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ヒポクラテスが述べた「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」ことをますます示す最近の研究。しかし、自然を不潔なものとする過剰な清潔社会はさらに拡大している

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香港大学の研究を報じる医学メディアの記事


medicalxpress.com




 

前回の記事は以下のような「熱を下げてはいけない」という内容のものでした。

熱を下げてはいけない : 感染症の治癒メカニズムが人体で発動するのは「体温が《38.5℃以上》に上がったときのみ」であることが中国科学院の研究で判明

この記事の中に、ヒポクラテスが、「患者に発熱するチャンスを与えよ。そうすればどんな病気でも治してみせる」という言葉を残しているということを書きました。

医師ヒポクラテスは、紀元前 460年頃から紀元前 370年頃の人物で、大ざっぱにいっても、今から 2400年前くらいの人なんですけれど、最近まで、ヒポクラテスの言葉というものにそんなに興味を持ったことはありませんでした。

しかし、今あらためて、その言葉などを見てみれば、私がブログを書いてきたこの数年の中で少しずつ見出していったことと実にリンクすることばかりなのですよね。

たとえば、

「すべての病気は腸から始まる」

であるとか、

「私たちの内にある自然治癒力こそ真に病を治すものである」

であるとか、

「心に起きる事はすべて身体に影響し、身体に起きる事もまた心に影響する」

であるとか、

「迷わずいけよ、いけばわかるさ」(こりゃ違う)

とか、まあ最後のはちょっと違いましたが、それぞれが、「ああ、あの記事でとりあげたものだなあ」というように思い浮かぶのです。

以前は、そういう概念があることすら私は知らなかったわけですけれど、それぞれ、その時のニュースや、あるいは偶然によって知って、興味を持ち、自分なりに調べていったりするうちに「そういう概念もあるのか」と感嘆したりしたものでした。

しかし、2400年前などの時代にヒポクラテスはそういうことを言っていたと。

つまり、知っていたと。

もっとも、現在残されている「ヒポクラテスのもの」だとされている言葉が、完全にヒポクラテスが述べていた言葉かどうかはわかりません。Wikipediaにも以下のようにあります。

ヒポクラテスは、ギリシャのコス島に生まれ、医学を学びギリシア各地を遍歴したと言い伝えられるが、その生涯について詳しいことは分かっていない。

ヒポクラテスの名を冠した『ヒポクラテス全集』が今日まで伝わるが、その編纂はヒポクラテスの死後100年以上経ってからとされ、内容もヒポクラテス派の他、ライバル関係であったクニドス派の著作や、ヒポクラテスの以後の著作も多く含まれると見られている。

というように、いろいろと他の人の言葉や概念もあるとはいえ、基本的には、ヒポクラテスの意志を受け継いできた人たちにより編纂されたものだと考えれば、ある程度はその内容はヒポクラテスの意志に近いとは思います。

そして、何より、その内容が今にして初めてすごいことがわかるわけで。

人間の身体と精神を支配しているのが腸内の細菌だとわかったのは、わりと最近のことで、そんなことを 2400年前とかに言っている。

インドのアーユルヴェーダにもそんなような概念はあったようですけれど。

また、ヒポクラテスという人物は、

ヒポクラテスは、病気とは自然に発生するものであって超自然的な力(迷信、呪術)や神々の仕業ではないと考えた最初の人物 (Wikipedia)

とされているわけですが、そのような立場の上で、先ほどのように「心に起きる事はすべて身体に影響し、身体に起きる事もまた心に影響する」というように、身体と精神のリンクを理解していたというあたりも含めて、大したものだなあと思います。

 

そのようなヒポクラテスの言葉のひとつに、以下のようなものがあります。

 

「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」

 

何だか当たり前のことを言っているようにも聞こえるのですけれど、私たちの現在の文明というものは、「自然と離れる」ために進んできたような面があります。

「自然」というのは、花や緑だけの話ではなく、周囲にある細菌や昆虫なども含めて、それは自然だと思いますが、「そういうものを排除する生活」を望んで達成してきた部分があります。

そして、考えることは、今は人類史の中で「最大の病気の時代」だということです。

それは否定しようがない。

そんな中で、冒頭の香港大学の最近の研究を見まして、ご紹介させていただこうと思いました。

話自体は、「小さな子どもは、自然と触れ合うと、精神面などにおいて良い状態に変化する」というもので、普通に想像できるものですが、この記事を読んでいて気になったのは以下の部分でした。

> 「私たちは、研究の中で、子どもたちの両親が自然を避けている傾向に気づいたのです。親たちは自然を不潔で危険なものと認識しており… (略)」

 

そうなんですよ。

今の世の中の大人たちは、「自然を汚いもの」として見ている傾向がある。

外から帰ってきて、子どもたちに「まず手を洗いなさい」というのが、なぜか正しい習慣のようになっているのですけれど、行った場所にもよるでしょうけれど、それが自然の中にいて帰ってきたのなら、「何が汚いの?」と。

むしろ、手の常在菌のことを考えれば、殺菌効果のある石鹸で手を過剰に洗っていたら、むしろ体に悪影響が出てくると思われます。

私自身は、家に帰ってきてから手を洗うという習慣が昔から基本的にないですが、うちの奥さまなどは、子どもに「手を洗いなさい」とよく言います。しかし、「いったい外のどこがそんなに不潔なのだろう」と思うこともあります。

私たちが暮らしている世界には、そんなに汚いものばかりが満ちているということなんですかね。

それはともかく、記事をご紹介します。

ここからです。


Connection of children to nature brings less distress, hyperactivity and behavioral problems
medicalxpress.com 2019/01/14

子どもを自然と繋ぐことは、その子の苦痛や多動、行動上の問題を軽減する


foodnaturelab.org

都市生活のライフスタイルは、子どもたちが自然から切り離されているという点において批判されてきている。自然から離れた生活は、子どもたちの活発な遊びや食生活に関して、不健康なライフスタイルをもたらした。

さらに悪いことに、都市生活をしている多くの小さな子どもたちは、心理的な状態が良くないことがわかってきた。彼らの多くが強いストレスとうつ傾向にある。

たとえば、香港の未就学児の 16%、中国の未就学児の 22%が精神障害の徴候を示しているのだ。

最近の香港大学による研究は、子どもたちが自然の中で過ごす時間を持つことが、彼らに健康上そして精神衛生上の利益をもたらす可能性があることを示している。

現在、世界中の多くの環境プログラムは、子どもたちの健康を改善するために、自然とのふれあいの不足を解消していくことを試みている。

WHO(世界保健機構)は、すべての子どもたちが、運動をしたり遊んだりするための緑地が住居から 300メートル以内にある環境を提供することを公約している。

興味深いことに、香港に住む人たちの 90%は、緑地から 400メートル以内の場所に住んでいる。 しかしながら、広範囲の緑と隣接していながら、香港の家庭は、これらの緑の地域を使っていないのだ。

香港大学生物科学部のタンジャ・ソブコ(Tanja Sobko)博士は、以下のように述べる。

「私たちは、研究の中で、子どもたちの両親が自然を避けている傾向に気づいたのです。親たちは自然を不潔で危険なものと認識しており、そして、そのような親の子どもたちは、残念なことに、両親と同じ態度になるのです。つまり、自然を汚いものとして見るようになっていくのです」

これまでは、就学前の子どもたちが、どれほど自然とのつながりを持っているかということを測定することは不可能だった。なぜなら、このことについてアンケートで調査するとしても、正確な答えを導くには彼ら彼女たちはまだ若すぎるためだ。

ソブコ博士と、共同研究者であるオークランド大学のギャビン・ブラウン(Gavin Brown)教授のふたりは、未就学児などの非常に若い子どもたちの自然とのつながりの度合いを測定するために、親に対して行う 16項目のアンケート(CNI-PPC)を開発した。

アンケートは、子どもと自然の関係を反映する 4つの領域を特定した。それは、「自然の享受、自然への共感、自然への責任、そして自然への意識」だ。

この調査は、2つの部分から構成された。家族との最初のインタビューと、それに続くアンケートの作成だ。研究には、2歳から 5歳の子どもを持つ 493の家族が参加した。

最後に、心理的幸福と子どもの行動問題において十分に確立された測定からの「長所と短所」に関してのアンケートを行った。

その結果、親が自分の子どもに自然とより親密な関係を持たせた場合、子どもたちはより苦痛が少なくなり、また、より多動が少なくなり、より行動上の問題や感情的な問題が少なくなり、そして向社会的行動が改善されたことが明らかとなった。

興味深いことに、自然に対してより大きな責任を負った子供たちは、友だちとのトラブルなど人間関係の問題が少なかった。

これらの結果は、小さな子どもの屋外環境と幸福との関連性を示唆している。


 

ここまでです。

そういえば、「自然から離れる」という概念の関係として、少し前ですが、

「殺菌・除菌」

と関して、興味深い医学記事を読みました。

消毒作用のある普通の家庭用クリーナーを頻繁に使っている家庭の子どもは「腸内細菌の構成が変化してしまっている」ことがわかったというものでした。

これは日本では「 99.9% 除菌」とか、そういうようなものだと思いますが、そういうもので、頻繁に消毒・殺菌している家庭の子どもほど、腸内フローラが変わってしまって、その結果、肥満になりやすくなることがわかったというものです。

せっかくですので、その記事も、概要をご紹介させていただこうと思います。

ここからです。


Household cleaning products may contribute to kids' overweight by altering their gut microbiota
sciencedaily.com 2018/09/17

家庭用洗浄製品は子どもの腸内微生物叢を変え、肥満に寄与する

カナダの研究で、一般的な家庭用の洗剤や洗浄製品が幼児の腸内細菌叢(腸内フローラ)を変えてしまい、それによって、肥満が増加することがわかった。

これは、カナダ政府の研究プロジェクト「カナダの子どもの健康に関しての長期発達調査(Canadian Healthy Infant Longitudinal Development / CHILD))」のデータから、研究者たちは、幼児の糞便中の微生物の状態を調査した。

そして、体格指数(BMI)について、世界保健機関(WHO)の成長チャートを使用した。

この研究では、家庭で使用される消毒剤、洗剤および環境にやさしい製品への曝露の状態と、3〜 4ヵ月齢の乳幼児、および 1歳、および 3歳の子どもたち 757人の腸内細菌叢を分析した。

生後 3〜4ヶ月の乳児における腸管内細菌叢の変化は、マルチサーフェス・クリーナーなどの家庭用消毒剤の頻繁な使用に対して最も強く、消毒剤や殺菌剤を頻繁に使う家庭の子どもでは、ヘモフィルス(腸内細菌)およびクロストリジウム(腸内細菌)の量は少なく、しかし、ラクノスピラ(腸内細菌)は高いレベルを示した。

研究者たちはまた、消毒剤で頻繁に洗浄している家庭であるほどラクノスピラ細菌の腸内での増加を観察した。

以前行われた子豚での研究では、消毒剤に暴露された場合、腸内微生物に同様の変化が見られていた。

通常の洗剤や、環境に優しい洗浄剤では、このような腸内フローラの変化は見出されていない。

アルバータ大学の小児科教授で、プロジェクトの主任研究者であるアニタ・コズィルスキー(Anita Kozyrskyj)氏は以下のように言う。

「消毒剤(殺菌型の家庭用洗剤等)を、少なくとも週に 1回使用している家庭に住んでいる乳児たちは、3〜 4ヶ月齢で腸内細菌ラクノスピラのレベルが他の子たちと比較して 2倍高い可能性が見出されました」

「そして、彼らが 3歳になった時には、彼らの体格指数は、消毒剤の家庭での大量使用をおこなっていない家庭の子どもたちと比較して、高かったのです」

また、環境に優しい洗剤を使用していた世帯に住んでいる乳幼児たちは、消毒剤を使っている家庭の乳幼児とは微生物叢が異なり、成長するにつれて肥満になる可能性が低かった。


 

ここまでです。

この研究では、子どもの肥満に絞って調べていますけれど、問題は、そういうことではなく、

「殺菌・除菌クリーナーが子どもたちの腸内細菌を変化させてしまっている」

ということがわかったということが重要です。

小さな子どもの場合、いろいろなものを口に当てたり、舐めたり、自分でさわることのできる範囲のいろいろなものを手を介して自分の口などでふれます。

そして、本来は、地球は「自然」の中にありますから、何をふれても舐めても、

「そこには必ず細菌などがいる」

わけですけれど、徹底的に殺菌・除菌に勤しむことで、それらの菌がいなくなってしまっている状態となり、「地球の状態としては不自然な場所」ができてしまう。

そして、そういう場所で小さな時期を過ごした子どもたちは、腸内細菌の構成が、早い段階で変化してしまっている。

あるいは、そういう子どもたちは、一般の子どもたちが成長と共に身につけていく細菌への免疫力に問題を抱えるかもしれません。

人間はバイ菌と共に成長しなければ、普通に育たないのかもしれません。

この現代の社会の、「自然を不潔と感じる」中で生まれてきた「過度な清潔志向」については、以下のようないくつかの過去記事でも取りあげていますので、ご参照いただければ幸いです。

なぜ私たち現代人は0157や花粉やダニ程度のものに対して、こんなに弱くなってしまったのか冷静に考えてみませんか …… その答えは過度な清潔社会の進行以外にはないのですが

「過度に清潔な環境が子どもの白血病のほとんど(99%)を作り出している」ことが判明 : 私たちはそろそろこの「過剰殺菌社会は異常」だと気づかないと、子どもたちが誰も助からなくなる

なお、今回ご紹介したふたつの研究は、どちらも女性科学者の主導によるものです。最近の腸内細菌の抗生物質による破壊を研究をご紹介したこちらの記事で少し書きましたけれど、女性の研究は視点がそれまでにないものが多いです。





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