なんで唐突にサル痘なんだ? と思いながら
アメリカの著名な金融サイクルの専門家が、
「次の戦争サイクルでは、世界人口の3分の1が生き残ることができない」
とする分析を述べていまして、今回は、それについて書かれていた記事をご紹介しようと思います。
……しかし、その前に……というか、最近やけに見かける言葉「サル痘」のことを、ちょっと書かせていただきますね。
今回の記事を書こうとしていた時、サル痘の報道が入り、「またサル痘のニュースかよ」と思い、最近どうも気になっていまして、ご紹介させていただこうと思います。
これは、今日の Yahoo! ニュースなどでも以下のように伝えられています。
イギリスで感染拡大のサル痘がアメリカでも確認
イギリスなどでヒトへの感染例が報告されているサル痘について、アメリカでも当局が警戒を呼び掛ける中、感染者が確認されました。
CDC=アメリカ疾病対策センターは17日、イギリスで確認されたサル痘の感染拡大について懸念を示し、イギリス以外にも感染が広がる可能性について警告しました。
今月に入り、イギリスで男性9人、ポルトガルで男性5人などの感染が報じられています。
サル痘ウイルスは主にアフリカのリスに存在し、サルやヒトに感染すると天然痘のような症状を示し、10%ほどの致死率になることもあるということです。 (テレ朝news 2022/05/19)
サル痘とは、国立感染症研究所のページからは以下のようになります。
> ヒトのサル痘は、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患である。2003年11月の感染症法の改正に伴い、新規に四類感染症に規定された。自然宿主は アフリカのリスで、サルに感染するとヒトの天然痘様の症状を呈する。ヒトに感染すると、重症例では臨床的に天然痘と区別できない。ヒトのサル痘での致死率は 1〜10%程度である。 (サル痘とは)
ここに「ヒトに感染すると、重症例では臨床的に天然痘と区別できない」とありますように、ウイルスの種類はやや異なっても、ヒト同士の感染力が弱いこと以外は、症状的には「天然痘みたいな病気」ということのようです。
これまでのサル痘の報道に関しては、最初にイギリスで発生して以来、以下の3つの記事を英国保健安全保障庁のプレスリリースや、アメリカの感染症情報サイトの報道を載せています。
(報道) 英国保健省がイギリスで「サル痘」患者を確認 (2022/05/09)
(報道) ポルトガルでもサル痘の症例が5件確認される (2022/05/19)
(報道) イギリスのサル痘の症例が9人に増加。そして、いつのまにかサル痘が「性感染症」になっている…(2022/05/09)
5月9日の最初の報道では、英国保健安全保障庁のプレスリリースに、
> サル痘はまれなウイルス感染症であり、人の間で簡単に広がることはない。
と書かれてあったのですが、何だかあっという間に広がっている。
さらに、最近の報道では以下のようになっていて、何だかおかしなことになっているのです。
> 最近の症例患者は主にゲイ、バイセクシュアル、または男性とセックスをする男性だった。
>
> サル痘は、性感染症としてこれまで説明されていなかったが、性行為中に直接接触することで感染する可能性がある。
と書かれてあるのですね。
これではまるで、初期の頃の HIV ……とつい思ってしまいますが、このあたりが、何だか気になってしまっているところです。
現在まで、イギリス、ポルトガル、アメリカで確認されているのですが、普通に考えれば、この「欧米の複数の国でサル痘が拡大している」ということ自体が異常に珍しいことで、もちろん、当事者同士には接触はないです。
また、アメリカの例では、
> アメリカのマサチューセッツ州は18日、最近カナダに旅行した男性1人の感染を確認したと発表しました。 (news.yahoo.co.jp)
と、カナダという国名も出てきます。
サル痘を検索していますと、厚生労働省の「バイオテロ対応ホームページ」にサル痘の項目があり、そこで少し勉強してみました。
まず、
> サル痘の病原体は……約200kbpの二本鎖DNAをゲノムとする。
という二本鎖DNAのウイルスであるようで、つまり、これは安定している(変異しづらい)ウイルスのようです。近年話題となるウイルスの多くが「一本鎖 RNA ウイルス」で、インフルエンザウイルスもコロナウイルスも HIV などもそれですので、DNAウイルスが話題になるのはわりと珍しいです。
でも、いろいろと見てみますと、ヒトヘルペスウイルスって、二本鎖DNAウイルスなんですね。水ぼうそうとか帯状疱疹の原因となるウイルスもそれのようです。
ヒトヘルペスウイルスは、コロナワクチン展開後に、全国的に活性化しています。
[記事] ヒトヘルペスウイルス再活性化の嵐で日本の将来的な社会像が見えにくくなる中…
In Deep 2021年9月9日
話を厚生労働省のバイオテロ対応ホームページに戻しますと、
> 中央・西アフリカの主に熱帯雨林で散発的に流行している…
> 1981〜1986年の(アフリカでの)サル痘患者発生数は338名…
> サル痘の致死率は1〜10%程度で、患者からの二次感染率は数%程度…
> 血清診断では感染したウイルス種を同定できない…
> 日本で承認されている特異的治療薬はない…
などのようですが、「予防」という項目に、
「天然痘のワクチンである痘そうワクチンがサル痘にも有効である」
とあります。
さらに、
> 日本では、1968年以前の出生者は2から3回の種痘歴があり、1969から1975年の出生者では1回の種痘対象となっている。
> 1976年以降の出生者は種痘対象外のため免疫がない…
>
> 2回以上の種痘歴がある場合、種痘後30年以上経過しても高率に抗体が保持されていた。さらに、ウイルス特異的メモリーT細胞は種痘後数十年後でも高率に維持されている
予防にはワクチンが有効だと。
これは、あれでしょうね。相手が DNA ウイルスだから有効なんでしょうね。DNA ウイルスは変異しにくいですので、長く抗体がもつのかもしれません。
そういう意味では、変異しやすい RNA ウイルスであるコロナウイルスやインフルエンザへのワクチン予防というのは珍妙な話なんですが、まあ、それはともかく、上に「種痘後 30年以上経過しても高率に抗体が保持されていた」とありまして、どのくらいの率で、抗体が保持されているのかを調べてみました。
2006年の以下の資料がありました。
この資料には、日本では、1976年に、天然痘ワクチンの定期接種が廃止されたとあります。
以下のようにあります。
2. 痘瘡ウイルス抗体の保有状況について
最少年齢 18歳から最高年齢 90歳まで 120名の中和抗体価を年齢別にプロットした。中和抗体価 4倍以上を抗体陽性とすると、種痘中止後世代の 2歳以下(未種痘)の人達は抗体価 4倍以下で全く抗体が認められなかった。
一方、28歳以上(1~ 3 回接種)ではほとんどの人達に抗体の保有が認められたが抗体価については個体差のバラツキが大きいことが分かった。このことにより過去の種痘の接種回数および接種後の時間的経過、性別などによる差異がないことが分かった。
28歳以上 83名中 16名(19.3%)が抗体陰性であった。また、67名(80.7%)に抗体が認められ、その中の 22名(26.5%)は 32 倍以上の抗体価を保有していた。 (eiken.co.jp)
ここでは、 28歳以上の 80.7%が天然痘の抗体を持っていた、とありますが、調査が 2002年から 2003年ですので、現在では、
「48歳以上」
となりますかね。
調査から 20年ほど経っていますので、現在でもこのままの率で抗体を保持しているかどうかはわからないですが、仮に同じような傾向だとした場合、48歳以上の日本人は、
「 8割くらいが天然痘あるいはサル痘への抗体を持っている」
ことになるのかもしれません。
まあ、二本差 DNA なら、大きな変異というものがないと思われますので(サル痘が遺伝子操作とかされていなければ、ですが)、率はある程度は同じだとも思われます。
しかし、1976年以降に生まれた人たちには抗体はないと。
うーん……。
いや、まあ関係ないことなんですが、こういう「変な病気が欧米などで流行する」という話をききますと、どうしても以下の過去記事などを思い出してしまうのです。
[記事] 「中国はこのオリンピックを通じて別の出血熱ウイルスを展開した」 : パンデミック初期に新型コロナがラボで作成されたと論文発表した後にアメリカに逃亡した中国人女性科学者の発言に世界がショックの渦中
In Deep 2022年2月15日
その後、特に何かが大流行するということはなかったですが、散発的に欧米では珍しい「クリミア・コンゴ出血熱」がイギリスとスペインで確認されたという報道はありました。
(報道) スペインで「クリミア・コンゴ出血熱」の感染例が確認される (2022/02/27)
(報道) イギリスで「クリミア・コンゴ出血熱」の症例が確認される。英国史上3例目 (2022/03/26)
どちらもその後の拡大はありませんでしたが、今度の「サル痘」は何だかあっという間に拡大していて、そして、どこか「性感染症っぽい響き」を伴ったものとなっています。
あるいは、以下のようなタイトルの記事も思い出します。
[記事] 戦争二年目 : 新たな変異株の周辺に漂う「特定の人種の抹消戦」が始まるかもしれない雰囲気
In Deep 2022年1月2日
この記事を書いた頃は、ほぼ欧米を中心としてコロナが拡大していっている時でしたので、そういうことも含めたものでした。
今は、コロナでは北朝鮮の話とかも出ていますが……北朝鮮の話は不思議な気はします。
「120万人が発熱」というような報道のタイトルも見ますが、基本的に国境を閉じていて、自ら何も発信しなければ、コロナだろうが、どんな病気だろうか、何百万人発熱しようが、「黙っていればわかりようがない」わけで、なぜこんなことを北朝鮮が海外に向けて発信しているのかがわからないです。
まあしかし、北朝鮮のことはともかく、私が思い続けていることは、
「もうずっと戦争の渦中」
だということです。
コロナが始まった時から(あるいはもっと以前から)ずっとです。
そして、コロナワクチンが数十億人に展開されて、今後の影響は未知とはいえ、専門家の中には、非常に悲観的な数年後を述べる人たちもいます。
あるいは、ディーガルという世界の兵器システムの分析事業を行っている組織が、2014年から発表を続けている衝撃的な 2025年の世界の人口動態の予測。
以下の昨年 6月の記事などにあります。
[記事] これは「副作用」ではなく「本作用」だと認識しながら、人類類史上最大の事象がディーガルの分析した未来予測へと推し進める惨状を見続ける日々
In Deep 2021年6月18日
今となっては、今後の食糧危機を含めて、着実にこのディーガルの予測した未来に向かっているのだと思わざるを得ません。
現在のサル痘はそれらと関係ないと思いたいですが、「本当に関係ないのか」とすると、何ともわからない面もあります。
サル痘というと穏やかな感じですが、仮に「ヒトへの感染力がアップしていれば」これは単に天然痘といえるものです。症状は同じなのですから。
病原体の感染力を上昇させるための研究は、アメリカと中国がトップだとはいえ、世界中でおこなわれていることでもあります。
以下は、パンデミックが始まった頃の記事ですが、「ウイルスの機能獲得」というのは、公式も非公式のものも含めても、とても広く行われています。
[記事] 21世紀という時代は「ウイルスの機能獲得」を巡ってウイルス学者たちとゲイツ財団が共に進んだ人類統制のためのパンデミックへの道だった(かもしれない)
In Deep 2020年5月24日
たとえば、武漢のウイルス研究所などが繰り返しおこなっていた機能獲得実験による「感染力をアップさせる研究」などは、サル痘ウイルスに対しても行おうと思えば行えるはずです。
そういうことがなければいいとは思いますが。
今はもう、子どもの重症肝炎だ、梅毒患者が急増だ、サル痘の欧米での出現だと「公衆衛生上の奇妙な状態」が拡大しているように見えますが、子どもの重症肝炎のほうは、ある程度、理由は推測できるにしても、サル痘はどうなんですかね。
欧米で同時に発生したという不思議さが気になります。
というわけで、今回の本題であるアメリカの金融サイクル専門家の「次の戦争では、世界人口の3分の1が生き残ることができないだろう」という主張をご紹介します。
なお、「次の戦争サイクル」とありますように、この方自身は、「今はすでに戦争中」だとは考えてはいらっしゃらないようですが、現在も戦争中だと考えますと、「この一連が終結した頃」には、この専門家の方の述べる数字よりさらに大きくなる可能性があると私は考えます。
世界人口の3分の1が生き残ることができないのではなく、
「世界人口の3分の1程度は生き残るかもしれない」
と考えます。
5年10年の単位で考えれば、50億人くらいの命が犠牲になっても不思議ではないとも考えています。もちろん、そこには私自身も含まれるかもしれないですが、そういう個人的なことは、もはやどうでもいいです。
今後の世界が悪くになるにせよ、良くなるにせよ、私たちが世界が大きく変わる瞬間を体験することのできる時代を生きていることは確かなようです。
チャールズ・ネナー氏は「世界人口の3分の1は次の戦争サイクルを生き残ることができない」と警告している
Third of Global Population Killed in Next War Cycle – Charles Nenner
USA Watchdog 2022/05/17
著名な地政学および金融サイクルの専門家であるチャールズ・ネナー氏は、自身の分析により、世界は 2023年までに巨大な戦争サイクルを開始するだろうという。
このタイプの戦争は第二次世界大戦に似ているが、はるかに大きいと述べる。
ネナー氏は次のように説明している。
私が戦争に関して行うサイクル分析作業は、イエス・キリストがこの世に登場する前の 3,000年前の中国の帝国の時代から始まっています。このような長期間のサイクルでは大きな戦争だけがピックアップされます。たとえば朝鮮戦争やイラクでの戦争はこのサイクルではピックアップされません。
私は、大きな戦争サイクルが始まると述べていますが、小さな戦争が現れないまま、大きな戦争になるでしょう。なので、とても心配しています…。
かつてユダヤ人の預言者が「最後の戦争にかかる時間は 8分間」と述べたことがありました。当時は、誰もこの話を真剣には受け止めませんでした。何しろ、どうやったところで、戦争は 8分間以上続きますので…。しかし、戦争に 8分間しかかからない理由がわかってきました。
この夏、短期的には物事が落ち着く可能性があります。しかし、来年、再び全力でそれは開始される可能性があり、全体が非常に危険です。
次の世界大戦ではどのくらいの死傷者が出ると分析しているのだろうか。ネナー氏は、次のように見積もっている。
その計算方法は非常に興味深いものです。これは、IBM のサイクルを計算するのと同じ方法です。IBM が下落しているのを見ると、私たちが持っている上方価格目標を得ることができます。戦争サイクルでも同じ分析が可能なのです。 人口の約 3分の 1はこの世界で生き残ることはないと見られます。
間近に迫った次の世界大戦で 25億人以上が亡くなるということなのだろうか。ネナー氏は、以下のように述べる。
はい、次の世界大戦では、世界人口の 3分の 1を奪うことになると数字は述べています。
金融面では、ネナー氏は次のように述べている。
債券のカタストロフがあります。 それらは資本を失い、元に戻ることはありません。 株で起こっていることと同じことです。
ネナー氏は今年の年初、債券市場と株式市場の両方から「脱出する」ことをアドバイスしていた。それは現在はそのようになっているように見える。
氏は、株式や債券についてはさらに悪化すると予測している。次のマイナス面の目標は「ダウで 15,000ドル」であり、最終的には「ダウは 5,000ドル」前後になると述べている。
また、今後、食糧は決して安くなることはなく、将来的に何年にもわたって食糧不足と大幅な価格上昇を予想していると述べている。
ネナー氏はまた、石油は上昇を続け、1バレルあたり 150ドルに達し、最終的には 1バレルあたり「 250ドル」に達する可能性があると考えていると述べる。
ネナー氏は依然として長期的に金(ゴールド)に対して強気であり、それほど遠くない将来に「 2,500ドル」に達すると言う。ネナー氏は、世界が金本位制に戻ると、「金はオンスあたり 40,000ドルに達する」と述べている。
氏は、年金を受給している人々は、将来的に大幅な年金の削減が予測され、また激しいインフレも起こることが予測されると述べる。それは多くの世界で過去最悪になると。
その中でアメリカ市民の不安は成長し続けるだろうという。
ネナー氏の40分間のインタビューはこちらにある。
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