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アメリカの憂鬱 人類の覚醒と真実 健康の真実

違法ドラッグで1年間で7万人が死亡するアメリカ。……しかし、そのアメリカでは、病院で処方される薬の副作用で年間10万人以上が死亡し、医療ミスで年間25万人以上が死亡している

投稿日:2019年4月3日 更新日:

アメリカ食品医薬品局のサイトにある「処方薬」での副作用の統計


fda.gov




 

桜の木の下で思い出すパニック障害が始まった日

今日、近所を歩いていましたら、ふいに目の前に大きな桜の木が満開のような状態で出現しまして、「ああ、もう桜の季節なんだ」と、ふいに思い出した次第です。

ずっと若かった十代だとかの時には、桜なんてものは認識さえまともにしていなかったようなものでしたが、ある時から、この桜のシーズンというのは何となく特別な時期だと感じるようになりました。

それは、21歳の頃で……まだ昭和の頃でしたから、35年前とかそんな頃だと思いますが、その年のこの桜の季節に、突然「パニック障害」になったのですね。

その日の夜、途中何度も歩けなくなりながらも、かろうじて自宅に歩いて帰る途中、道路の脇に大きな桜の木があり、桜の花が外灯で照らされている美しい光景を見ながら、「自分に何が起こっているのだろう」と改めて思いまして、

「いずれにしても、長くはないんだろうなあ」

と、ほとんど正常な意識ではなかったですけれど、ボーッとしばらく桜の花を見ていたことを思い出します。

それ以来、桜の満開の季節は、情緒的に難しいシーズンのひとつともいえまして、今はそうでもないのですが、春から初夏というのは、1年の中で最もメンタルが不安定な時期だという認識はあります。

これは個人的なことだともいえないようで、うつ病やパニック障害の患者が増える、あるいは症状が悪化する、または「自死数が増える」というのは、海外のデータによれば、春が突出しているのですね。

「春にメンタルに異常が起きやすい」というのは、全世界である程度共通のことのようです。

毎年、この時期になると、欧米では「春のメンタルヘルスに注意」的なニュースが必ず出てきますが、探しましたら、今年もたくさんありました。

2019年3月29日のアメリカの報道より


Suicide rates rise in the spring. Here’s what you need to know

たとえば下のグラフは、アメリカ疾病予防管理センター (CDC)による「アメリカでの一日あたりの自死数の推移」で、ちょっとわかりづらいかもしれないですが、「オレンジ色の部分が春から夏」を示します。


CDC

どの年も、例外なく、「春になると自死が増え、夏から自死の数が減少する」という結果が明確に示されています。そして、どの年も、冬が最も自死数が少ないです。

このような挙動につきましては、うつ病とか、パニック障害や不安障害、あるいは他の精神疾患に関しても、同じようなグラフが示されると思われます。

そして、興味深いのは、

 

「春になると、それらの疾患や自死が増える理由は、医学的にはわかっていない」

 

のですね。

仮説としては、いろいろと出されていますが、確定した理論はないのです。

メラトニンというホルモンやセロトニンという神経伝達物質が、春の日射量の増加と共に、その分泌量に変化が起きることと関係しているのではないかというような説が言われたりもしていますが、しかし、これは、自死が増えることの説明にはなり得ません。

 

いずれにしても、春という季節は、さまざまな生物たちが活発で活動的になる季節であると同時に、人間がメンタルの不調に見舞われやすいことは確かなようです。

というようなことで、桜の花からちょっといろいろと思い出してしまいました。

ところで、最近は、日本でも海外でも、違法薬物いわゆるドラッグというようなものについての報道や話題が多いです。

 

麻薬死と処方薬での死

 

報道されているような個人の方々に関しての話はともかく、たとえばアメリカでは、以下のような記事など何度かご紹介させていただいていますが、オピオイドというものなどを含めた薬物での過剰摂取の死者が急激に増えています。

「地獄の完成」 : アメリカ人の薬物での死者数の増加は究極的な段階に。その中でアメリカ当局は「モルヒネの1000倍強力な鎮痛剤」を承認するという地獄の上塗りも

最近は、アジアの各国でも、いろいろと大変なことになっているようで、タイでは、300万人が覚せい剤を使用しているようなことが、毎日新聞で以下のようなタイトルで報じられています。

タイで覚醒剤300万人使用か 押収量過去最高
 毎日新聞 2019/03/23

タイの人口は 6900万人ほどですから、この 300万人という数が事実なら、相当な話です。

そして、こういう問題はこういう問題としてあるわけですけれど、こういうようなことになっている世の中で、ふと、冒頭の「アメリカ食品医薬品局 (FDA)」のページの内容を見て、ちょっと考えてしまった次第です。

それは「違法とされる薬」と「合法とされる薬」の「危険性の境」がわかりづらくなる話でもあるのです。

冒頭に載せましたページに書かれてあるトピックスは以下のようなものです。

薬物有害反応(ADR)とは

・毎年、200万人以上が処方された薬により重篤な薬物有害反応に至る

・毎年、10万人が処方された薬で死亡している

・薬による薬物有害反応は、肺疾患、糖尿病、エイズを上回り、アメリカで 4番目の死因となっている

・特別養護老人ホームにいる人たちの薬物有害反応率 - 年間35万人

 

この「薬物有害反応 (ADR)」というのは、一般に言われる「副作用」という表現を厳密にしたもので、副作用という言い方でも構わないと思うのですが、ここでは、「薬物有害反応 」といたしますが、世界保健機関(WHO)による薬物有害反応の規定は、

「有害かつ意図されない反応で、 疾病の予防、診断、治療または身体的機能の修正のために通常用いられる(薬の)量で発現する作用」

となっています。要するに、規定通りの普通の量の服用で起きることのある薬の有害な作用のことです。

 

そして、先ほどのアメリカ食品医薬品局のページでは、

「この薬物有害反応により、毎年 10万人が死亡している」

ことが明記されているわけです。

 

しかもです。

この数は「入院中の患者のデータだけ」となっていまして、たとえば、病院で処方された薬を自宅などで服用した時に、薬の副作用により重大な事象があった場合の数は含まれていないのです。

どのくらいの人たちが「自宅など」で病院や市販の薬によって死亡しているかの正確なデータはわからないですが、参考となるものに、「非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)」というものの「死亡数のデータ」があります。

「非ステロイド性抗炎症薬」などというと、自分たちと関係のない薬だと思われる方もあるかもしれないですが、これは要するに「痛み止めや頭痛薬のほほすべて」です。

下の表のようなものは、過去記事で「非ステロイド性抗炎症薬」の市販や処方の薬の例として、思いつくままに挙げたものです。

 

多くの方が一度や二度は服用したことがあるものが多いと思われます。

そして、非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs) - Wikipdia の「副作用」という欄には以下の記述があります。

胃腸障害

NSAIDsの胃腸障害作用は用量依存性であり、多くの場合致命的となる胃穿孔や、上部消化管出血を起こす。

おおむねNSAIDsを処方された患者の10~20%に消化器症状が現れ、アメリカでは年間に10万人以上が入院し、1万6500人が死亡している。また、薬剤が原因の救急患者の43%をNSAIDsが占めている。

というように、アメリカでは「非ステロイド性抗炎症薬」によって、つまり、どこにでも売られているような普通の痛み止めにより、

> 1年間に平均 1万6500人が死亡

しているのですね。

こういうような処方や市販の薬の副作用の存在を考えますと、先ほどの病院での薬物有害反応 (ADR)と合わせれば、「アメリカで処方薬で死亡している人の数は、1年間で十数万人以上」であることは確実なような気がします。

さきほどもふれました「アメリカの麻薬での死亡数」に関しては、過去記事で翻訳してご紹介した記事の冒頭は以下のようなものでした。

2018年12月2日の米ゼロヘッジより

アメリカでの薬物過剰摂取による死亡者は、2017年に 7万人を超えて、2016年から 10パーセント上昇するという急増を示し、政府の報告では全米の平均寿命が 3年ぶりに低下した。

アメリカの 2017年の自殺率は前年より 3.7パーセント上昇した。薬物の過剰摂取による死亡と、自殺の 2つの死因は、ともに 2年連続でアメリカの平均寿命を減少させたと CDC は報告している。

薬物の過剰摂取による死亡数は、2016年の 6万3,632人から 2017年には、7万237人に増加し、薬物過剰摂取による死亡率は 9.6パーセント増加した。過剰接種の大半は、オピオイドまたはオピオイド類似体の薬物だった。

 

つまり、アメリカで、違法薬物で死亡した人の数は、おおむね 1年間で 7万人ほどだったということになります。

これも大変な数なのですが、それでも「病院で処方された薬で死亡する人のほうが圧倒的に多い」という事実を、今回、アメリカ食品医薬品局のウェブサイトで知ったわけでして、何とも言えない複雑な感覚になっています。

なお、アメリカ食品医薬品局のサイトにある薬物有害反応についての説明は以下のようなものです。


ADRs: Prevalence and Incidence

薬物有害反応(ADR):その有病率と発生率

なぜ薬物有害反応について学ぶべきなのか

医療提供者たちが、自分たちに対して尋ねるべき最初の質問は、「なぜ私たちは、薬物有害反応について学ぶことが重要なのか」であるべきだ。

その答えを言えば、薬物有害反応(ADR)は、医療における罹患率と死亡率の主要な原因の 1つであるからだ。

アメリカ医学研究所(現在の名称は「全米医学アカデミー」)は、2000年1月に、医学的過誤により毎年 44,000人から 98,000人のアメリカ人が死亡していると報告した。比較すれば、仕事上での負傷で亡くなるアメリカ人は、毎年 6000人だ。

しかしながら、入院患者集団に対して行われた薬物有害反応に関しての別の研究では、重篤な薬物有害反応の全体的な発生率について、先ほどの数よりも、はるかに高い推定値が出されている。

これらの研究では、入院患者の 6.7%が致死率 0.32%の重篤な副作用を有すると推定している。これらの推定値が正しい場合、アメリカの入院患者には 221万6000件以上の重篤な薬物有害反応の事例があり、年間 10万6000人以上の死亡を引き起こしていると見られる。

この推定値が真実であるならば、薬物有害反応は、アメリカにおいて、肺疾患、糖尿病、エイズ、事故、交通事故などの死亡数を上回り、4番目の死因となる。

これらの統計には、外来環境で発生する薬物有害反応の数は含まれていない。

また、アメリカの特別養護老人ホームでは、毎年 35万人を超える薬物有害反応事例が発生していると推定されている。

実際の数値がどうであれ、薬物有害反応は公衆衛生上の重大な問題であり、そして大部分は予防可能なものだ。

薬物有害反応に関連した医療費がいくらかかっているのかについては、法律上の制約により完全に正確な見積もりを行うことは制限されているが、見積もりの 1つによれば、年間 1,360億ドル(14兆円)となっている。


 

ここまでです。

 

そういえば、3年近く前になりますけれど、「アメリカでは毎年、25万人以上が医療ミスで死亡している可能性」が報じられていたことを思い出します。

米国人の死因、第3位は「医療ミス」か 推計25万人が死亡

CNN 2016/05/04

医師が切除部位を間違えたり患者を取り違えたりといった医療ミスがこのほど、米国で心疾患とがんに続く3大死因に浮上する可能性があるという研究結果が、英医学誌BMJの最新号に発表された。ほとんどの医療ミスは発見されないまま見過ごされているとも推測している。

米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが死亡率に関する調査結果などを分析したところ、医療ミスで死亡する患者数は肺気腫や気管支炎といった呼吸器系疾患で死亡する患者数を上回り、心疾患とがんに続いて米国で3番目に多い可能性があることが分かった。

米国では年間少なくとも25万1454人が医療ミスで死亡していると研究チームは推計。この数字には自宅や老人ホームで死亡した症例は含まれないことから、実際の死者数はこれを大幅に上回ると推測している。

 

これに、先ほどの「薬による副作用の死亡者」の年間 10万人以上という数を足していきますと・・・単純な計算で申し訳ないですが、現代のアメリカにおいては、

死亡する必要がなかった医療的理由により年間 40万人くらいの人たちが亡くなっているのかもしれない。

というようなことも考えられなくもないのかなと。

 

「医」とは何なのですかね。

 

今回の記事の最初のほうに、私が若い頃、桜の時期にパニック障害になったことに少しふれましたけれど、私が心療内科に駆け込んだのは、それから 2年後でした。

そして、その心療内科で、「ベンゾジアゼピン系の抗不安剤」というものが処方されました。それはとてもよく効く素晴らしい薬でした

しかし、同時に、私は、

「それから 30年間以上続く依存に苦しめられた」

ことも事実です。

4、5年前に、このブログを書く中で「あらゆる薬は基本的には良くない」ということを知り、それから段階的にやめることにしました。

その後、紆余曲折ありながら、ベンゾジアゼピン系の薬を完全にやめることができたのですけれど、すんなりいくかどうかは人にもよると思います。

私もすんなりとはいかなかったですから。場合によっては、「やめるのには数年かかる」という単位で考えたほうがいいかと思います(私もそうでした)。

離脱症状がどんなものかというのは、人それぞれなのですが、ベンゾジアゼピン離脱症候群 - Wikipedia に、その離脱症状の代表的なものが書かれています。

ベンゾジアゼピン離脱症候群は、ベンゾジアゼピン系薬の服用により身体的依存が形成されてから、用量を減量するか、断薬することによって生じる一連の離脱症状。

その症状は頻繁に深刻な睡眠障害、不安と緊張の増加、パニック発作、手の震え、発汗、集中困難、混乱と認識困難、記憶の問題、吐き気やむかつき、体重減少、動悸、頭痛、筋肉の痛みと凝り、多くの知覚変化、幻覚、精神病、インフルエンザ様症状、また自殺といった特徴がある

「長期間の使用」の定義は「3ヵ月以上の服用」となっていますが、私の場合は 30年とかでしたしね。

いずれにしても、「薬の害」というものに関して、世の中は、違法ドラッグの危険性の喧伝だけに勤しみますけれど、恐さは処方薬も基本的にはさほど変わらないと思います。

薬を服用すること自体は仕方ないこともあるでしょうけれど、どんな薬も基本的には「連用しない」「頓服としての服用に留める」というようにしたほうがいいのだろうなと思います。もちろん、そうはいかない事例もたくさんあるだろうことは理解します。





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