2017年7月12日 イタリア・ヴェスヴィオ火山
・Fire rages at Italy's Mount Vesuvius
冒頭の写真はイタリアにあるヴェスヴィオ火山の最近の様子ですが、先刻、地球の記録の以下の記事でそのことをご紹介させていただきました。
・ポンペイを滅ぼしたイタリアのヴェスヴィオ火山が破局噴火? ……ではなく……
地球の記録 2017/07/16
まるで、カルデラ噴火のごときすさまじい様子なのですが、これは実は噴火ではなく、「火災」なのです。
ヴェスヴィオ火山を含むイタリアの領域で大変大規模な森林火災が発生していまして、その様相がこのような破局的ともいえる様子を作り出しています。
この中に出現したある光景から、「そういえば地獄の夏が近いなあ」と、ふと思ったのでありました。
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さて、そのヴェスヴィオ火山の「破局噴火のような火災」の中に出現した光景が下のものです。
7月12日 イタリア・ヴェスヴィオ火山
噴煙のような火災の煙が「顔」のごとくなっているのですね。
これはネットにおいて「ドクロのようだ」などと話題になっています。
ドクロというより、個人的に思い出すのは、1902年の映画『月世界旅行』で有名なジョルジョ・メリエスの晩年の映画『極地征服』(1912年)のラスボスだったりしますが。
映画『極地征服』のラストの敵
・The Conquest of the Pole (1912)
まあ一応、「ドクロ」ということで思い起こしますと、ここ1〜2年は、「自然の現象にドクロみたいな形状が伴う」ことが多かったような気がします。
昨年 10月には、「マシュー」という名の強いハリケーンが中南米からアメリカにかけて接近しましたが、その赤外線画像が話題となったことがあり、
・悪魔顔のハリケーン、米国Yahooの情報スキャン懸念へのスノーデンさんの言葉に思うこと…
2016/10/06
という記事でご紹介したことがあります。
下が、そのハリケーン「マシュー」の画像です。
2016年10月5日のハリケーン「マシュー」
これもドクロとか悪魔とかいろいろと言われたものでしたが、2017年の今現在も「成長しそうなハリケーン」が太平洋で発生しています。
それは「フェルナンド」という現在カテゴリー 4のハリケーンで、メキシコに近づいているのですが、7月15日の時点で下のような赤外線映像を提供してくれています。
2017年7月15日のハリケーン「フェルナンド」
今はまだウーパールーパーみたいな感じですが、成長次第では、昨年の悪魔顔のハリケーンのようなことになるかもしれません。
ちなみに、昨年の悪魔顔のハリケーン「マシュー」の被害は甚大で、特にハイチなどに壊滅的な被害をもたらしました。下は昨年の BBC のニュースからです。
大型ハリケーン「マシュー」、ハイチの死者800人超に
BBC 2017/10/08
ハイチ市民保安庁は7日夜、大型ハリケーン「マシュー」に直撃された中米ハイチで、死者数が800人を超えると、それまでの数字を倍に更新した。
暴風雨で孤立した南西部に救助隊が到着するに伴い、確認される死者数が増えている。国連は、約35万人が援助を必要としていると推測。被害の全容が判明するまでにはまだ数日かかると警告している。
まだ 7月ですが、日本を含め、全世界で豪雨や洪水の被害が続出している中、本格的な台風、ハリケーンシーズンはこれからです。
それと、「最近のドクロ顔」で印象的だったのは、2015年10月のハロウィンの日に地球に接近した小惑星「 2015 TB 145 」でした。
2015年10月31日に地球に最接近した小惑星 2015 TB145
これは実際に、報道で「ドクロの顔を持つ」というタイトルがつけられた「公式なドクロ」でもありました。
2015年11月1日のAFPより
・AFP
そんなわけで、「ドクロ」絡みでいろいろ思い出したのですが、しかし、現在のドクロの場所は、どれもそれぞれ様々な懸念がある場所でもあります。
ドクロ顔の煙が出ていたイタリアのヴェスヴィオ山とその周辺は、大規模な火山活動が近づいている懸念が科学者たちから出ていることを、過去記事、
・「ネアンデルタール人を滅ぼしたかもしれない超巨大火山」は、現世人類に同じような打撃を与えることができるか否か : イタリア・フレグレイ平野 (2017/01/11)
・ポンペイを壊滅させたイタリア・ベスビオ火山近くの海で「未知の海底火山が6つ」同時に発見される (2016/10/04)
などで記したことがあります。
ヴェスヴィオ火山近くで2016年に新たに発見された「6つの未知の海底火山」
ハリケーンの巨大化は、
・瞬間最大風速200メートルの台風やハリケーンが現実化する?:モンスター・ストームと、海底火山、小惑星の衝突の関係が MIT の研究により明らかに
2015/10/26
という記事で書きましたように、海面温度の高温化により、とんでもない規模のハリケーンが出現する可能性が現実味を増しています。
昨年「スクリーム顔」をしていた小惑星については、天体衝突の懸念は言うまでもないところでもあります。
とても暑かった今日は、ボーッとした頭で「最近のドクロ」と世相と未来を朦朧と考えていたりしたのでありました。