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4月19日にメルマガ私たち現生人類は「鉄の種族」であることから思う生き方を発行させていただきました。

2021年からの世界 健康の真実 日本の未来

冬の病の季節に向かう中で「日本から医薬品が過去最悪レベルで消えている」ことを知る

投稿日:




 

日本はこの冬、過去最悪の医薬品不足の局面に至る可能性

全然知らなかったのですが、「日本は現在、かつてない医薬品不足という事態に陥っていた」のですね。そして、これからさらにひどくなることが確実視されていると。

これは、11月29日に起きた大阪の物流会社の倉庫の火災から、いろいろと知ったのですが、薬剤師関係の方々とか医薬品流通にお詳しい方などは非常に戦慄しているようです。

火災の報道そのものは抜粋しますと、以下のようなものです。NHKの報道です。これだけが原因ということではないです。

大阪 舞洲の物流会社倉庫火事 鎮火のめど立たず

11月29日、大阪・此花区にある物流会社の倉庫で起きた火事は、出火から丸1日以上が経過した現在も消火活動が続いています。

倉庫は窓などが少ないため火元に水が十分に届かず、活動は難航していて鎮火のめどは立っていないということです。これまでに建物およそ3万平方メートルが焼けたということです。

消防によりますと、これまでに消防車のべ168台が出るなどして消火活動にあたっていますが、出火から丸1日以上が経過したいまも活動が続いています。 NHKニュース 2021/11/30)

これを受けて、「これはマズイ」という声が SNS 上で多く上がっていたことで知るのですが、そもそもこの倉庫は何の倉庫なのかといいますと、他の報道によりますと、火災が起きているのは、株式会社日立物流の「関西メディカル物流センター」というところで、西日本の医薬品の物流を巨大に引き受けている場所のようです。

この火災を受けて、 SNS では以下のような声が出ています。

 

(ツイッターへの書き込みより)
> 火事になった大阪の日立物流の倉庫で扱ってるの、医療用医薬品だよ。関西~九州の広い範囲にわたって、あそこから出荷してるはず。かなりヤバいと思う。
2021年11月30日

> 日立物流の倉庫火事の件、西日本の医薬品物流センターらしくて、西日本の品薄が大きな問題になると東日本から都合をつけるわけで、日本全体が医薬品不足になりかねないので、本気で病気にならんようにせんといかんよ。
「ヤバい」とか言って騒いでられる状況じゃなくなる可能性がめっちゃデカいよ。
2021年11月29日

 

この物流センターが取り扱う医薬品には「ジェネリック(後発医薬品)全般」が含まれているのも、問題が大きいようなんですが、それにしても、たかがというか、倉庫ひとつが全焼しただけで、上の方が書かれているように、

> 「ヤバい」とか言って騒いでられる状況じゃなくなる可能性

というものに結びつくのかなあと思って、いろいろ見ていましたら、この医薬品の倉庫の大火災という問題以前に

「もともと日本では深刻な医薬品不足が進行していた」

ことを知るのでした。

以下は、薬剤師の方ですかね。SNS への書き込みです。これは「倉庫火災より前」の書き込みです。

 

(ツイッターへの書き込みより)
> お薬はないです。
大事なことなので、もう一度言います。お薬はないです。薬局をかえても卸をかえても手にはいりません。日本に存在する品目のうち、半分くらいはまともに入ってきません。処方を出す立場の方々、常に代替薬剤を想定してください。薬剤部は頑張っていますが、我々も限界です…

> 各人のお薬の備蓄は次回の受診時まで、薬が途切れない程度でお願いします。個人で頑張れとは言っていません。死ぬ気で備蓄も不要です。医療側で調整をかけて、少ないながらも皆さんにお渡しできるよう努力しています。状況に応じて同種薬へ変更などにも ご協力よろしくお願いします。 2021年11月27日

 

どうして、こういうことになっているのかということについて、10月31日の SPA に以下のような記事があり、複合的な要因だと知ります。

ジェネリック医薬品の供給が「不安定」になった理由とは?メーカー幹部からは怒りの声
日刊SPA 2021/10/31

長い記事なのですが、見出しを書き出しますと、以下のようなことらしいです。

・医療業界で続発する不祥事と政府による薬価引き下げ政策
・薬価の強引な引き下げが薬の供給不足を招いた
・製薬業界を巡る不祥事は起きるべくして起きた

このようなことで、もともと、この1、2年の間で、日本では、ジェネリックを中心に薬の供給が極めて不安定になっていたところに今回の火災が起きたようです。

現在の医薬品の流通状況は数字など実証的にはわからないですが、関係があるらしき人の書き込みの数々が本当なら、「過去にないような医薬品不足が起きつつある」という可能性が高いです。

 

(ツイッターより)
> 日本の薬の物流を支えるでっかい倉庫が丸ごと火事になって燃えたので、今薬がマジでありません
発注はしてますがそれぞれの薬局にある分がなくなったら次いつ入ってくるか分からんのもすでにたくさん出てるし
持病がある人は手元にある薬を数えて必要なら相談してね……

> もともと数ヶ月前から、でっかい製薬会社がちょっとトラブって日本中で薬が品薄になってて代替の手配とかで現場はてんやわんやしてたんだけど
これで追い討ちというか
これから年末だしどうなってしまうんだこれ……と恐怖しかない
2021年11月30日

 

まあ、私自身は病院の薬はずいぶんもらっていないのですけれど、人によっては「それがないと困る」という薬が必要な方々はたくさんいらっしゃると思うんですよ。

日本だけではないですけれど、今はもともと過剰な薬剤投与の世界となっていまして、少なくとも日本では、過去どれだけ思い出してみても「必要な薬が手に入らない」という状況を経験したことはないように思います。

自分自身のことを思い出してみても、急に手に入れることができなくなると、ちょっと問題があるかなと思うものもあります。




 

突然供給が断ち切られると良くない例えとして…

私自身は、数年前に「医薬品は基本的に良くない」と気づいて以来、薬に頼らないようにしようとしたのですが、それまでは本当によく飲んでいましたからねえ。

幼少時から病弱で、基本が薬漬けの人生でした(それで腸内細菌環境もボロボロに)。

過去記事を見ますと、以下の 2017年の記事に「血圧のことで思い出す2年ほど前の決意」という項目がありますので、薬をやめようと思ったのは 2015年頃のようです。ほんの少し前のことです。それまでは抗生物質などを含めて、非常によく薬を服用していました。

薬に飲み込まれる地球 : 2016年の世界全体の製薬企業の売り上げ額は「100兆円」を突破
投稿日:2017年5月1日

 

しかし、薬をやめる際の最初の大きな壁は、身体のほうの薬ではなく、パニック障害の薬であるベンゾジアゼピン系の抗不安剤と呼ばれるもので、これは完全にやめるのに3年以上はかかりましたかね。それまで 30年くらい飲んでいました。

これらはものすごいのですよ、依存性が。

以下の 5年くらい前の記事に書いています。

意図して書き始めたわけではないけれど、話はナルコレプシーと脳萎縮と「30年間におよぶベンゾジアゼピン系薬物依存」のことへと転がる石のように
投稿日:2016年12月15日

最近では、世界的にも、ベンゾジアゼピン系により死亡する人が多くなっていまして、以下のような記事も書いたことがあります。

日本でも数百万人が服用しているあまりにも一般的な処方薬であるベンゾジアゼピン系の薬がアメリカで殺人ドラッグになり始めている
投稿日:2019年12月9日

ここでは、日本では「ソラナックス」と呼ばれる薬の中毒死がアメリカで問題となっているということをご紹介したものでした。ソラナックスは、日本ではとても気軽に処方されるもので、普通の内科医院などでも出ます。

日本の薬物依存のかなりの割合は、実際には、違法ドラッグではなく「病院で処方された薬によるもの」です。

以下の東洋経済の記事などにも詳しく書かれています。

合法的な薬物依存「デパス」の何とも複雑な事情 - ズルズルと飲み続ける患者を生んでしまった
東洋経済 2019/11/29

おそらくデパスは、日本で最も処方されているベンゾジアゼピン系の抗不安剤です。

なお、日本で、薬物関連の精神疾患の原因となった薬物の「4分の1がベンゾジアゼピン系の抗不安剤か睡眠薬」であり、これより多いのは覚せい剤だけです。他のあらゆる違法ドラッグも強度の薬物依存になる率においてはベンゾジアゼピン系には勝てません。

 

まあ……話が逸れているように見えますけれど、なぜこんなことを書いているのかといいますと、

「このような抗不安剤・睡眠薬の依存となっている人たちは、突然、薬が断ち切られると大変なことになる場合もある」

ということです。

ベンゾジアゼピン系の薬は、すべてにおいて突然やめた場合には、以下のようなことがあり得るということになっています。

> ベンゾジアゼピン系薬からの離脱による最も多い症状は、不眠、消化器問題、震え、恐怖、激越、筋痙攣である。それほど多くはないが易刺激性、発汗、離人症、現実感喪失、刺激への過感受性、抑うつ、自殺行動、精神病、発作、振戦せん妄が生じることもある。重篤な症状は、たいてい突然あるいは急速すぎる離脱によって生じる。 ベンゾジアゼピン - 離脱症状の管理

というより、特にパニック障害や不安障害(不安神経症)などの場合、上にあるようなことより「手元にベンゾジアゼピン系がない」ということ自体が大きな恐怖につながります

私自身がそれを経験したことがないのは、30年間どんな時でも片時も手放さなかったからです。30年間ベンゾジアゼピン系の薬を切らしたことはないということです。

その期間、ベンゾジアゼピン系の薬を持たずに外出したことは「一度も」ありません。お金やカードやチンチンはいくら紛失しても(変なもの紛失するなよ)、ベンゾジアゼピン系を紛失するということは考えられないことでした。

こういう意味では、変な違法ドラッグよりも「精神的な依存度」は強いように思います。

今回、火災で焼けた倉庫で、このようなメンタル系の医薬品を扱っていたかどうかはわからないですし、すでに構造的に起きていたらしい「医薬品不足」にこういう医薬品も含まれているのかどうかもわかりません。

しかし仮に、もし「突然これらベンゾジアゼピン系の供給が断たれたら……」と思い、書いた次第です。

それだけでずいぶんの方が自死を含めて亡くなると思います。

一応書いておきますと、私自身がベンゾジアゼピン系をやめられたキッカケは、腸内細菌環境の改善に努めてからでした。

ですので、時間はかかります。長期間服用していたのなら、やめるのにも数年単位が必要です。

パニック障害、不安障害に対しては最強の効果があり、そして最強の依存性もある薬だと考えればいいのかもしれません。

ですので、一生やめないという選択はもちろんありますし、多くの方が一生服用ということになっているのが現実ではないでしょうか。

 

とはいえ、もちろん、医薬品不足で本当に問題なのは、身体の疾患や慢性疾患など対してのさまざまな病気に対しての「それ以外の代替があまりない」ような薬の不足です。それらが「突然消える」という事態も、場合によってはあり得るのかもしれません。

このような「医薬品の考えられないような枯渇」というようなことは、そう大っぴらにメジャーな報道で報じられることはあまりなさそうな感じですので、そういう「絶対必要な薬」が必要とされている方は、ご自身で今後こまめに確かめられたほうがいいかもしれません。

 

以下の記事など何度かふれていますが、現在は世界中で「過剰死」と「平年と比べての特定のガンや免疫疾患などの過剰」が現実として起きています。

日本で奇妙な流行が広がっていることと、英国で起きている、医師たちが調査を要求するほどの「経験したことのないような過剰死」をつなぐもの
投稿日:2021年11月21日

日本の、あるいは主要国の医療というものは、その多くが対症療法に代表される「医薬品治療」となっています。それ以外は非常に少ないはずです。

医薬品治療が主流である中で、医薬品が消えた場合、「治療法そのものが存在しなくなる」ということにも結びつきます。

あるいは、これから寒くなる中で、さまざまな疾患が増えると考えられます。

エネルギー危機が今後「経験したことのない過剰死」に直結する予測が。これがジェノサイドの次章となる可能性も
投稿日:2021年11月3日

そのような中で「薬がない」という状況がさらに拡大するのは、なかなか恐ろしい状況を生み出すのかもしれません。

 

なお、数日前に、厚生労働省から「人口動態統計の速報」が出ています。

日本の人口の減少はさらに急激なカーブを描いています。

人口動態統計速報(令和3年9月分)

厚生労働省

これがまだ夏である 9月までの状態ですので、例年でも死者数が増加する冬にどのようになるのか非常に気になるところです。

そしてその冬に薬がない。

場合によっては、食糧も暖房も不足する可能性もなくはなく、厳しい冬となりそうです。

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Oka In Deep

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