2018年1月17日のロシアの報道より
2018年1月16日のアメリカの報道より
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その一年の計はどこに
最近は「年のはじめの頃」を見ていると、その年に対して示唆深いことがいろいろとその頃に起きるものなのかもしれないなと思っていたりします。
昨年 2017年は、1月1日にアメリカの北緯 33度線上にある「フェニックス」という街で、下のような写真が撮影されていました。
2017年1月1日 米国フェニックスにて
・In Deep:悪魔元年? : 怒濤の「北緯33度線からの使者ラッシュ」が示す場所「フェニックス」の意味…
昨年 2017年という年が、上の写真のデーモンというのか悪魔というのか、そういうようなものに象徴されるような年だったかどうかはわかりません。
わかりませんけれど、ただこの年は、アメリカにおいて、新しい大統領であるドナルド・トランプ氏の最初の1年であり、一部の人にとっては「そのようなアメリカの始まり」に見えた部分もあるかもしれません。
2017年の前年の 2016年の 1月には、米国ミシガン州に「光の十字が立つ」という現象が起きていました。
2016年1月13日 米国ミシガン州ブキャナンにて
・In Deep:2016年1月最初の15日間で起きたこと…
なお、この同じ 2016年1月13日には、アメリカ本土ではないですが、ハワイカウアイ島で下のような光が撮影されています。
2016年1月13日 米国ハワイ州カウアイ島コロアにて
その前の 2015年は……とやっていてもキリがないですが、年の初めに起きたことを覚えておきますと、その年の後になって、「なるほど、なるほど」と納得するような時もあります。それらのことに意味があるとかないとか、あるいは真実とかフェイクとか、そういうことを別として「示唆深いことは示唆深い」とは感じます。
というわけで、この 2018年 1月の中旬に、とても示唆的な感じのする出来事が報じられていまして、それが冒頭のふたつです。
すなわち、
「2017年12月のロシア・モスクワは、観測史上で初めて1度も太陽が顔を出さなかった」
ということと、
「アメリカのミシガン州で、火球の爆発が地震を発生させた」
というふたつのことです。
ミシガン州の火球については「地震と火球の爆発が同時に起きた」ということで、ミステリアスな事象として報じるものもあり、また英国のデイリーメールなど一部のメディアは、火球の爆発が地震を起こすという見方を否定する報道をしています。
ミシガン州の火球の爆発と地震のシンクロをややミステリアスに報じるロシア・トゥディ
・Michigan’s ‘fireball meteor’ summons earthquake
火球の爆発での大気中の振動が地震計に伝わること自体は不思議なことではないとは思います。しかし「火球の爆発が地震計に干渉することは極めて珍しい」という事実はあり、もしかすると、これはアメリカでは初めてのことかもしれません(おそらく、そうだと思います)。
このことについては、アメリカの科学メディア「ライブサイエンス」の記事を掲載しておたきいと思います。
Fireball Over Michigan: Did Meteor Really Cause an Earthquake?
Live science 2018/01/17
ミシガン州の火球 : 本当に隕石が地震の原因になったのか
国家震災情報センター(NEIC)によると、1月16日の夜にミシガン州で感じた揺れは地震ではなかった。この原因は、頭上を飛行した流星による振動だった。
1月16日 午後8時9分、ミシガン州とオハイオ州、そしてカナダのオンタリオ州の多くの人々がは夜空を非常に明るい流星が横切っていった光景を目撃した。そして、その同じ時間に、アメリカ地質調査所(USGS)によると、その地の多くの人々から「揺れ」の報告があったという。
この揺れについて、国家震災情報センターの地球物理学者であるジョン・ベリーニ(John Bellini)氏は、「これは、火球の爆発による騒音を地震計が拾い上げたものです」と述べる。
この流星の爆発的振動の音波は、ミシガン州ニューヘブンの南西約 8キロメートルに位置する地震計で、マグニチュード 2.0の事象として記録された。しかし、この測定では、流星が頭上を飛んでいくのにどれだけのエネルギーが放出されたのかは明らかにされていない。
「大気中での爆発から実際のエネルギーを地震計に変換する方法はありません。地震計は大気からの振動を測定するように設計されていないからです」とベリーニ氏は述べる。
地震はミシガン州では非常に稀だ。 アメリカ地質調査所によれば、1973年以来の 45年間で州内で発生した地震は、わずか 4回だ。1994年にマグニチュード 3.5の地震、 2010年にマグニチュード 2.5。 2015年にマグニチュード 3.3とマグニチュード 4.2の地震が発生している。
なお、流星や隕石が地面を揺らす原因となったのは今回が初めてのことではない。2013年2月15日にロシアのチェリャビンスクが流星を襲ったときには、マグニチュード 4.2の事象が記録された。
ここまでです。
この記事で、
> ロシアのチェリャビンスクが流星を襲ったとき
とあり、その時にも天体の爆発が地震計に干渉したことがあると書かれてありますが、チェリャビンスクの天体爆発が滅多にあることではないように、こういうことはそう滅多にあることではないです。
そして、今回のアメリカの爆発も、少し爆発高度が違っていたら、地上に被害を与えた可能性のある爆発だったのではないかとも思います。
つまり、今回のミシガン州のこの出来事は、
「天体の衝突の時代を示唆するような出来事だったのではないか」
と個人的に思った出来事でした。
それと、やはり冒頭のロシアのモスクワで 2017年12月に「 1度も太陽が顔を出さなかった」というニュース。これには驚きました。
モスクワで、ということは、ロシアの周辺地域でも同じような場所が多かったと思われますが、要するに、それらの地域では、「1ヶ月間、誰も1度も直射日光にあたる機会がなかった」ということになり、北半球の普通の地域では非常に珍しいことだと思います。もちろん、ロシアではこれまで観測されたことのない出来事です。
もし……地球がこれからもう少し先の時代に「ミニ氷河期」のような状態になっていくとして、そして、あるいは、
「極限まで太陽活動が弱くなり、地球に到達する宇宙線が極端に増加した場合」
は、地域的には、これまででは想像できないような「毎日が曇り」というような状態が出現する可能性もないではないかもしれません。
その理由としては、雲は宇宙線が生成している可能性が高いために、宇宙線の量が増えると、地球の雲の量も増えると考えるのが妥当だからです。
このあたりは過去記事、
・宇宙線レベルが著しく増加している今の地球と、そしてこれから
In Deep 2017/05/13・「雲の生成は宇宙線によるもの」という説が25年にわたる観測の末に「結論」づけられる…
In Deep 2016/08/29
などをご参照いただければ幸いです。また、下のグラフで示しますように、「宇宙線の量」と、「地球の雲の量」は、ほぼ完全にリンクしているものです。
1983年から2005年までの宇宙線の量と地球の雲の量のシンクロ
そんなわけで、
・ロシアの歴史上で最も暗い12月
・おそらくアメリカで初めて地震計に干渉した転移体の爆発
というふたつの事象は、何となく「今後の世界を示唆している」かのように思えまして、ご紹介させていただきました。
ちなみに、このうちのアメリカのミシガン州で天体による地震が記録された場所は、「ニューヘブン(New Haven)」という街なのですね。
同じヘブンの読みでも、Heaven というものもあり、これは「天国」という意味ですが、この街の「 Haven 」は「安息地」という意味です。つまり「新しい安息地」。
ちなみに、この場所のあたりは、今年のアメリカの寒波の象徴的な場所でもありまして、それについては、アメリカの寒波に関しての記事などで何度かご紹介しています。
そんなわけで、「天体の衝突」と「地球が暗くなっていく」という、 In Deep で、たまに取りあげる「漠然と思い浮かべる未来の事象」についての示唆的な出来事をご紹介させていただきました。
なお、あと数日ほどで、さらにとんでもない大寒波が北半球を襲うと予測されていまして、おそらくは日本も、先日以上の寒波の影響があると見られます。いろいろと大変ですが、それでも、今後の地球の方向性は比較的はっきりとしてきているわけですし、そう思って生きていけば、何とかなるものかもしれません。