対ロシア制裁に至るメカニズム
最近は驚くような知見がとても多く、想定外という表現があてはまることも多いです。
そういえば、この秋から日本で展開されるオミクロン対応(もう存在しない変異株と、完全に消えた武漢株への対応ですが)ワクチンの厚労省の特例承認書が出ていることを、最近、読者様から教えていただきまして、今それを読んでいるのですが、なかなかこれが「別物」なんですね。
特例承認書は読み終えていないですので、完読しましたらご紹介させていただきたいと思います。
さて……。
非常にショッキングな報道を最近知りまして、たとえば、最近よく書かせていただきますように、ヨーロッパはすでに回復の目処が立たないような壊滅の渦中にあるわけですが、これが計画的だったということに関しての文書が漏洩したことが報じられていたのです。
そして、その内容は一言でいえば、
「ヨーロッパは、アメリカに計画的に壊滅させられた」
ことを示唆する文書なのです。
これは、スウェーデンの日刊紙であるニヤ・ダグブラデット (Nya Dagbladet)が、9月15日に特報として報じたものです。
アメリカのランド研究所(ランドコーポレーション)という歴史あるシンクタンクの文書からというこで、ランド研究所自身は、報道の「直前」(後ではなく、報道の前日に)に、その文書の内容を否定しましたが、まず最初に、そのスウェーデンの報道をご紹介します。信憑性その他については、その後に付け加えさせていただきます。
真実だとすれば、もう頭がクラクラするような話ではあり、ヨーロッパは「自死」しているのではなく、ヨーロッパ(特にドイツ)は、「アメリカに戦争を仕掛けられた」ということになります。そして、現状のヨーロッパを見ておわかりのように、もはやヨーロッパの一部の国が助かる見込みはほとんどありません。
ここから記事です。
ちなみに、このスウェーデンの新聞の記事は、他はすべて「スウェーデン語」なのですが、この記事だけ英語で書かれています。
これはスウェーデン国内向けではなく、世界に向けて発信する意図があるように思います。
衝撃的な文書 : ヨーロッパでの戦争とエネルギー危機を、アメリカはどのように計画したか
Shocking document: How the US planned the war and energy crisis in Europe
Nya Dagbladet 2022/09/15
私たちニヤ・ダグブラデット紙は、ウクライナの戦争と、誘発されたエネルギー危機によって、ヨーロッパ経済を破壊しようとするアメリカの機密計画のように見えるものを公開することができるに至った。
概要
・シンクタンク「ランド研究所」からの例外的な内部リークのように見える文書の中で、ヨーロッパのエネルギー危機がアメリカによってどのように計画されたかについての詳細な説明が与えられている。ランド研究所は、特に冷戦中の外交および防衛政策に関するアメリカの戦略の背後にいたことで知られている。
・今年 1月に作成されたこの文書は、紛争前にウクライナが追求していた攻撃的な外交政策により、ロシアがウクライナに対して軍事行動を取らざるを得なくなることを認めている。その実際の目的は、すでに準備されていた対ロシア制裁をヨーロッパが広く採用するよう圧力をかけることであったと文書は主張している。
・この結果として、欧州連合の経済は「必然的に崩壊する」と文書は述べており、著者は、とりわけ、最大 90億ドル (約 1兆2000億円)の資源が米国に逆流するという事実を賞讃している。結果、ヨーロッパの高学歴の若者たちは移住を余儀なくされるだろうとも書かれてある。
・この文書に記載されている主な目的は、ヨーロッパ、特にドイツとロシアを分断し、ロシアのエネルギー供給がヨーロッパ大陸に到達するのを阻止するために有益な愚者を政治的立場に置くことによって、ヨーロッパ経済を破壊することだ。
1,850人のスタッフと 3億 5,000万ドル (約 500億円)の予算を擁するシンクタンクであるランド研究所は、「調査と分析を通じて政策と意思決定を改善する」ことを公的な目的としている。ランド研究所は、主にアメリカ国防総省と関係があり、冷戦中の軍事およびその他の戦略の開発に影響を与えたことで有名だ。
このランド研究所の署名がある「ドイツを弱体化させ、アメリカを強化する」という冒頭のタイトルの文書は、アメリカ経済全体を維持するために、外部からの資源の流入が「緊急に必要」であるが、特にそれは銀行システムであることを示唆している。
ランド研究所によると、このアメリカの野望を阻む主な障害は、ドイツの独立性の高まりだ。とりわけ、ブレグジットはドイツにより大きな独立性を与え、アメリカが欧州政府の決定に影響を与えることをより困難にしたと指摘している。
この皮肉な戦略に浸透している重要な目的は、特に、アメリカにとって最大の経済的および政治的脅威と見なされているドイツとロシア、およびフランスの間の協力を破壊することだ。
「このシナリオが実行されれば、最終的に欧州は、経済面の競争相手というだけでなく、政治でもアメリカの競争相手になるだろう」と宣言している。
その唯一の方法:「ロシアとドイツ双方をウクライナとの戦争に引き込む」
この政治的脅威を鎮圧するために、文書では、主にドイツ経済の破壊に焦点を当てた戦略計画が提示されている。
「ロシアの(エネルギー等のドイツへの)配達を停止することは、ドイツ経済にとって壊滅的な組織的危機を引き起こし、間接的に欧州連合全体に壊滅的な影響を与える可能性がある」と文書は述べ、鍵はヨーロッパ諸国を戦争に引き込むことであると確信しているとした。
文書には以下のようにある。
「ドイツがロシアのエネルギー供給を拒否することを確実にする唯一の可能な方法は、双方をウクライナでの軍事紛争に巻き込むことだ。この国での私たちの継続的な行動は、必然的にロシアからの軍事的反応につながる」
「ロシアは明らかに、軍事的対応なしにドネツク人民共和国に対する、大規模なウクライナ軍からの圧力に屈するつもりはない。これにより、ロシアを攻撃的な国家として描写し、すでに作成されている制裁のパッケージ全体を実施することが可能になる」
緑の党はドイツを「罠に陥らせる」ことを強いる
ヨーロッパの緑の党は、アメリカ帝国主義の用事を実行するように操作するのが特に簡単であると以下のように説明されている。
「ドイツがこの罠に陥る前提条件は、緑の党とヨーロッパのイデオロギーの支配的な役割だ。ドイツの環境運動は、狂信的ではないにしても、非常に独断的な運動であり、このタイプの政治家に経済的な議論を無視させるのは非常に簡単だ」
「彼らは、個人的な特質とプロ意識の欠如により、自分の過ちをすぐに認識することは不可能であると考えることができる。 したがって、プーチンの攻撃的な戦争のメディアイメージを迅速に形成し、緑の党を制裁の熱烈でタフな支持者にする、つまり「戦争党」にするのに十分だ。これにより、何の障害もなく制裁を課すことが可能になる」
緑の党のアナレナ・ベアボック氏は、ロシアからのガス供給停止を冬の間も継続すると宣言したことでよく知られている。最近、彼女は、プラハで以下のように述べている。
「私たちはウクライナを支持します。これは、政治家にとって非常に困難になったとしても、冬の間も制裁が続くことを意味します」
「理想は、ロシアからの供給の完全停止」
文書の著者は、ドイツとロシアの間の溝が非常に大きく、その後、両国が正常な関係を再構築することが不可能になることを望んでいる。
「ロシアのエネルギー供給の減少、理想的には、ロシアからの供給の完全な停止が、ドイツの産業に悲惨な結果をもたらすだろう。冬の暖房用に、大量のロシアのガスを転用する必要があるため、不足はさらに悪化するだろう。工業・企業の操業停止は、製造用のコンポーネントとスペアパーツの不足、物流チェーンの崩壊、そして最終的にはドミノ効果を引き起こすだろう」
最終的に、ヨーロッパ経済は、完全に崩壊する可能性が高く、それは望ましいものであると著者たちは述べている。
「これは、ドイツ経済に壊滅的な打撃を与えるだけでなく、EU の経済全体が崩壊することは避けられない」
さらに、世界市場での競争が少ないアメリカに本拠を置く企業の利点、ロジスティクス上の利点、およびヨーロッパからの資本の流出により、アメリカの経済に推定 7%貢献できることを意味すると指摘している。それは 9兆ドル (約 1300兆円)だ。
さらに、多くの、高学歴で高い知識を持った若いヨーロッパ人たちがアメリカへの移民を余儀なくされることの重要な影響も強調している。
ランド研究所は、レポートの発信を否定した
ランド研究所は 9月14日にプレスリリースを発行し、このレポートが彼らからのものであることを否定した。その内容が「奇妙」で、文書が「フェイク」であると単に書いており、報告書のどの部分がフェイクであるのか、または正確であるかについてのコメントはない。
ここまでです。
記事の最後にもありますが、ランド研究所は、この「ドイツを弱体化させる」という文書は「フェイクである」とリリースで発表しています。
以下のように書かれています。
「ドイツを弱体化させる」という偽のランド研究所レポート
米国が「ドイツを弱体化させる」ための奇怪な陰謀について、リークされたとされているランド研究所のレポートは偽物です。
この偽の文書の潜在的な起源を考慮して、プロパガンダへの「虚偽の消防ホース」アプローチと、偽情報の拡散によって部分的に引き起こされる現象である「真実の崩壊」に関するランド研究所の広範な研究について、リソースを探索することをお勧めします。
rand.org 2022/09/14
ランド研究所がフェイクだとする先ほどの「文書」は以下にあります。
Weakening Germany, strengthening the U.S.
その 2ページ目には、ランド研究所の署名があります。
この文書は、いわゆるネット上に文章が投稿されているものではなく、「プリントされた文書をカメラで撮影した」ものです。
ですので、普通の機械翻訳等ができず、「本当に先ほどのスウェーデンの新聞に書かれてあるようなことがこの文書に書かれているのか」ということがわかりづらいですので、面倒ですが、1ページ目を文字おこししてみました。
それを文章にしたものを PDF でこちらにアップしておきます。
これで機械翻訳できますが、確かに、スウェーデンの新聞にあることが書かれています。
1ページ目には以下のように書かれていまして、スウェーデン紙の報道にはなかった、「今のままではアメリカの民主党が議席を失ってしまうため」というようなことにふれてもいます。
以下がその 1ページ目です。
ここまでで写真からの文字おこしは疲れてしまいましたので、ここまででご容赦下さい。
ドイツを弱体化させ、アメリカを強化する
米国経済の現在の状態は、外部からの財政的および物的支援なしに機能できることを示唆していない。
FRB が近年定期的に実施している量的緩和政策と、2020年と 2021年の Covid ロックダウン中の制御されていない現金の発行により、対外債務が急激に増加し、ドル供給が増加した。
経済情勢の悪化が続くと、2022年 11月に予定されている次期選挙で、民主党が議会と上院での地位を失う可能性が高くなる。このような状況下では、大統領の弾劾の可能性を否定できず、それは何としても回避しなければならない。
資源が国家経済、特に銀行システムに流入する緊急の必要性がある。
EU と NATO のコミットメントに拘束されているヨーロッパ諸国だけが、私たちにとって大きな軍事的および政治的コストなしにそれらを提供することができる。.
それに対する主な障害は、ドイツの独立性の高まりだ。ドイツは依然として主権が制限された国だが、何十年もの間、これらの制限を取り除き、完全に独立した国家になるために一貫して動いてきた。この動きはゆっくりと慎重だが、着実だ。
ここまでです。
簡単に書きますと、今のままでは、アメリカが危ういが、
「ドイツを叩きつぶすことにより、それがアメリカの国益になる」
ということが書かれてあるようですが、ただ、これがフェイクにしても何にしても、書かれてあることは非常に「その通り」であり、理屈的に奇妙な部分は特にないように思います。
特に、先ほどのスウェーデンの報道にある、
「プーチンの攻撃的な戦争のメディアイメージを迅速に形成し、緑の党を制裁の熱烈でタフな支持者にする」
というのは、本当に納得できる現在までの流れではあります。
今回の報道が、「スウェーデンから出た」ということも印象的です。
最近、スウェーデンで総選挙がありましたが、右派が勝利し、左派のアンデション首相(世界経済フォーラム所属)が辞任しています。
(報道) スウェーデンの首相が辞意表明 総選挙で右派に敗北 (BBC 2022/09/15)
今、スウェーデンでは、右派がウハウハなんです(いい加減にしろ)。
そのスウェーデンからの報道というのが印象的でした。
自死に見える他殺
それにしても、この文書が仮に正しいとすれば(理屈はまったく合っているので)、「これまでの疑問」が多少は消えます。
つまり、「なぜ、ヨーロッパは自死に向かっている?」ということが不思議でならなかったのです。以下の記事のタイトルにもありますように、グレートリセット的なものなのかなとかも思わないでもなかったですが、どうも理に合わない。
[記事] 誰を崩壊させるための対ロシア制裁なのか。目指すのは西の自死? それともこれもいわゆるグレートリセットへの道?
In Deep 2022年4月2日
このタイトルの「誰を崩壊させるための対ロシア制裁なのか」の答えは、
「まずドイツ、そして EU 全体」
ということになるということのようですが、しかし、
「その首謀者がアメリカ」
だったとすれば、もう何といっていいのやら。
そして、現時点ですでにヨーロッパは以下の記事で書きましたように、もはや終末に近い状態です。
[記事] 欧州はすでに「新たな暗黒時代」に入った
In Deep 2022年9月14日
ヨーロッパでは過剰死も拡大していますしね。
ただ、ランド研究所のレポート(とされるもの)が書いている、「ヨーロッパから流出した高学歴の若者たちがアメリカに向かう」という部分は、そうはならないような気もします。
本当に頭がいい若者たちなら、今のアメリカには向かわないはずです。
そういえば、9月15日の米エポックタイムズは「バイデン政権は意図的にアメリカの軍事力を弱めている」という元米軍中将だった退役将軍の談話を記事にしていました。
そのアメリカ大統領自身は、最近の 1週間で 3回、
「ステージ上で、自分がどこにいるのだかわからなくなった」
と痛快に報じられています。
(報道) バイデン氏、この1週間で3回目の舞台上で迷子状態 (2022/09/06)
それにしても、前回の UFO のこともそうですけれど、真偽がどのようなことであっても、今の世界は複雑です。
しかし、現在のヨーロッパで起きていることは、人々の大量死に直結していることですので、いいかげんヨーロッパ自身が何とかしたほうがいいとは思うのですが。
いやまあ、他の国のことを心配している段階でもないのかもしれないですね。
…さて、新ワクチンの特例承認書でも読みますか。今度のは、以前のと違って、黒塗り部分がないので読みやすいです。
そういえば、台風14号が来ていますけれど、日本の農作地帯を縦断するルートを示していまして、かなりの影響となりそうです。
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