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3月15日にメルマガニネベの年に起きること。そしてガンと寄生虫の関係を発行させていただきました。

2019年からの世界 これからの太陽活動 人類の未来 地球という場所の真実

戦争は? 革命は? … 次の新しい太陽活動「サイクル25」から考える2026年までの社会の動向

投稿日:2019年5月20日 更新日:

2019年5月20日 コロナホールによりボコボコになっているように見える太陽


NASA




 

太陽はとても不安定ですが

海外のブログで、「太陽活動と社会の関係。そして、これからの状況」について記されていた記事がありました。

ちょっと読みますと、ロシアのチジェフスキー博士の名前なども出ていまして、おもしろそうなものでしたので、ちょっと長いものですけれど、ご紹介したいと思いました。

この、

「太陽活動と社会の関係」

については、In Deepでは、何度も取りあげてきたものですが、「太陽活動から考える今後の社会の予測」というものは、特にしたことがありませんでした。

太陽活動と社会にどういう関係があるのかといいますと、たとえば、下のグラフを見ていただきたいと思います。

黒点数の増減のグラフに、歴史上の著名な「革命」を書き入れたものです。

1750年-1990年までの大きな革命(下は太陽黒点数の推移)


Solar Activity and Human History

ほぼ全部が、「太陽黒点数が最も多い時期に起きている」ことがおわかりでしょうか。ここでは、革命ですが、大きな戦争も、そのほぼすべて(近代史での例外は、第一次世界大戦だけ)も、このような太陽活動の最大期に起きています。

これが「太陽活動と社会の関係」です。

もっとストレートにいえば、

太陽活動は、「人間の興奮性」と「暴力性」を支配している

といえるのです。

上のグラフは、以下の過去記事にあります。

太陽活動と人類の革命と戦争の歴史を振り返る(序章)
投稿日:2018年3月15日

あと、太陽活動は、「景気」ともかなり密接に関係していまして、たとえば、以下のふたつのグラフだけでも、それがおわかりかと思います。

完全な連動性を見せる米国の「生産指数」と「黒点数」の推移


Solar and Economic Relationships

 

界恐慌の始まった1929年の株価と太陽放射の推移


Solar and Economic Relationships

太陽放射は、太陽の黒点数と完全にリンクしますが、現在、その通りに、太陽がどんどん暗くなっていることをこちらの記事でご紹介しています。

上のグラフは、以下の記事でご紹介したものです。

太陽活動と経済金融の過去のデータから、今あえて強く記させていただく「大暴落と大恐慌へのカウントダウンが完全に始まっている」こと
投稿日:2019年3月24日

こういうように、太陽活動は、人間と人間社会のさまざまなものに影響を与えます。

それでも、「太陽活動による今後の社会の予測」というようなことをしなかったのは、以下の2点の理由があります。

・次の太陽活動サイクルは、全体を通して「異常に弱い可能性」があり、今まで通りの考え方には沿わないかもしれない。

・太陽サイクルの移行の時期的な年月がズレてきており、現在の予測通りの時期に、黒点増加期と黒点最大期がやってくるのかどうかわからない。

ということがあり、予測はしていません。

私は、今後の太陽活動が、ある程度、不規則になりそうな予感を持っていますので、「社会も今までとは違う状況」となっていくと、やや感じています。

極端な話としては、マウンダー極小期のように、「いつまで経っても黒点が出現してこない」というような状態が出現した場合は、実質的に黒点最大期というような時期がやってこないことになるわけで、そういうようなことも絶対にないとは言えないほど、最近の太陽活動は不安定だと思います。

しかし、今後の太陽活動が、ある程度予測通りにやって来た場合、社会がどんなようになっていくかは、今回ご紹介する記事に書かれてある通りだと思います。

そのようなわけで、ご紹介させていただこうと思いました。

なお、翻訳した分だけでも結構長いのですが、オリジナルはさらに長く、しかし、作者の方はどうもドイツの方のようで、ドイツとヨーロッパの政治のことが延々と書かれている部分があり、そこは割愛しています。

繰り返しになりますが、これはあくまでも、「現在の予測通りに太陽活動が推移していった場合」です。

なお、この記事からわかるのは、太陽活動のことと共に、「今の地球の主要国は、ローマ帝国が滅亡した時と、とてもよく似ている」ことでした。

それでは、ここからです。


Solar History, Chapter 22: Presence and Future of Human Behavior in relation to solar cycles
abruptearthchanges.com 219/05/10

太陽の歴史 第22章 : 太陽周期に関連した人間の行動、そして私たちの未来

このシリーズ「太陽の歴史」では、第3章から第6章において、過去 1千年のあいだの大部分の戦争と大量虐殺が太陽活動最大期に起きていたという経験的証拠を提示したことがある。

その後、太陽サイクルから見た歴史的事象について考察をしたが、今回は、太陽サイクルから見た今後の社会的動向を考えてみたい。

太陽活動のサイクルは、11年の周期で最大期と極小期を行き来しており、これは、1843年にドイツの天文学者ハインリッヒ・ シュワーベが発見した。

その後、ロシア人科学者のアレクサンドル・チジェフスキーは、「太陽活動と地球での社会的動向には密接な関係がある」ことを 20世紀初頭に発表した。

チジェフスキーは、1964年に亡くなったために、 20世紀後半の世界がどのように太陽活動とリンクしたのかを知らないまま、この世を去った。

科学者アダム・ミカレック( Adam Michalec)は、西暦 1700年以降の人間社会の興奮性の事例を詳細に挙げ、その中で、 11年間の太陽活動サイクルの中での活動最大期に収束した政治的および社会的出来事との関係性を示した(下)。

 

太陽活動サイクルの最大期に入ろうとしていた 2011年には「アラブの春」が始まり、2015年9月にはヨーロッパの難民危機が始まった。

太陽活動が次に最も低くなるのは 2020年と予測されているが、太陽活動は、それ以前から低いままで、2018年から最低の水準の活動が続いている。

その次に太陽活動が黒点増加期に入るのは、2024年から 2025年頃と予測されている。ただし、次の太陽活動は非常に弱いものになると予測されているために、活動最大期になっても、太陽活動は弱いものになる可能性が高い。

このことが、社会的な興奮性や、暴動、および暴力、戦争などについて、これまでの太陽活動最大期とは違った影響をもたらす可能性はある。

アメリカでオバマ大統領が誕生した 2008年は、太陽活動が最も低いときだった。

 

2018年から2021年の大衆のテーマは「無関心」

太陽活動と社会の関係について、チジェフスキーによって明らかにされたことから、これからの社会を考える上で重要となるのは、これからの太陽活動が、かなり低いものとなる可能性が高いことだ。

現在のサイクル 24も予想以上に低い活動だったが、これは、社会的な雰囲気が無関心に向かうなどとの強い類似を示す。

チジェフスキーによれば、太陽活動が低い時の社会の大衆には、以下のような特徴がある。

「大衆は、政治指導者などからコントロールされやすい。特に、表現の自由、自己責任、言論の自由などについて操作をされやすくなる。合理性よりも、感情や利他主義に訴えられると、動かされやすい」

これが今の状態であり、そして、2021年頃まで続くと思われる。

そして、このような太陽活動が低い状態では、人々は「他者への不満」に動機付けされやすい。具体的には、社会の格差や自分の不利益に敏感となり、外国人や移民たちへの不満が高まり、あるいはヘイトスピーチなどに共感を持つ人さえ出てきやすい。

そして、人々は基本的に政治のために活動的になりにくい。

たとえば、データから見れば、アメリカ人の 30%、ヨーロッパ人では 80%が、トランプ大統領は実質的な独裁者であると確信している。しかし、そのように思っているほとんどの人たちは、それに対して政治的に活動的になる動機を持つことがないようだ。

チジェフスキーは、太陽活動が最も低い極小期の大衆の特徴として、以下のように述べている。

太陽活動極小期(第1期)の特徴

この時期の特徴:

・大衆の統合性の欠如
・大衆は政治的、軍事的な問題に関心を示さない
・穏やかで平和的な大衆
・寛容で忍耐強い大衆

こうした特徴のもたらす結果 : 正しい思想を守るために戦うことへの情熱の欠如。人々は闘争を放棄し、簡単に断念してしまう。

この時期に現れる社会的な現象 : 平和条約の締結、降伏、占領、問題解決の場としての議会の活発化、独裁や専制の強化、少数エリートによる統治の強化。

また、チジェフスキーは以下のように記している。

この活動極小期のサイクルでは、人々の軍事あるいは政治活動の緊張は最小になり、創造的活動に道を譲り、軍事的または政治的な熱意の全体的な減少を伴う。国家機関、国際関係、そして、科学および芸術の分野では平和的で創造的な仕事が行われる。

この期間を例証する過去の歴史的事象は、平和条約、降伏、協定、占領、懲罰の減少、独裁性が強まる、および少数派による支配、などである。

このような現在の状態が、2021年頃までは続くと見られるのだ。

ここにある「平和であること」は、前向きな傾向には違いないが、しかし、独裁色が強まる中で、法の支配が欠如していくと、長期的には、より多くの紛争と破壊的事象につながっていくはずだ。

おそらく、太陽活動サイクルに社会的な雰囲気を支配されている地球の生物種は、人間だけではないかと思われる。

そして人間は、この太陽サイクルの中で、最も利他的な社会性を持つグループが繁栄し、文明と法による支配を形成することを可能にしたと考えられる。

しかしまた、そのような自由で自由な社会は、後に崩壊する。なぜなら、文明を守るためには最低限の防御的攻撃性が必要だからだ。

 

ローマ帝国の衰退と崩壊

イギリスの歴史家ヒュー・トレヴァー=ローパーは、ローマ帝国の崩壊は、紀元前 200年ころにすでに始まっていたと述べている。

彼はこのように書いている。

ローマ帝国のすべての素晴らしい建造物たち、水路、円形闘技場、そして城壁、などは 3世紀の初めまでに作られた。ところが、その後は、ローマ帝国では、何も作られなかったのだ。

より多くの歴史家が、当時のローマ帝国での「根本的な構造変化」を認識し始めた。

歴史家のオットー・ゼーク教授は、1920年、ローマ帝国後期の「生物学的秩序の問題」を指摘し、このように記した。

ローマ帝国後期の皇帝たちは残虐で、疑いやすかった。皇帝たちは、自分より能力や精神的な資質や活力が高い者たちを次々と殺害した。

皇帝たちは、独立性と独創性において「逆優性」の立場を取り、子孫を作ることに熱心ではなかった。そのため、社会の中で子どもを作るのは、当時の奴隷の人たちが中心となっていった。

そして、ローマ帝国の総人口は、西暦 100年ころから急激に減少し始める。最終的にローマ帝国が崩壊に向かう時には、出生率の低下を伴った。特に、上流階級の間で出生率が低下した。また、乱交や中絶、あるいは間引きが乱発した。

人口が減少する中で、ローマの兵士にローマ人以外が据えられ、皇帝にさえもローマ人ではない人物があらわれた。また、皇帝たちは性的な倒錯にとりつかれた。

これはまるで、現在の西側諸国と同じようにもうつる。

2016年に、英国議員のジョナサン・サックスは、以下のように警告した。

「もはやヨーロッパは、これまでにないレベルの移民によってしか人口を維持できなくなっている。これが原因でヨーロッパは死滅していくだろう」

古代ギリシャと古代ローマを研究する現代の歴史家たちは、これらの文明の衰退の始まりには、出生率の低下を伴っていたことを述べる。多くのギリシャ人やローマ人が、子どもを産み育てるということを望まなくなっていた。

現在のヨーロッパは、インフラの観点からも、ローマ帝国と似ている。今日の時点で、ヨーロッパのインフラのほとんどは 1800年代後半から 1960年の間に築かれたものだ。

ドイツでは、住宅の平均的な築年数は 築36年だ。つまり、私たちは、自分たちの祖父母の世代が建てた場所に住んでいるのだ。重要な発明と発明者の数もまた、1850年代以来減少し続けている。

太陽活動に話を戻そう。

現在、急速に減少している太陽活動は、以下のような状況をもたらすだろう。あるいは、すでにもたらしている。

・気象の不規則性
・極端な天候
・大衆は受動的になる

仮に現在の太陽活動の最大期が、非常に活動が激しかった 1850年代や、1917年、あるいは 1940年代のような太陽活動のピークだったなら、社会的興奮性の影響を受けて、大陸間の内戦や紛争がずっと続いていただろう。

しかし、今日、人々は戦争にも政治にも比較的無関心のままだ。

また、ほぼ全世界のエリート、ほぼすべての政治家たち、メディアリーダーたちが現在のアメリカの大統領に悪意を持ち、言動に反対しているが、このようなことはアメリカの歴史上初めてのことだ。

しかし、このような状況の中で、平和的な政治的関与への動機が高まっている面もあり、言論の自由や人権、個人の権利を擁護し、自由社会の価値観や個人のために働く若者たちも、少数派ではあるが、増えている。

 

近い未来はどうなるか

現在の太陽活動極小期が過ぎた後、次の太陽活動周期であるサイクル25が始まる。

太陽活動は、極小期の後に、チジェフスキーが「黒点増加期」とした時期に入るが、これは現在の予測では、2021年から 2023年に訪れる。

この黒点増加期をチジェフスキーは、第2期として、次のような特徴があると記している。

黒点増加期(第2期)の特徴

この時期の特徴:

 ・新しい指導者等が出現して大衆は次第に団結する

 ・政治的、軍事的な扇動が行われる

 ・新しい方針や計画が試される

 ・報道機関の影響力の拡大

 ・政治的、軍事的な問題が持ち上がり、大衆はそれに強い関心をもつようになる

 ・大衆は神経質でいらいらしているため、この時期の後期になると社会は次第に荒れてくる

このような期間がどのくらい続くかは太陽活動の状況、黒点の活動、あるいは社会的な要因に依存して変動する。

また、この時期に多く見られる政治的、軍事的な現象として、共通の敵に対処するためにいくつかの国々が新しい安全保障条約を締結したり、また、異なった政治団体が共通の敵に対処するために団結して一つになるような現象がある。

この時期には以下の三つの特徴が顕著になる。

 1. 大衆を引きつける新しい思想や考え方の出現

 2. そのような思想による新たなグループ分け

 3. 思想的な傾向の異なるさまざまな集団が結集することができる統一した思想の登場

その次に、チジェフスキーが「黒点最大期」としている第3期がやってくる。この時期は、社会の興奮性が増加するが、次にその黒点最大期が訪れるのは、予測では、2023年から 2026年の間だと思われる。

この黒点最大期をチジェフスキーは、第3期として、次のような特徴があると記している。

黒点最大期(第3期)の特徴

この時期は、戦争などの国家の狂気が実行されやすいと同時に、偉大な事業が達成される時期でもある。

歴史を決定的に転換した大戦争や大革命などは大抵この時期に起こっている。この時期の特徴は以下に集約される。

 1. 政治的、思想的な指導者たちが出現し、大衆に大きな影響を与える

 2. 大衆に大きな影響を与える思想が出現する

 3. 思想の中心場が出現し、大衆を鼓舞・扇動するようになる

 4. 大衆運動の拠点が多数出現する

 5. 大衆は、団結し、自己主張を始める

第2期までは政治的に関心を示さなかった大衆が、政治的指導者の言動に敏感になる。

そして、この時期には、歴史に残る政治指導者や精神的な指導者が多数出現する。

大衆は、とても気が短くなり、自分たちの目標の実現の障害となるものはすべて破壊し突っ走るようになる。

暴動、革命、衝突、紛争など流血を伴う惨事が相次ぐ。

このような特徴の結果として、黒点最大期には、革命、暴動、大殺戮、戦争、新しい指導者の出現、反乱、社会変革、専制政治への反発、移民、処刑などの激しい現象が発生する。

太陽黒点最大期は、このように、最も社会が激動する時期となる。

基本的には、この時期は、「社会は暴力的になる」ということになり、太陽活動が予想通りに進行すれば、2023年から 2026年の頃にそのような状態がやってくる。

ただ、何度か述べたように、現在の太陽活動は予想以上に低く、そして、次の太陽活動もかなり低いものとなる可能性がある。

太陽の影響も、それに準じるものとなるかもしれない。

それでも、太陽活動最大期は、他の時期よりは黒点活動が活発になるはずで、それに伴い社会的な状態の変化はあるだろう。

 

しかし、その前の問題として、現在の太陽活動の極小期がもたらす悪影響に私たちは対処していかなければならない状況にある。

具体的には、極端な気象、農作の不振、それによる食糧の問題、気象災害等による多数の難民の発生、そして、それらから発生する可能性のある地政学的問題。

それを乗り越えて行かなければならない。

 

しかしまた、別の見方をすれば、この太陽活動の極小期は、歴史的に暴力が減少する。

そのような環境を提供してくれる極小期は、人間社会の合理性と人間の本質の理解に基づいて、私たちが、環境と調和した新しい社会を作り出せる機会でもある。

極小期は、将来の世代が、平和で持続可能な繁栄の歴史を歩むことのできるようになる計画を立てられる時でもあるのだ。

 

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