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コウモリのコロナウイルスのヒト感染を成功させた武漢ウイルス研究所の石正麗さんが、中国で「科学者の最高栄誉称号」の候補者に。どうやら「戦争」は継続中…

投稿日:


2020年2月 武漢入りした人民解放軍・生物化学兵器部門最高責任者、チェン・ウェイ少将(中央)。
なぜか全員、手が「グッジョブ」。




 

コロナウイルス機能獲得研究の発表から8年目に

石正麗(Shi Zhengli / シー・ツェンリ)さんという方を覚えてらっしゃいますでしょうか。

以下の写真で、もしかすると思い出される場合もあるかもしれません。

2017年、武漢ウイルス研究所でコウモリコロナウイルスの研究中の石正麗さん

自由時報

この方は、2015年に、

「コウモリだけに循環しているコロナウイルスをヒトの気道に感染させることに成功した科学者」

です。

コロナウイルスの機能獲得研究の世界的権威とも言えます。

以下が、その研究が発表された 2015年の科学誌ネイチャーの記事です。

SARSに似たコウモリコロナウイルスの集団感染が人類出現の可能性を示す
A SARS-like cluster of circulating bat coronaviruses shows potential for human emergence
nature.com 2015/11/09

 

この研究は、新型コロナウイルスが武漢に出現した 2019年の12月から「注目」を集めることになり、石正麗さんも時の人となりました。

以下のように報じられてもいました。

2020年2月3日の新唐人電視台の報道より

石正麗が、5年前、人間の呼吸器に感染する可能性のある新しいコロナウイルスを作成していたことが明らかになった。

石正麗のコロナウイルスに対しての研究は、当時、学問的な懸念を引き起こした。

科学誌ネイチャーは、他のウイルス学者たちが、この研究の必要性に疑問を呈していることを報告しており、このような実験は、大きなリスクを伴うと主張した。

パリのパスツール研究所のウイルス学者は、「ウイルスが流出した場合、誰もその行き先を予測することはできないのです」と指摘している。

このようなタイプの研究は、バイオセキュリティ上のリスクを考慮して、長く非難されたため、アメリカ国立衛生研究所(NIH)は 2013年10月以降、こうしたすべての研究への資金提供を停止した。

ntdtv.com

これらに関しては、以下のブログ記事などにあります。

(記事)中国政府が武漢ウイルス研究所でのコロナウイルスの感染実験を含むデータと論文300以上を完全に消去し、もはや閲覧できない状態に。そして1年前を思い出す
 In Deep 2021年1月11日

 

その後、石正麗さんは「アメリカに亡命した」という可能性を報じるメディア報道などもあり(参考ブログ記事)、その後の行方や動向はよくわかっていなかったのですが、亡命も何も、彼女は中国内で科学者として活動し続けていたようで、そして、8月31日に、

「中国の科学者としての最高栄誉の称号が与えられる候補になった」

ことが報じられています。

8月31日の中国の報道より

鳳凰網

この見出しに「院士」とありますが、院士とは以下のようなものだそうです。

院士は、中国で科学技術領域および工学技術領域における最高栄誉の称号であり、その栄誉は生涯継続する。jsps.go.jp

この「院士」の称号が、コウモリのコロナウイルスを「ヒトに感染させれられるようにした機能獲得に成功した」石正麗さんに与えられる可能性が高くなったようです。

これに関しての中国の報道には、長いものもありますが、短いものとしては以下のような報道です。顔写真付きで報じられています。




 


中国科学院武漢ウイルス研究所の石正麗氏が院士候補に確定

中科院武汉病毒所石正丽确认为院士候选人
鳳凰網 2023/08/31

2023年の中国科学院の院士の協力および推薦作業は終了した。中国科学院第9部幹部会の第10回会議での審議を経て、中国科学院党グループは 2023年の中国科学院院士追加選挙の有効な候補者 583名を検討し、承認した。

8月31日、中国科学院は「中国科学院院士の採用に関する実施措置(試行)」の規定に基づき、有効な候補者リストを発表した。

発表によると、中国科学院武漢ウイルス研究所の研究員である石正麗氏がこのリスト(生命科学医学部門)に名を連ねており、推薦者は院士のシュー・ホンビン氏であると指摘した。


石正麗氏


 

ここまでです。

この短い報道を読むだけで、

「いまだに武漢ウイルス研究所の『同志』としての関係性は続いている」

ことを改めて知ります。

 

3年半前をつくづくと思い出します。

 

武漢ウイルス研究所の同志たちの活動は今も

どんなことかといいますと、上の報道に、

> 推薦者は院士のシュー・ホンビン氏であると指摘した。

とあります。

石正麗さんを推薦した、このシュー・ホンビン氏(舒紅兵)という方は誰かといいますと、中国系ジャーナリストのジェニファー・ゼンさんの 9月1日の投稿に、

 

> 「石正麗を推薦したのは、バイオテクノロジー研究所の所長であるシュー・ホンビンだった。彼はワン・ヤンイーの夫だ

 

とあったのでした。

これだけを書いても、何が何だかわからないと思いますが、まだ、中国以外では「パンデミックが始まっていなかった」2020年2月の以下の記事に出てきます。

(記事)人民解放軍の生物化学兵器部門最高責任者の少将が武漢ウイルス研究所の新しい責任者に。そのことを調べるうちに浮かび上がる「優秀すぎた3人の中国人女性たち」
 In Deep 2020年2月11日

 

上のジェニファー・ゼンさんの投稿に、「彼はワン・ヤンイーの夫だ」とありますが、

 

「このワン・ヤンイーさんは、武漢ウイルス研究所の所長」

 

なんです。

以下の方です(撮影日不明。現在は 41歳前後)。

武漢ウイルス研究所のワン・ヤンイ(王延軼)所長

indeep.jp

つまり、今回の石正麗さん(武漢ウイルス研究所研究員)を推薦したのは、ワン・ヤンイさん(武漢ウイルス研究所所長)の旦那さんであり、旦那の方の肩書きは、

> 中国の細胞生物学者、免疫学者、武漢大学生命科学部教授。
> 2023年3月10日、シュー・ホンビンは中国人民政治協商会議第14期全国委員会常務委員に選出されたwikipedia.org

という、何だかよくわからないですが、物々しい肩書きをたくさん持つ方であり、このあたりが、「ガッチリとタッグを組み」石正麗さんに、中国の科学者としての最高栄誉である「院士」を授与させようとしたということのようです。

先ほどの 2020年2月の記事のタイトルには、「優秀すぎた3人の中国人女性たち」とありますが、そのうちのおふたりが、ここまでに出てきた、

 

・石正麗さん(武漢ウイルス研究所研究員)
・ワン・ヤンイさん(武漢ウイルス研究所所長)

 

であり、そして、あとの 1人は、2020年2月に武漢ウイルス研究所に派遣され、「新型コロナウイルス対策の全権を委任された」中国人民解放軍・生物化学兵器部門最高責任者である

 

・陳薇(チェン・ウェイ)少将

 

となります。

このチェン・ウェイ少将は、その後、「中国においての新型コロナウイルスを制圧した」ということに対し、2020年9月に、中国でほぼ最高名誉といえる「人民英雄 国家栄誉称号」を授与されています。チェン・ウェイ少将は科学者であると共に軍人ですので、「戦時勲章」とも言えるものかもしれません。

中国「人民英雄」国家栄誉称号の授賞に臨むチェン・ウェイ少将

人民日報

 

生物化学兵器部門の最高責任者であるこのチェン・ウェイ少将こそが、「西側を巻き込んだコロナ生物戦に大きく関与している可能性」を私は 2020年に感じていました。優秀すぎるのです。

2020年に、スパイクタンパク質の「 RBD という領域だけをターゲットにしたワクチン(抗体依存性感染増強を引き起こさない仕様)」の開発を進めたのも、このチェン・ウェイ少将です。

さらには、英アストラゼネカ社が採用したウイルスベクター型のコロナワクチンを最初に開発したのは、記録上ではこのチェン・ウェイ少将です。

> チェン・ウェイのチームとカンシノ・バイオロジクス社によって開発されたアデノウイルスベクター組換えワクチン(商品名「Kevisa」)は、3月16日に臨床試験への参加が承認された。 wikipedia.org

 

しかし、

「中国は、このウイルスベクター組換えワクチンを《使わなかった》上に、《mRNAタイプのワクチンも使わなかった》」

のです(どちらも開発はしていたのに、です)。

中国国内では単なる不活性ワクチンを展開させたのでした。

このあたりは、少し長い記事ですが、2021年7月の以下に書いています。

(記事)中国ワクチンは、スパイクタンパク質の中和抗体部位の標的に特化した「ADE(抗体依存性増強)を引き起こさないもの」であることを今にして知る…。積み重なる「やられた感」…
 In Deep 2021年7月22日

 

この頃から、「これは戦争なんだなあ」という思いがさらに強くなっていった次第です。

その中心人物であるチェン・ウェイ少将は中国の最高栄誉称号を獲得し、そして、武漢ウイルス研究所のコロナウイルス研究者である石正麗さんも、「中国の科学者としての最高の称号」を与えられようとしています。

まさか、日本で 7回目の接種が始まることに合わせた称号授与ではないでしょうが、時間と共に戦争の勝敗が明確になってきています。

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