ガンから守ってくれている遺伝子が阻害されると…
人の体のシステムには「ガン細胞から守ってくれている」数多くの機能や免疫システムがあります。
そういう中で、有名なものとして、
「 p53 」
という遺伝子があります。
まあ、私も最近知ったんですけどね。
これが、ガンの発生や、あるいは増殖、転移といったものを抑止してくれるものであり、以下のようなものです。
九州大学のニュースリリースより
p53 は、多くのヒトがん患者で機能が喪失している「がん抑制遺伝子」の最も代表的なものです。p53 はアポトーシスと呼ばれる細胞死プログラムを活性化し、がん細胞を根絶することによって、がんに対する主要な防御機構として作用します。
上にある文章の「多くのヒトがん患者で機能が喪失している…」の部分は、もう少しわかりやすく書きますと、以下のようになります。
「ガン患者には、p53 の機能が喪失している人が多い」
ということです。
そして、
「スパイクタンパク質が p53 の機能を喪失させる」
ということは、実は 2020年、つまりワクチン展開より以前ですが、その頃の研究でわかっていました。論文はこちらにあります。
最近の日本の研究者たちによる論文は「 2021年以降の日本のガンの増加」についてのものでしたが、その中にも、スパイクタンパク質による、この p53 の機能の喪失や、もうひとつのガン抑制遺伝子である BRCA というものの機能を阻害することにふれられていました。
この日本の論文の内容は以下でご紹介しています。
・2021年から、どのようなガン死がどのように増えたのか、そして「なぜ増えたのか」についての日本人医学者による渾身の論文。そして、これからはどうなるのか
In Deep 2024年4月9日
そして最近、この「スパイクタンパク質が p53 の機能を阻害する」ことについての最新のプレプリント論文が発表されていまして、それをエポックタイムズが紹介していました。
その研究では、スパイクタンパク質が導入された細胞では、「 p53 の活性が低下」し、そして、
「ガン細胞の生存率が上昇した」
ことが確認されました。
つまり、スパイクタンパク質が導入された細胞では、ガン細胞が死滅にしくくなり、ガン活動が促進される可能性があることが改めてわかったのです。
昨年来言われることのある「急速に発達するガン」についても、こういう p53 の機能の喪失が強く出てしまった場合はあり得るものなのかもしれません。
問題は、「体内にスパイクタンパク質が存在し続ける限り、p53 の機能喪失の状態は続く」とした場合、
「スパイクタンパク質は体内でどのくらいの期間生き残っているのか」
ということだと思います。
昨年 9月に、米カリフォルニア大学の研究で、「コロナの mRNA が 2年間も体内に残留している」ことが見出されています。
・[衝撃]新型コロナのRNAが「2年も体内に残留している」ことを突きとめたカリフォルニア大学の研究。…それは自然由来なのか、それとも「人工」由来なのか
In Deep 2023年9月20日
これはいろいろと複雑な部分がある話でしたが、一般的に、自然の RNA の寿命というのは、「平均で 2分間」なんです。2日でも 2時間でもありません。2分です。サイエンスに掲載された論文にあります。
ですので、自然の RNA が体内で 2年間も持続しているということは、ちょっと考えにくく、残るとするなら、人工修飾がなされているワクチンスパイクなのかなとは思います。上の記事の論文からだけでは、そこは断定はできないですが。
いずれにしても、
「コロナの mRNA が体内に残存している間は、スパイクタンパク質が作られ続ける」
ことは間違いないわけで、その間は、「 p53 の機能が阻害され続ける」ということになり得ます。
前振りが長くなっていますので、先に、エポックタイムズの記事をご紹介しておきます。
新型コロナのスパイクタンパク質は、ガン細胞の生存を助けるる:米ブラウン大学のプレプリント論文
COVID Spike Proteins Help Cancer Cells Survive, Resist Chemotherapy: Brown University Preprint Paper
Epoch Times 2024/04/22
ブラウン大学による最近のプレプリント細胞研究によると、新型コロナウイルス感染症を引き起こすウイルスである SARS-CoV-2 のスパイクタンパク質は、抗ガン作用を妨げることによってガンを促進する可能性があるという。
ブラウン大学がんセンター所長ワフィク・エル・デイリー博士率いる著者たちは、ガン細胞をスパイクタンパク質サブユニットに曝露した。
そこで研究者たちは、スパイクタンパク質のサブユニットが、p53 として知られるガン抑制遺伝子をブロックすることにより、ガン細胞の生存と増殖を促進する可能性があることを発見した。
この遺伝子 p53 は、ガンの影響を最も一般的に受け、ガン細胞の増殖を阻止し、DNA 修復を促進する。
「 p53 を妨害すると、ガンの増殖を促進するだけでなく、ガンの発生そのものをも促進する可能性があります」とエル・デイリー博士はエポックタイムズに語った。
化学療法(抗ガン剤治療)を受けた場合でも、スパイクタンパク質サブユニットを含むガン細胞は生存の可能性が高まった。
「いくつかの化学療法剤による治療後、SARS-CoV-2 スパイク S2 サブユニットの存在下でガン細胞の生存率が上昇することがわかりました」とデイリー博士は述べた。
スパイクサブユニットが抗ガン遺伝子をブロックする
SARS-CoV-2 スパイクタンパク質は、S1 と S2 の 2つのコンポーネントで構成されている。この研究では、研究者たちはいくつかのヒトのガン細胞株(肺ガン、乳ガン、結腸直腸ガン、肉腫ガン細胞)における S2 成分の効果をテストした。
すべての細胞は正常な p53 遺伝子を含むように改変され、一部にはスパイクタンパク質 S2 の DNA が導入された。
次に研究者たちは、化学療法薬を使用して p53 遺伝子を活性化し、ガン細胞死を引き起こした。
しかし、スパイクタンパク質の S2 を持つガン細胞は、抗ガン遺伝子と化学療法の影響でも生き残る傾向があることがわかった。彼らはまた、これらの細胞では p53 活性が低下していることも観察した。
新型コロナワクチンにも同様の作用がある可能性がある
エル・デイリー博士の研究は、SARS-CoV-2 ウイルスまたはそのウイルスのサブユニットが、ガンの活動を促進する可能性があるかどうかをテストするために設計された。
しかし、この研究はさらに、COVID-19 mRNA ワクチンやタンパク質ワクチンのような SARS-CoV-2 治療薬が同様の効果をもたらす可能性があることを示唆した。
「私たちの目標は、その起源に関係なくスパイクタンパク質を研究することでした」とエル・デイリー博士は語った。
「私たちは、感染等によりヒト細胞内で発現する可能性のあるスパイクタンパク質に焦点を当てましたが、このことは、ワクチンで作られたスパイクタンパク質にも当てはまります」
スパイクタンパク質の S2 に曝露された場合、ヒトのガンも同様のリスクを伴うのかとの質問に対し、エル・デイリー博士は、現在のデータは予備的すぎて、それを知ることはできないと述べた。
同氏は、「ガンの感受性をより徹底的に評価する」ためには追加の動物試験が必要になるだろうと述べた。
彼はまた、正常な細胞タイプの挙動と、さまざまなスパイク変異体に対するそれらの反応を調べたいと考えている。同氏は、将来のワクチンによって生成されるスパイクタンパク質が p53 の活性を抑制しないことを望んでいる。
エル・デイリー博士は、これらの潜在的なガン促進効果は可逆的(元の正常な状態に戻る)のかどうか、スパイクタンパク質が細胞内でどのくらいの期間存続するか、そしてこれらのリスクを軽減できるかどうかなどの疑問はまだ解決されていないと付け加えた。
「疑問の中には、長期にわたるコロナ後遺症や、安定した RNA を正常細胞に導入するワクチンの繰り返しの投与に関連するものもあります」と同氏は述べた。
4月8日に学術誌 Cureus に掲載された査読済みの日本の研究では、 2022年に 3回目の mRNA 新型コロナワクチンの集団接種後に日本でガンによる死亡が「大幅に増加」したことが観察された。
ここまでです。
最後の「査読済みの日本の研究」に関しては、先ほどリンクしたこちらの記事にあります。
たとえば「DNA」を体内に打ち込んだ場合
それで先ほど、
「コロナの mRNA が体内に残存している間は、スパイクタンパク質が作られ続ける」
ということを書いたのですけれど、たとえば、アストラゼネカ社のコロナワクチンは「 DNA 」を使っていたということがあります。
英国の多くの人たちの最初の 2回はアストラゼネカだったと思います。
DNA を使うということはどういうことになるかというのは、私の言葉で説明しても仕方ないですので、新潟大学名誉教授の岡田正彦氏の発言より抜粋します。日本でコロナワクチンの接種が本格的に始まる前に警鐘を鳴らしていた方です。
岡田正彦名誉教授の2021年3月の言葉より
ファイザー社などのメッセンジャー RNA と異なるところは、(アストラゼネカのワクチンは) DNA ですから、接種した人の細胞の遺伝子の中に組み込まれて、それはずっと残ります。
ですので、絶えずこのタンパクが作り続けられることになります。
…アメリカの研究者が、同じ方法を使って、犬で遺伝子治療の実験を行った報告書があります。人間の遺伝子には、「ガンを促進させる遺伝子」あるいは「ガンを抑制する遺伝子」などがあるわけですが、そのすぐそばに組み込まれたことを発見したと報告されています。
実験を繰り返していれば、ガン促進遺伝子の中に組み込まれていたおそれもある。したがって、この研究者は、「実験に使った動物を、これから 10年くらい観察しなければ、安全性は確認できない」と論文の中で述べています。
つまり、いったん組み込まれたコロナの DNA は、接種した人の体内にずっと残ることになります。発ガンの潜伏期を考えると、接種後 10年間くらいは経過を観察する必要があり、それくらい心配な期間が続くことになります。
> DNA ですから、接種した人の細胞の遺伝子の中に組み込まれて、それはずっと残ります。
という部分は、「ずっとスパイクタンパク質の生産が体内で続く」ことを意味していると共に、それは同時に、
「 ずっとガン抑制遺伝子 p53 の機能が阻害され続ける」
ことを意味します。
つまり、ガンが「抑制されない状態」が続くということです。
どういうことになるのでしょうか。
それは、上の岡田名誉教授のおっしゃる通り、「10年間くらいは経過を観察する必要があり…」ということになるのでしょうけれど、本当にどうなってしまうのでしょうかね。
なお、あまり関係のない話かもしれないですが、今、イギリスでは、「子どもたちの長期の体調不良者がどんどん増えている」ということがあります。
英国の3~17歳の小児における長期のコロナ後遺症の推移
2023年3月〜2024年3月
BDW
基本的に「長期のコロナ後遺症」とされていますが、さすがに時期を考えると、「それは違うだろうなあ」と思います。
このことはともかくとして、スパイクタンパク質が体内に残存し続ける期間は、そのまま「ガンの増加に歯止めが効かない期間」である可能性が高いことが、さらにわかってきたわけです。
体内に「恒久的に」スパイクタンパク質が残存、あるいは生産され続ける可能性のある理由としては、以下などもあります。
・コロナの RNA がヒトの DNA に統合された(逆転写)
・HIV のように細胞内で休眠した後に再活性化する性質を持っている (参考記事)
どちらもあり得る話ですけれど、理由は何であろうと、体内にスパイクタンパク質が存在する期間が長くなればなるほど、 p53 の活性化が阻害される期間も長くなる、つまり、ガンが増えやすくなる。
これから、こういう時代だということなんですかね。
困った話ではありますけれど、最大の問題は、スパイクタンパク質を恒久的に生産するようになってしまった体を元に戻す方法がないということです。
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