減ることのない超過死亡数
現在、以下のことが同時に起きています。
・世界全体で超過死亡の増加に歯止めがかかっていない
・コロナ変異種 JN.1の席巻により、コロナ感染が拡大している
この現在の「超過死亡の増加」と「コロナ変異種 JN.1の増加」について、英エコノミストが以下のような統計を発表していました。
最初に書けば、「超過死亡数が、コロナ死者数の 4倍以上」となっているのです。
超過死亡数についてもコロナ死についても、国際機関に数字を正確に提出している国は、どちらかというと全体の一部であり、つまり、
「世界の超過死亡の数字がこれより高いことはあっても、これより低いことはない」
はずです。
このエコノミストの推計について解説している記事がありましたので、先にご紹介したいと思います。
世界が、とんでもない大量死の段階に突入しようとしていることが示されています。
ちなみに、ご紹介させていただく記事は、全体的には客観的に冷静に書かれているものなのですが、読み進むにつれて、「ん?」と思う表現が出てくるようになるのですが、ウェブサイトの名称を見ましたら、「世界社会主義ウェブサイト (World Socialist Website)」というような思想性の強いサイトなのでした。
しかし、書かれている数字や懸念などについては特に問題ないと思います。
4年目となるこの冬に、超過死亡者数が世界全体で3,000万人に迫る
Amid fourth winter of death, COVID excess death toll approaches 30 million globally
wsws.org 2024/01/27
2か月以上の沈黙を経て、1月24日、ロンドンに本拠を置く週刊経済誌エコノミストはついに、COVID-19 のパンデミックに起因する世界の超過死亡数の日次推計を更新した。
彼らの予測によると、世界の累積超過死亡者数は現在 2,850万人で、 2023年末に 700万人を超えた公式の COVID による死亡者数の 4.1倍となっている。
パンデミックが始まって以来、毎日各国の超過死亡の推定値を提供する機械学習モデルを使用するエコノミスト誌のトラッカーは、不可解な理由で、ちょうど変異種 JN.1 の冬季の急増と同じ 11月中旬に突然更新を停止した。
これを状況に合わせて説明すると、米国では冬の急増が 10月中旬から加速し始め、新年の直前にピークに達した。バイデン政権が昨年 5月に新型コロナウイルス公衆衛生緊急事態(PHE)宣言を廃止したことを受けて、この波は公式統計では完全に隠蔽された。
実際の感染者数の推定値は、国内の下水システム全体の SARS-CoV-2のレベルを追跡する下水収集データ、特に Biobot Analytics によって収集されたものによってのみ提供された。
ジェイ・ウェイランド氏やマイク・ホルガー博士のような、原則的なデータ・サイエンティストたちは、自らのイニシアチブに基づいて、これらの廃水データをモデル化し、ソーシャルメディアのアカウントを通じて実際の感染率の推定値を提供している。
彼らはまた、身を守る方法や感染症の健康への影響を最小限に抑えるための措置を講じる方法について十分な警告と指導を提供し、 CDC と政治体制全体が放棄した公衆衛生の重要な役割を果たしている。
米国では毎日の COVID 感染者数は再び減少傾向にあるものの、感染率は引き続き高止まりしており、今週初めには 1日当たりの感染者数が 100万人近くに達していると推定されている。
現在の感染急増の過去 3カ月で合計 1億人以上のアメリカ人が感染したとみられ、これは人口のほぼ 3 分の 1を占める。
これらの圧倒的多数は再感染であり、長期にわたる新型コロナウイルス後遺症、心臓発作、脳卒中、その他の COVID に関連する長期的な影響のリスクを悪化させることが証明されている。
これらの感染推定値を世界の他の地域に当てはめると、これは現在進行中の世界的な JN.1 の流行波の間にさらに 10億~ 20億人以上の感染が発生したことを意味する可能性が非常に高く、これは、今後数週間から数か月以内に数千万人以上の長期にわたる新型コロナウイルス後遺症が発生することが予想されることを意味すると推定される。
さらに懸念すべきは、こうした繰り返しの感染による累積的な長期的な影響は依然として憂慮すべき不明な点であるが、すべてのデータは、これによって診断される心血管障害、代謝障害、神経障害が増加することを示している。
急性 COVID 感染症による即時死亡率に関して、世界保健機関(WHO)は 2024年の最初の記者会見で、パンデミックは依然として猛威を振るっており、12月には公式に 1万人近くが COVID で死亡し、累計死者数が 700万以上に増加していると述べた。
この厳しい統計を、主流メディアは無視している。
WHO も報告されている死者数が実際より大幅に少ないことを認めた。
これらの数字を国際保健機関に報告している国は、主にヨーロッパと北米であり、それは 50か国未満だ。すべてのパンデミック追跡措置が完全に解体され、実際の数字を曖昧にしようとする試みを考慮すると、これらの数字でさえ、カバーされている実際の死亡率の規模を誤って伝えていると見なされなければならない。
エコノミスト誌の超過死亡追跡調査に戻ると、後知恵として、10月には明らかに死亡率の上昇が進行しており、11月末には 1日当たりの死亡者数が 1万人を超えてピークに達した。
これらの数字は 12月まで上昇したままだった。死亡者数の急激な減少を示す 1月のデータは、モデルに情報を提供する多くの国や機関からデータを入手する際の遅れ要因である可能性があり、将来的には上方修正される可能性が高い。
しかし、それに増して明らかなことは、公式の COVID による死亡者数と、全体の超過死亡者数には現在 50倍以上の差があるということだ。
具体的には、11月27日に公式に報告された COVID による死亡者数はわずか 183人だったが、超過死亡については、パンデミック前を上回る 10,200人の超過死亡があった。
最も懸念されるのは、超過死亡数が 2023年を通じて頑固に高止まりしたことだ。2023年の公式の COVID による死亡者数は世界全体でわずか 28万4,000人にとどまったが、超過死亡者数は 320万人で、その数字は 11倍以上だった。
JN.1の急増中、公的公衆衛生機関は世界中で COVID 関連死亡者数をわずか 3万1,802人しか数えていない一方、超過死亡者数はこれまでのところ 70万人以上、つまり、超過死亡数は、コロナ死の 22倍と推定されている。
関連して、実際の入院者数と ICU 入室者数は 12月に大幅に増加しているが、これは少数の国から WHO に提供された不完全なデータに基づいており、パンデミックの実際の状況と医療システムへの影響が完全に停止していることを浮き彫りにしている。
当ウェブサイトのエヴァン・ブレイク氏は、最新の超過死亡者数と JN.1 の急増に関する最近広く共有されたスレッドで次のように述べている。
「この流行波も、他の波と同様に、社会全体の健全性に計り知れない長期的な影響を与えるだろう」
現在進行中のパンデミックと、アメリカとヨーロッパの帝国主義大国の全面的な支援を受けているイスラエルによるパレスチナ人民に対する大量虐殺のエスカレートとの間には、重要な類似点がある。
どちらの場合も、支配層エリートは大量死と悲惨さを常態化しようとする一方で、大衆を過激化し世界的な階級闘争を加速させたこれらの社会犯罪を隠蔽するために検閲制度を課している。
高度に変異したピローラ変異株とその子孫である JN.1 の進化が適切に示しているように、SARS-CoV-2 には、空中浮遊病原体を常に警戒していない人がいつでも感染する十分な余地が与えられているだけでなく、JN.1 は、免疫回避性変異体に進化し、高い感染力を維持するための、これまで以上に新しいメカニズムを発見する能力があることが繰り返し実証された。
JN.1が、下気道に到達し、オミクロン以前の変異体と同様の毒性を達成する可能性があるという最近の研究で指摘されているように、これは多くの追加の懸念を引き起こす。
パンデミックの緊急段階を 2023年5月に終了するという宣言は、SARS-CoV-2 と現在進行中のパンデミックによってもたらされる危険に対処する取り組みを単に公式に終了させるだけではなかった。それは、選挙で選ばれた議員による有権者に対する社会的義務としての公衆衛生が水の泡になっているという認識だった。
実際、目の前の社会危機に関係なく、利益は常に優先事項であり続けるという資本主義の社会関係の基本的な真実を再確認したと言える。この瀕死の社会秩序は打倒され、計画的な世界社会主義経済に置き換えられなければならない。
ここまでです。
まあ、計画的な世界社会主義経済に置き換えたところで、もはや過剰死は止まらないと思いますが、ともかく、地球規模で超過死亡がとんでもないことになっていることをエコノミストの推計値は語っています。
では、この過剰死の波は収まるのか? というと、その希望はほとんどありません。
これについては、何度も書いていることですので、特に繰り返すつもりはないですが、たとえば、ガンの増加や、「細胞外 DNA の作用」などからだけでも、それらは死亡の増加の原因となり得ます。
[記事]すい臓ガンを筆頭とした、いくつかのガンが激増する明確な理由
In Deep 2023年12月28日
[記事]細胞外DNAは確実に血栓を誘発する原因となり、脳卒中や多臓器不全などのリスクにつながる。…そしてワクチン混入DNAは、細胞外DNAそのものであり…
In Deep 2024年1月24日
さらに、好ましくない想定としては、
「新たなコロナの流行波が起きるたびに、状況が悪くなる」
ということがあります。
人間の体のほうが変化してしまったから
ワクチン複数回接種者では、免疫寛容などの作用により、体の免疫は、コロナ変異種のウイルスに抵抗しようとしません。
多くの複数回接種者では、再感染しても症状はもはや出ない方も多いと見られます。
しかし、「症状が出る出ないとは関係なく、体内に新たにスパイクタンパク質が循環する」ことには変わりありません。
スパイクタンパク質は「それ自体が有毒」です。
これについては、東京理科大学の村上康文名誉教授が昨年、以下のように述べていました。
XBB対応ワクチンに関しての村上名誉教授の結論
・すでに行われた武漢型ワクチン接種により抗原原罪が成立している。
・すでに消滅した武漢型・オミクロン BA4/5型に対する中和抗体は誘導されるが XBB変異型に対する中和抗体は、まったく効果が期待できない。
・XBB対応型を接種すると既存抗体が中和できないため、その毒性を 100%発揮するスパイクタンパク質が全身にばらまかれる。
・さらに国民の多くの抗体は IgG4 化しているものと思われ、 スパイクタンパク質の毒素の血中からの除去はほとんど行われず、害は長続きするものと見られる。
> 毒性を 100%発揮するスパイクタンパク質が全身にばらまかれる。
という部分ですね。
昨年のネイチャーの論文によれば、
「 mRNAワクチンを 3回接種すると 50%近く IgG4 抗体が増加する」
ということですので、5回、6回、7回など接種された方の場合、確率的に考えても、ほぼ確実にIgG4 抗体が誘導されていると思います。
これによる影響は、若い人たちと高齢者では異なる部分もあるでしょうけれど、老衰や衰弱というものは増えていくと思います。
複数回接種の高齢者の方々の衰弱は、今後、目に見えて増えていくことが感じられるようになるかもしれません。
以下に、老衰が増える理由などを書いています。
[記事]「コロナは単なる風邪」という幻想からはそろそろ抜け出さないと…。今やこれは、老衰死の大量生産と IgG4 にむしばまれた人たちの致死を加速させる狂気の病原菌
In Deep 2023年12月9日
では、このような超過死亡を食い止める方法は何かあるのかというと、それはありません。一切ありません。
ワクチンのブースター接種が始まった時に定められていた命運です。
6回も 7回も接種を重ねた日本は狂気に近いものがあるとはいえ、世界の状況を見ると、「 3回目」でも十分同じだったことがわかります。
アメリカは、日本よりはるかにブースター接種率は低いですが、先ほどの記事にもありましたように、
「現在、1日の感染者数が 100万人近くに達している」
ことが、排水中のコロナウイルス検出率から推定されています。
それでも、発症したり入院したりといったコロナ感染者が増えていないのは、先ほど書きました免疫寛容などの状態により、症状を示さない人が多いからです。
しかし、環境中には現実として「 1日あたり 100万人分の感染に相当する」と推定されるコロナウイルスで満ちているわけです。
そのスパイクタンパク質が、バリアなしで体内に入ってくる。
やはり全体としてはブースター接種率が高くはないヨーロッパも同様のようで、「ヨーロッパ全土でコロナ感染の大波が発生」と数日前に報じられていました。
(報道より)
> 変異種 JN.1 は、アイスランド、ポルトガル、スペイン、フランス、ドイツ、オランダを含む多くのヨーロッパ諸国ですでに発生している。
>
> 中欧および東欧の多くの国でも、昨年末に呼吸器疾患の大幅な増加が報告された。
>
> スペインとイタリアでは、患者数の増加により病院が限界に達している。COVID の波は、ヨーロッパ全土でのインフルエンザや RS ウイルス感染症の増加と同時に発生している。wsws.org
2024年に入って、ヨーロッパでは、ポルトガルが突出した超過死亡率(28%)を示していますが、他のヨーロッパ諸国も続くのではないでしょうか。
2024年第1週のEUの超過死亡率
euromomo.eu
以前から書くことですが、このような感染拡大は、コロナが変異して強くなったのではなく(多少そういう部分が JN.1 にはあるとはいえ)、ここまで事態が悪化したのは、
「多くの人々の体のほうが変わってしまったから」
です。
そこに加えて、汚染 DNA の問題が絡むと、遺伝子レベルで変わってしまった人たちもいるはずです。
遺伝子レベルで変化してしまった体を元に戻す方法は基本的にはないです。
今にして、コロナワクチンというものは「ブースターを打った瞬間に決着がつく」ものであることがわかってきています。
以前、変異種 JN.1についての懸念を書いたことがありますが、確かに、この変異種には、以前とは異なる「進化」を遂げている部分があり、爆発的に広がる可能性が示されていました。
いずれにしましても、超過死亡については、2024年を通じて事態が悪化していく可能性が高そうです。その後も悪化し続けるのかどうかはわかりませんが、その可能性も高そうです。
この悪化というのは、コロナ感染者の増加やコロナ死のことを述べているのではなく、社会全体の衛生と健全性の悪化のことです。
>> In Deep メルマガのご案内
In Deepではメルマガも発行しています。ブログではあまりふれにくいことなどを含めて、毎週金曜日に配信させていたただいています。お試し月は無料で、その期間中におやめになることもできますので、お試し下されば幸いです。こちらをクリックされるか以下からご登録できます。
▶ ご登録へ進む