

Google Map

これらを含めて、火山の活動に関しては、先月、以下のような記事を書いていまして、地質学的な発表や、あるいは、太陽活動との関係を示した過去のデータから、「今後噴火は増えていく可能性がある」ということを書いたことがあります。

新燃岳の黙示録的な噴火の光景を見て思い出す「巨大地震と火山噴火が起きる本当の理由は、宇宙線の増加と太陽活動の低下」いう数々の研究結果。そしてこれからその時代区分が始まる

このあたりに関しては、科学とはいっても、不確実な未来の予測ですので、ご興味のある方には上の記事などを読んでいただけると幸いですが、「どの程度増えるか」は実際にはわかりません。

さて、予測的なことはともかくとして、「現実」として、今、火山をめぐる状況は結構強力にアクティブになっている感があります。

3月の初めの記事で、

世界88の火山が噴火しようとしている中で、日本の霧島連山・新燃岳は「ダブル火口の爆発的噴火」を起こし…
 In Deep 2018/03/06

というものがあり、ここに「世界 88の火山が噴火しようとしている」ことを書きましたけれど、活動の徴候を含めれば、現在も同等、あるいはそれ以上の数の火山が噴火の可能性を持っています。

また、継続して噴火している火山の活動も激しさを増していて、インドネシアのシナブン山などは、3月の初旬から1ヶ月以上まったく噴火を起こしていなかったため、一連の活動は終息したのかもしれないというようにも思われてきた 4月6日に、「突如として、これまで以上の噴火を起こした」ということもありました。

2018年4月6日 火砕流を伴ったインドネシア・シナブン山の大噴火


earthreview.netBeidar Sinabung

地球上の各所で、地質的にいろいろなことが起きている中、「火山の活動」は確実に顕著になってきています。

そんな中で今回は、ここ数日の間に世界各地で報道、報告されている火山の話の中で、「興味深いもの」の概略をご紹介したいと思います。どの事例も概要だけのご紹介となりますが、いろいろなことが「一体これから何が起きようとしているのか」と思わせるものようなものではあります。

ご紹介するのは、

・スウェーデン西部の沖合で「海底火山が噴火したかもしれない」こと

・ハワイのキラウエア火山で「過去最大級にマグマの圧力が増加している」こと

・昨年から火山の噴火が続くバヌアツで、ついに「島の人々が島を捨てなければならない段階」に至っていること

などです。

 

スウェーデンの沖合で海底火山が噴火した可能性

スウェーデンの海面に漂う発生源不明の大量の灰あるいは汚泥

・aftonbladet.se

これは、冒頭に載せた報道を始め、現在スウェーデンで大きく報じられているもので、4月16日に、スウェーデンの沖合に「発生源不明の灰のようなもの、あるいは汚泥が漂流している」という事象が発生し、その発生源が、

「海底火山の噴火から来ている可能性がある」

ということを示唆しているものです。

もっとも、報道の公式レベルでは、海底火山の噴火と言ってはいないのですが、スウェーデンのテレビニュースのインタビューに答えた火山学者が以下のように述べていることから、「海底火山の噴火を示唆している」という話が広がっています。

「今日(4月16日)、ノルウェーとスウェーデン、デンマークの間にある沖合の海面に泥のような灰が大量に流入しました。火山学者として、その視察を依頼され、地質学的仮説のためにサンプルを分析しています。現場では、メタンの鉱床が加熱されて、水中に泥炭が形成されていました。そして、そこから噴出が始まっていました」」

この学者の言葉からは、海底火山ではなくとも、とにかく「海底から噴出が起きている」ことは確かなようです。

この問題に関して討論するスウェーデンのニュース番組より


・aftonbladet.se

一般的に、海底火山の噴火は「海水温を高める」ものなのですが、ご存じのように、現在ただでさえ海水温度が異常なところに、それが加わっていくと何が起きるかというと、「今以上に天候が荒れる」のですよ。

このあたりは今回は別の話ですので、詳しくは書かないですが、以下の過去記事に何となくその概念が書かれてあるかもしれません。

海の巨大な変化とミニ氷河期の関係(1):大西洋で拡大する「異常に冷たい海域」と、海流システムの異変が招く地球の行方

 

ハワイのキラウエア火山のマグマシステムがますます加圧されている


watchers.news

これは、ハワイ火山天文台やハワイ土地資源省などの観測によって、わかってきたものですが、キラウエア火山の「マグマの上昇による膨張」が非常に大きなレベルになっているようなのです。

もちろん、それがすぐに大噴火に結びつくというようなものではないのかもしれないですが、最近、キラウエア火山では、下のような出来事があったせいもあり、気になっていました。

ハワイ・キラウエア火山の溶岩湖で大爆発が発生。噴火ではなく、火口壁の崩壊と落石による事象とのこと

このような噴火と見紛う大爆発が 4月6日に起きていたのです。これは、火山の火口に岩石などが崩落したためのものということですが、規模が大きいです。

さらに、先日の「春の訪れと共に世界各地で突如として始まった群発地震は何かを示唆するのか?…」という記事でもふれましたが、キラウエア火山では「現在」その山頂で群発地震が続いているという事実もあります。

もしかすると……ですが、キラウエア火山が噴火、あるいは噴火ではなくとも、今から約 50年の 1969年に噴出・発生させた「巨大溶岩ドーム」のような現象を見せる可能性はあるのかもしれません。

1969年10月11日 キラウエア火山に出現した溶岩ドーム


New York Post

この 50年前の光景はものすごいですが、現在のキラウエア火山も力学的にはこのようなものも含めた何らかの活動が起きても不思議ではない状態ではありそうです。

 

 

南国の楽園バヌアツの島がついに「火山噴火で住めなくなる」可能性が

4月19日の英国ガーディアンの報道より

Vanuatu evacuates entire population of volcanic Ambae

バヌアツのアオーバという火山が、昨年以来噴火していて、昨年9月、島の全員が島外に避難することになり、そして、今年 3月にやっと人々は島に戻ることができたのでした。

ところが、戻った「途端」、またアオーバ山は噴火し、それどころか、前回までよりも激しい噴火を起こし、そして、火山灰と酸性雨も加わることで、「住むことが難しいほどにまで環境が変化してしまい」いました。これについては、下の記事でふれたことがあります。

全島民避難から人々が帰島したばかりのバヌアツ・アオーバ島で再び火山が噴火。火山灰と「酸性雨」による壊滅的な被害が拡大している

 
この「荒廃が進む」状態は、その後も止まらず、今や、南国の楽園だったひとつでもあるバヌアツは、火山灰と酸性雨で以下のようになっています。

現在(2018年4月中旬)のバヌアツ


Island of no return


Island of no return

そして、再び「全島民」が島の外へと避難することになったのですが……しかし、たとえここで火山の活動が収まったとしても、島に戻った後に、この状況を再建すかるのはかなり大変なことだと思われます。

そして、そもそも、火山活動の終息の兆しが見えない中で「いつ帰島できるのか」ということ自体がまったくわかりません。

 

今後、このバヌアツのような状況が世界の各地に出現してくる可能性はかなりあると思われます。

火山活動が世界中で拡大していっていることは、個別の統計などを持ち出さなくても理解できるところですが、今後「これがさらに進むのか」という予測に関しては、それはわかりません。

わかりませんけれども、ここまでご紹介しましたような状況を見ていると、「これで終わり」という感じもまたしないのも事実です。

火山の噴火というのは、そのひとつひとつの噴火や地質活動がそれほど大きなものに見えない場合でも、全体として考えると、地球に大きな影響を与えている「積み重ね」になっている可能性がとても高いです。それは気候も含まれます(大気は寒冷化し、海底火山の場合は海水温度は高温化する)

これから数年単位でその「結果」が明らかになっていくのだと思われます。


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