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11月8日にメルマガコヴフェフェ大統領と金星人、そして「食と日本人の腸内細菌環境」のことを再び思い出すを発行させていただきました。

2022年からの世界 中国という国 人類の未来 健康の真実 日本の未来

マウスの体内で作られたと見られるオミクロン株はどのように最初に出現したか。そして、中国科学アカデミーの論文に見る壊滅的な先行き

投稿日:2022年1月6日 更新日:


Relocate Magazine




 

最初はボツワナに来た「外国人」から

オミクロン株というものの流行が世界的に拡大しているようで、世界各地で「過去最大」というような感染数の表現を聞きます。今日だけでも以下のような報道が見られていました。

(報道) 欧州でコロナ拡大止まらず、伊・オランダ・北欧の感染者過去最多 (2022/01/06)

(報道) フランスの新たな感染者数が初めて30万人を超える (2022/01/06)

(報道) 沖縄の感染数が過去最多の980人に (2022/01/06)

 

このアルファベットの順番をいくつか吹っ飛ばして命名されたオミクロン株ですが、最初の出自は「南アフリカ」とされることが多いです。Wikipedia には以下のようにあります。

> 既知の最初の症例は、2021年11月24日に南アフリカから世界保健機関(WHO)に初めて報告された。

私も漫然と南アフリカが最初だというように思っていました。

 

ところが。

 

違うのですね。

最初に感染例が検出されたのは、南アフリカの北に隣接する「ボツワナ」だったことを最近知りました。ボツワナ政府の公式な文書に書かれてあります。

以下にそのボツワナ政府のプリントがあります。

New COVID 19 Variant detected in Botswana

それを見ますと、2021年「 11月22日」に報告されたとあり、「 11月24日に南アフリカから」という日付けの 2日前だったことがわかります。

ボツワナ政府のメディアリリースより

BWGovernment

いやまあ、実際のところ、「どちらが先」というようなことはどうでもいいのです。

問題は、

「このボツワナでの世界で最初の感染検出例はどのように発生したか」

ということです。

アフリカ南部から「突如として現れた」のか、そうではないのか。

それで、先ほどのボツワナ政府のメディアリリースを読んでいましたら、

「なるほど」

という下りが出てきました。

ボツワナ政府のメディアリリースより

政府の COVID-19 タスクフォースは、2021年11月22日月曜日に、現在 B.1.1.529 として知られている新しい COVID-19 変異種の 4つの症例が報告および記録されたことを一般に通知します。

この 4つの症例は、4人の旅行者から検出され、旅行前に行われる検査により SARS-COV-2 陽性を示しました。

変異種の検査は、COVID-19 対応計画に規定されている SARS-COV-2の 定期的なゲノムサーベイランスの一環として実施されました。BWGovernment

ここには、

> 4人の旅行者から検出されました。

とあります。

どうやら、「外国」からもたらされたもののようですが、しかし、その旅行者たちの国名は記載されていません。

「どこから来たものなのだろう」と考えながら調べていますと、アメリカのロイターの 12月2日の以下の記事を見つけました。

ボツワナの保健局長は、オミクロンの亜種の症例の大部分は無症候性であったと述べている
Botswana's health director says majority of Omicron variant cases were asymptomatic

この記事には以下のように書かれていました。

 

> ボツワナ政府は 11月25日に、外交使節団としてボツワナにいた 4人の外国人から発見されたコロナウイルスの特定の突然変異を調査していると述べた。それ以来、同国では新しい亜種の別の 15例が報告されている。

> ……ボツワナ健康福祉省の保健局長代理によると、30歳から 65歳までの 4人の外国人が 11月7日にボツワナに来て、11月11日に陽性となり、11月22日に新しい突然変異が発見された。保健局長代理は、彼らの(国名等の)詳細は明かさずに、これまでに亜種で検出された 19例のうち 14例は外国人からであると述べた。(Reuters)

 

単なる旅行者ではなく「外交使節団」とロイターの記事には記されています。しかも、14人もの外国人から検出されている。

この記事にも国名は書かれていません。

しかし、これを読む限り、

「その外国の人たちによりボツワナに持ち込まれた」

という可能性が高いのかもしれないというようにも思えなくもありません。

「どこの外交団なんだろうなあ」とは思いますが、書かれていないものはわかりようがありません。

これに関しては、インドの地政学サイトが、「推定として成り立つのは、その国は中国であり、その匿名性を侵害しないようボツワナが圧力をかけられていると想像するのは容易だ」と書いていましたが、それはまあわからないです。

普通に考えれば、その国に外交使節団が来るということは、その国から外交使節団を派遣している国になると思われますが、「ボツワナが外交使節団を派遣している国」についてこちらにマップがありました。以下の12カ国です。

ボツワナが外交使節団を派遣している国
中国
アメリカ
ブラジル
インド
オーストラリア
イギリス
フランス
ドイツ
ベルギー
スウェーデン
ミャンマー
日本

 

この中の、どの国との結びつきが強いかというと、報道を見ていますと、やはり中国っぽいですね。

以下は、どちらもボツワナの報道ではなく、「中国の報道」です。

ボツワナがアフリカ46ヶ国目の「一帯一路」共同建設パートナー国に (人民日報 2021/01/08)

ボツワナはWHOのCOVID-19ワクチン接種目標を達成した:大統領 (人民網 2021/12/02)
Botswana achieves WHO COVID-19 vaccination target: president

下のほうの記事で知りましたが、ボツワナのワクチン接種率は、11月29日の時点で「 75%以上」なんだそうです。

その記事にはワクチンのメーカーは書いていないですが、以下のような記事を見ますと、ほぼボツワナ全国民が接種しているのは、中国シノバックのワクチンだと見られます。ボツワナは人口 230万人の国です。

中国がボツワナに200万回分のシノバック・ワクチンを寄付する (新華社 2022/01/02)
China to donate 2 million doses Sinovac vaccines to Botswana

それ以上に、中国の報道にボツワナの名前がたくさん出てくるということが印象的です。

例えば、日本の報道で「ボツワナ」という国名が出ることが1年にどのくらいあるのかということと比較すれば、ボツワナと中国の結びつきは、他の国々よりも、それなりに強いもののように思います。

ボツワナという国は、ダイアモンドの生産国であることなどから、アフリカの中でも経済的にリッチな国だそうで、また、政情的にも、これまでクーデターが一度もないという安定した国のようです。

 

ともかく「仮に」ですけれど、2021年11月にボツワナに「新しい変異種」を持ち込んだのが中国の外交使節団だとした場合、

 

「今現在、実際に感染が急激に拡大しているのはどこか」

 

という話でもあります。それは、その中国やボツワナではないです。

それは欧米です。

例えば、オミクロンが最初に検出された頃に感染の急拡大が伝えられた南アフリカと、現在のアメリカとヨーロッパの 100万人あたりの感染数の推移を見ますと、その差は歴然です。


ourworldindata.org

ちなみに、1月3日時点の新たな感染数の実数は以下のようになっています。

(2022年1月3日の1日の新たな感染数)
アメリカ合衆国 (人口約 3億3000万人) 新たな感染数 108万人
ヨーロッパ (人口約 5億人)        新たな感染数 100万人
南アフリカ (人口約 6000万人)      新たな感染数    3,076人

ourworldindata.org

人口がそれぞれ異なるとはいっても、3000人と 100万人では桁が違いすぎる部分があります。

 

だからどうだということではないのですが、またも「戦争」というキーワードが浮かんでしまうのですよね。先日書かせていただきました以下の記事のタイトルとかもそうです。

戦争二年目 : 新たな変異株の周辺に漂う「特定の人種の抹消戦」が始まるかもしれない雰囲気
投稿日:2022年1月2日

あるいは、昨年 5月の記事ですが、以下のようなタイトルの記事とか。

米中生物戦争はこのように始まっていた……のかもしれない。トジナメランとコミナティ筋注という名のmRNAワクチンの周辺を見ながら想像する
投稿日:2021年5月24日

 

昨年 4月の記事で、ダグ・ケイシーさんというアメリカの作家の文章をご紹介したことがあります。この人はずいぶん以前から「今後の世界戦争の主軸は生物戦とサイバー戦になる」と主張していましたが、ご紹介した記事の中に、生物戦の利点として、以下のように述べています。

 

> 第四に、生物兵器は洗練された運搬システムを必要としない。B-52も巡航ミサイルも ICBM も不要で、その必要もない。 2人ほどの感染した観光客か、あるいは郵送で送られた荷物だけで十分に機能するInternational Man

 

いずれにしましても、白人種が主流の人口構成の国が現在感染状況が特に大変なことになっているわけですが、「これだけで終わるわけがない」ということもあります。

それは、いろいろな意味でですが、これだけ感染が広まれば、「それだけ新たな変異株の出現の機会が大幅に増える」からです。最近、「集団免疫」という言葉が報道で聞かれることもありますが、新たな変異株が出てくれば、そんな概念は通用しなくなります。

 

それはともかく、最近、アメリカ国立衛生研究所のライブラリーで見た論文のタイトルを見まして、

「オミクロンもラボ出身だ」

と思わざるを得ない部分がありました。武漢型と同様にです。

この論文にあります内容に「これだけで終わるわけがない」という意味の部分が含まれます。

少し書かせていただきます。




 

オミクロンの破壊的な他動物種との感染連鎖能力

それは 12月24日に発表された以下の査読済みの論文です。

SARS-CoV-2オミクロン変異体のマウス起源の証拠
Evidence for a mouse origin of the SARS-CoV-2 Omicron variant

皮肉(?)なことに、これは中国科学アカデミーの科学者たちによる研究ですが、そこには以下のような記述があります。

> 発生前のオミクロン変異の分子スペクトルは、ヒトでの進化の歴史と一致していない。 PMC

そして、世界中のオミクロン患者から分離された株の分析では、

> 分子スペクトルには、世界中の患者から分離された SARS-CoV-2 変異体の 34,853 の高品質配列から編集された 6,986 の点突然変異が含まれていた。 PMC

というような何だかエライことになっているような部分があり、そして、いろいろと難しいことが書かれているのですが、

 

> 発生前のオミクロン変異株の分子スペクトルは、マウスでの進化の歴史と一致している。

 

という結論に達しているようです。

もちろん、自然の中に、マウスというのか、ネズミさんたちはたくさんいるわけですから、その自然のネズミたちの体内の中で変異した、と考えることもできなくもないのかもしれないですが、マウスと聞くと、どうしても「ラボ」という連想が出てしまいます。

 

あと、これは関係のない話かもしれないですが、「パンデミックは終わらない」ということを、このオミクロン株が示しているかもしれないことが、この論文の最後のほうにあります。

簡単に書けば、「このオミクロンの変異株は、他の多くの動物種への適応を促進することを示している」ということです。

つまり、「他の動物に感染して、さらなる突然変異を起こすことが連鎖的に続いていく」という可能性です。その部分を抜粋します。


 

中国科学アカデミーの科学者たちの論文「 SARS-CoV-2 オミクロン変異体のマウス起源の証拠」より

分子ドッキングベースからの予測は、マウスへのオミクロンの適応が、より強力な RBD-ACE2 相互作用(※ スパイクタンパク質の RBD という部位がヒトの ACE2受容体に感染する力が強力になっていること)を介して、ヒト、ラクダ、ヤギなどの他の種への適応も促進することを示している。

突然変異のこのような「多面的効果」は、異なる種間での ACE2 の構造的類似性によって引き起こされた可能性があり、SARS-CoV-2 変異体が新しい宿主に感染する能力を獲得すると、この新しい動物貯蔵庫に「突然変異を蓄積」し、別の宿主に伝達することが可能となる。

宿主ジャンプのこの「連鎖反応」は、さまざまな宿主種からの ACE2 への適応において著しく高い多様性をもたらす可能性がある。この可能性と一致して、廃水サンプルから増幅された SARS-CoV-2 の RNA フラグメントのスパイクタンパク質に多数の変異が同定された。

ヒトは SARS-CoV-2 の最大の既知の貯蔵所であり、家畜、ペット、または野生動物を含む他の動物と頻繁に接触する。

SARS-CoV-2 のさまざまな種を飛び越える能力を考えると、パンデミックが十分に制御されるまで、世界は追加の動物由来の変異に直面する可能性がある。

PMC


 

ここまでです。

もう、「オミクロンは症状が軽い」とか、そういう話ではないようなのです。

人畜共通感染症としての病原体の「連鎖反応が起きる」可能性を述べています。ヒトから動物へ。そして動物からヒトへ、というのが延々と続くと。

その動物の種類も大変に多く、通常の変異では考えられない変異を起こすかもしれないという話です。

まあしかし、「動物からの云々」とかの話になりますと、一昨年のデンマークで、1500万頭のミンクが殺処分されたというような狂気が再現しないとも限らないですので、この話はまあいいです。

狂気…:デンマークで1100万頭のミンクの殺処分が完了。農場ではコロナに感染した猫も殺されている模様
地球の記録 2020年12月1日

 

それでも、世界中の人々の自然免疫の状態が普通であれば、どんな変異株が出てこようが、要するに最初の武漢型と同じで、高齢の方や基礎疾患のある人々以外には特にリスクは「なかった」と思います。

しかし、もう多くの人々の免疫の状態は、ワクチンによる歪んだ免疫獲得により、今は通常ではありません。

スパイクタンパクのヒト細胞受容体への結合力が今よりさらに上がれば、新たに出てくる変異株に次々と瞬時に感染していきます。症状がなかろうが、軽かろうが、それは関係なく、体内にさらなる「見えない被害」を蓄積していく。以下の記事などもご参照いただければと思います。

薬剤過剰反応の報道が相次ぐ中、ヒトヘルペスウイルス6型が影響を及ぼす可能性のある「すべての病気」を調べた2022年のお正月
投稿日:2022年1月4日

米国の医師たちが懸念するブースターショットによる後天性免疫不全の爆発。そして個人的に懸念する「コロナ遺伝子のHIV的な挙動」から見るこれからの数年
投稿日:2021年12月13日

 

いろいろなことが蓄積して蓄積して、今年、来年、再来年と事態が複雑化していく可能性がないとは言えない気はします。

遠慮なく書けば、本当の大量死の時代の到来です。

願わくば、一部の専門家の方々が言うように、オミクロンによってパンデミックが終焉に向かうというようなことになってほしいですが、どうしてもその道筋が見えません。

弱毒化はむしろ感染しても気づかない元気な人たちが感染を広げるだけですし、社会集団全体の免疫は何度も書きますが、多くの人々の免疫システムが崩壊しているために、その達成はなされません。

ワクチンがパンデミック終息の道筋を消してしまいました。

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