地震も異常気象も含めた地球で起きる現象の「すべて」が太陽系の惑星の所作かもしれない
2019年6月10日のインターナショナル・ビジネス・タイムズより
最近の地震の状況
今日、ニュージーランドの北方の海域で、マグニチュード 7.2の地震が発生していました。
少し前の以下の記事のタイトルなどでもふれていますが、最近のニュージーランド近辺では、やや規模の大きな地震が続いていまして、現地のメディアでは、「次は巨大地震が来るのではないか」という懸念が数多く報じられています。
・世界の地震発生状況の奇妙さが進行し、カリフォルニアでの群発地震が警報レベルに達した今、日本やニュージーランドを含めた環太平洋火山帯の各地で囁かれる「次の巨大地震」。それはいつなのか
In Deep 2019年6月11日
今日発生した地震もマグニチュード 7.2と比較的規模の大きな地震でしたが、今のところ大きな被害は報告されていないようです。
しかし、今回のニュージーランドの地震は、懸念されている地震とは規模も震源も違いますので、「懸念されていたものとは別の地震」といえそうです。
現在、ニュージーランドで懸念されているのは、今から 300年前のニュージーランドに「マグニチュード 8.1」の巨大地震をもたらしたアルパイン断層というニュージーランドの南島を貫く巨大な断層で、今回の地震の震源とは違う場所にあります。
2019年6月16日のM7.2の地震の震源とアルパイン断層の位置
・Google Map
なお、現在、先ほどリンクしました過去記事でもふれているのですが、大きな地震ではなく、「小さな地震」に関して、世界的に何となく不安定な感じが続いています。
たとえば、その記事でも書きましたが、ふだんは少なくともマグニチュード 3以上などの地震は起きないような場所で、やけに日々、地震が頻発しているのですね。
下の図は、日本時間の今日 6月16日の午前11時頃までの世界のマグニチュード 3以上の地震の発生状況ですが、ポルトガルとか、ギリシャのあたりとか、トルコのあたりなどで地震が頻発しているように見えます。
2019年6月16日午前11時までの24時間に発生したM3.0以上の地震
・Earthquake report world-wide for Saturday, 15 Jun 2019
中東から南インドあたりの、やはり通常はほとんど地震のない場所でも、ずいぶんとこの 24時間で地震が発生しています。
ちなみに、今日のニュージーランドの地震の震源は、上の図では、左端にあるものですが、ニュージーランド周辺で、マグニチュード 5以上の比較的大きな地震が短い間に発生し続けていることもわかります。
「小さな地震」といえば、ウェザーニュースの報道「九州で小さな地震頻発 海外ではM7超が発生(2019/06/16)」によれば、九州で小さな地震が頻発しているそうです。また日本国内の地震の数としては、この1週間が、過去2ヵ月の間ではもっとも国内の地震が多かったことも記されています。
2019年4月8日-6月15日までの日本国内の震度1以上の地震
今現在、世界も日本も、地震がやや増加している局面ではあるのかもしれません。
私自身は、最近の環太平洋火山帯を中心とした火山活動を見ていますと、地質活動は激化していると考えていますので、日本がどうこうということではないですが、まだ、世界では、巨大な地震がしばらく起きると思っています。
ですので、地震と火山の噴火が増えていくこと自体には疑問は感じません。
地震は起きる場所や、震源の深さなどによって、社会的な被害には大きな差が出ます。
今回のニュージーランドのマグニチュード 7.2の地震も、この規模のものが、大都市の直下の浅い場所で発生すれば、大きな影響が出るでしょうし、あるいは、今回のような「海域で発生する地震」が、マグニチュード 8などを超える超巨大地震である場合は、巨大な津波が発生する可能性があるわけで、地震は、それが起きる場所と状況によってとても違うものとなりそうです。
というわけで、地震の現況などを書かせていただきましたが、ここから本題です。
地震にも「惑星の配列」が関係している可能性が急浮上
今回ご紹介させていただきますのは、過去のふたつの In Deep の記事に対しての「科学的な理解」をもたらしてくれるものです。
まずは、以下の「地球の自転速度の低下が大地震をもたらしている」ことを突き止めた 2017年のアメリカ地質学会の発表を報じた米経済誌フォーブスの報道をご紹介した記事です。
「地球の回転が《謎の速度低下》を起こしている」 :アメリカ地質学会の衝撃的な発表。そして来年、大規模地震の発生数は大幅に上昇するという予測も公開
In Deep 2017/11/21
このタイトルに、「謎の速度低下」とありますが、今回ご紹介するものは、「それは謎ではなかった」ことがわかるものでもあります。
これは、アメリカの2つの大学の科学者が、地球物理学に関しての世界最高権威であるアメリカ地球物理学連合で発表した論文で、「地球の回転を遅くしているのは、月」だと結論つけたのです。
上にリンクした記事にありますように「地球の回転の速度低下と大地震の関係」は証明されていますので、その地球の回転を遅くしている要因が月だというのなら、結果として、
「地球の大地震は、月の作用によって起こされている」
ことになります。
それほど長い記事ではないですので、先にご紹介しておきたいと思います。
アメリカのインターナショナル・ビジネス・タイムズの報道です。
Moon Is Slowing Earth’s Rotation, Could Cause Major Earthquakes
IB Times 2019/06/19
月は地球の自転を遅らせており、それにより大地震が引き起こされている可能性がある
最近発表された研究は、月は地球の自転を減速させており、それが将来的に、より大きな地震が、より頻繁に発生する状態につながっている可能性があることを示唆した。
さらに、研究者たちは、月の地球への別の影響として、地球の生態系を破壊している可能性があると指摘している。
地球は運動エネルギーを使って、自らの潮汐を月の軌道より先に保っている。しかし、運動エネルギーは限られているので、地球の回転は月に先行しようとするために遅くなるのだという。
専門家たちは、この地球の回転速度の低下が地球の地殻コアに影響を及ぼし、それが強い地震につながる可能性があると考えている。
この理論を検証するために、米コロラド大学のロジャー・ビルハム(Roger Bilham)氏と、米モンタナ大学のレベッカ・ベンディック(Rebecca Bendick)氏のふたりは、1900年以降の地震のパターンを示すデータを分析した。
彼らは、20世紀初頭以来、異なる年に発生したマグニチュード7.0に分類される強い地震をデータから探した。 そして、その記録された地震が、地球の回転速度が減速した年と一致していることを見出した。
彼らが集めたデータに基づいて、研究者たちは地球の自転が減少するにつれて、激しい地震の数が、将来的に増加するであろうと結論を下した。
ビルハム氏とベンディック氏の研究成果は、アメリカ地球物理学連合 (AGU)の科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズ (Geophysical Research Letters)に掲載された。
また、この地震活動に関する研究とは別に、月の地球への影響として、気温の上昇や生態系の破壊と関係している可能性があることも見出されている。
海洋潮汐の動きは地球の自転に依存しているため、地球の回転速度の低下は、地球の水域に大きな変化をもたらしている可能性がある。これらが、地球のさまざまな場所に極端な気象パターンを形成している可能性があるのだ。
米アリゾナ州ツーソンにある研究財団「惑星科学研究所」(Planetary Science Institute)は、「地球と月の位置と配列の結果として生じる天候パターンの変化を私たちは想像することができるはずです」と声明を出している。
ここまでです。
なお、月が地球に与えている作用のイメージとしては、この記事にあった図ではないですが、以下のような図がわかりやすいのではないかと思います。
月のような小さな天体の作用が、地球のようにそれよりもはるかに大きなものに影響できるメカニズムについては後で書かせていただきます。
地震の実相
さて、上の記事では、研究者の方々は、地球の自転に影響を与える作用を持つものを「月」だけに限定して、この事象を説明していますが、ここで、もうひとつの最近の過去記事を思い出すのです。
先週の以下の記事です。
[衝撃] 太陽は地球を含む太陽系の惑星に支配されていた : ドイツの科学機関が、《太陽活動が金星 - 地球 - 木星の惑星直列にコントロールされている》ことを科学的に裏付ける
In Deep 2019/06/09
この記事では、太陽で約 11年周期で繰り返される太陽活動は、太陽の単独の働きではなく、「金星と地球と木星の配列」によって、太陽活動周期と状態が定められていることが見出されたというものでした。
そして、もちろん太陽もまた他の惑星たちに、太陽活動によるさまざまな影響を与え続けているわけで、ここにあるの概念は、「支配する星と支配される星」という構図ではなく、
「太陽系の惑星同士は、物理的作用を介して、お互いに共生している」
というものであることがわかります。
惑星というものは、「お互いに影響を与えて、そして受けている」ものだということがよくわかるのです。
そこから考えますと、「地球の回転への影響と、それによる地震の要因」についても、月だけの影響ではなく、もう少し複雑な惑星の作用があるのだろうなと思った次第です。複数の惑星の配列によって地震が起きやすい状態や、そうではない状態が、かなり短い周期で繰り返されているのかもしれません(複数の惑星の配列の状態は複雑なので、決して同じような周期を繰り返すということはないでしょうけれど)。
いずれにしても、
「地球の地震の要因は、宇宙にある」
ということが、地球物理学で世界最大の学会であるアメリカ地球物理学連合において発表されたということは、次第に、「地震は宇宙からの影響で発生する」ということが、今後さらに研究されていくのではないでしょうか。
ちなみに、私自身が、「大地震のトリガーは、宇宙から来ているのでは?」とはじめて思ったのは、宇宙飛行士たちが目撃し続けていた「宇宙の銀色の雲」のことを知った時でした。
それは、今から 10年ほど前のことで、東北の震災以前のことでした。
旧ソ連の宇宙ステーションに「ミール」というのがありますが、 1994年から 1995年にかけての、そのミールで長期の宇宙ミッションをおこなったロシア人宇宙飛行士のワレリー・ポリャコフさんという方の『地球を離れた2年間』という著作を読んだのです。
その中に、ポリャコフ飛行士が、「銀雲」というものにふれる部分があるのです。
せっかくですので、抜粋させていただきます。
ワレリー・ポリャコフ著『地球を離れた2年間』より
忘れられない現象がある。それは"銀色の雲"のことで、地上で起きる災害と関連があると言われている。それは不思議な雲だ。銀色の雲という、まことにロマンチックの名前は、地表が円形になる地平線上の 60キロメートルから 70キロメートルの上空にしか現れないところからきている。(中略)
その後、仕事の忙しさもあってこのエピソードは忘れられていた。ところがその晩、地上との定期無線交信のときに、アルメニアで大地震があり、膨大な数の犠牲者が出て、街は壊滅状態だという連絡があった。(中略)2回目のフライトの際には、ロケットが打ち上げられ、安定飛行状態にはいるやいなや、巨大な銀色の雲を目にし、不吉な感情に襲われた。(中略)
管制センターとの無線交信によって、アメリカ合衆国のロサンジェルスか、あるいはその近郊地域に大型の地震が発生し、大きな被害が出ているというニュースが伝えられた。
このように、ソ連の宇宙ステーションの乗務員たちは、
「高層大気に銀雲が出ると、その後、必ず地上で巨大地震が起きる」
ことを経験的に知っていたことが書かれてあります。
高層 60キロメートルというのは、つまり宇宙空間なのですが、地球には 60キロメートルなどの高層大気圏にまで影響を与えるような自然現象は存在しないはずで、それを考えた時に、この「銀雲」は、地球からではなく、宇宙からの作用で発生しているはずと思いました。
そして、この銀雲が出た後に必ず大地震が起こるというのなら、「巨大地震のトリガーは宇宙から来ているということなのかね」というように感じた次第です。
もっとも、当時の私は、「そんなわけないよな」と自分で自分を説得していましたけれど、その後、2011年3月11日の東北の巨大地震が発生する直前に「高層大気の電子数と赤外線に変化が起きていた」ことが、米マサチューセッツ工科大学の科学者たちによって突き止められたことを知り、「巨大地震のトリガーは宇宙から来ている」ことを確信するようになっていきました。
その内容は以下の記事にあります。
・衝撃のデータ: 3月11日の地震の前に観測された日本上空の赤外線と電子量の急激な変化
In Deep 2011/05/20
その頃から、「地震のトリガーが宇宙から来ているということが証拠として、これだけ顕著になっているならば、巨大地震の発生要因が宇宙にあるということは、オカルト的な話ではなく、正式な科学の世界から発表される時が近いうちに来るはず」だとも思っていました。
そして、最近になって、次々といろいろな科学的な研究により、「地球に影響を与える宇宙の作用」がわかってきていまして、この分野はまだまだ研究途中とはいえ、興味深い科学ジャンルとして育っているようです。
なお、今回ご紹介した記事の中でも少しだけふれていますが、
「月の影響は、地球での異常気象や異常気温とも関係している」
こともわかり始めているようです。
これも、その後よく考えてみますと、非常にわかりやすいことでして、たとえば、普通に考えれば、月は地球から見れば、とても小さな星であり、その重力の作用ごときが地球に大きな影響など与えるはずがないと私は思っていました。
しかし、さきほどもリンクさせていただきました先日の記事「太陽は地球を含む太陽系の惑星に支配されていた…」の中で翻訳しました記事において、
> 「レイリー・テイラー不安定性」と呼ばれる現象
を知るのですね。
これは難解な部分を省いて Wikipedia から抜粋して書きますと、「流体の表面の微小な起伏から擾乱が成長することにより、流体の運動が不安定化する現象」となっていまして、このテイラー不安定性の理論に従えば、
「どんなに小さな作用でも、相手が流体であれば、そこに驚異的に大きな作用をもたらすことができる」
ようなのです。
太陽の表面は「流体そのもの」ですから、太陽よりはるかに小さな地球と金星と木星の連合によって「太陽の磁場を変化させるような作用をもたらすこともできる」のです。
しかし「地球は流体ではない」です。固体です。
ところが、冷静に考えますと、「地球の表面の大部分は海」なんです。
つまり、実際は地球の表面は限りなく流体であると。
ここから考えますと、テイラー不安定性は、地球の海には作用できるのだと思ったのです。月のような小さな天体が、地球の海の潮位を上下していることを見てもわかりますように、月は、地球の海にさらにもっとさまざまな影響を与えている可能性があるはずだと。
では、「海の変化」は何をもたらすか。
地球の気象や気温に大きく影響を与える現象として、どんなものがあるかと考えます。
そこにはたとえば、「エルニーニョ現象」というものがあります。これは海で起きる現象です。そして、そのエルニーニョの気象と気温への影響は著しいものであることもおわかりかと思います。
他にも数々の地球の気象を作用する現象の多くが「海で起きる現象」なのです。
もう少し具体的には、海の海水温度が通常と異なると、地上の気象も大きく変化します。
つまり、
「地球の流体の部分である《海》への影響が、地球全体の気象を左右している」
という事実がある中で、地球のように「表面に流体の多い惑星」は、このテイラー不安定性という現象によって、気象と気温において大きな影響を受けているのだと思われます。
そして、その地球の海に干渉できるのは「月を始めとする他の天体」だけだということが、ここにおいて理解できるのです。
ここから確信されることは、
「地球の気象も気温も、海を通じた干渉によって、太陽系の惑星にコントロールされている」
という理解は、それほど理論的に破綻してはいないと私は思っています。
このあたりのことが先ほど頭に浮かんで来た時に私は、「そうか、そうか、そういうことだったのか」と深く納得し、地球と他の惑星と、そして人間を含めた地球の生命の関係性が、少し明確になってきた気がいたしました。
宇宙はすべてつながっているという概念は曖昧なものではなく、物理作用を通して、結果として惑星内で起きることも含めて、すべてつながっているのだということもわかりました。
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