地球最期のニュースと資料

In Deep

★ メルマガに関して、「まぐまぐ大賞2019」の投票が始まりした。昨年は、新人賞というのをいただきましたが、今年も投票していただければ幸いです。投票期間は12月3日までです。投票はこちらのページの「このメルマガをまぐまぐ大賞2019に推薦する」から行うことができます。メルマガ読者様でない方も投票できますので、よろしくお願いいたします。 In Deep オカ

2019年からの世界 地球という場所の真実 宇宙の中の地球

発生要因不明の「惑星間空間衝撃波」が地球を直撃していた。そして、この現象が「宇宙線を生成していた」ことが独自調査により判明。同じ日に起きたペルーの大地震との関係は?

投稿日:

2019年5月27日 惑星間空間衝撃波が発生した時のデータ


NASA




 

惑星間空間衝撃波とは何か

5月27日に、

「地球が《惑星間空間衝撃波》の直撃を受けていた」

ことが、NASAなどのデータにより明らかになったことが、スペースウェザーで報じられていました。

以下のような短い記事です。

INTERPLANETARY SHOCK WAVE HITS EARTH
Spaceweather 2019/05/28

惑星間衝撃波が地球を直撃

弱い惑星間衝撃波が 5月26日 22:00(世界時)に地球を直撃した。

この、まるでコロナ質量放出( CME )のような現象による磁場による攪乱は、事前に予測されていないものだった。

この惑星間衝撃波は、地球の周囲の太陽風の密度を突如として4倍にし、惑星間の磁場の強度は2倍となった。 地球の磁気圏はその衝撃によって乱れたが、地磁気嵐は引き起こされなかった。

この「惑星間衝撃波」という物々しい単語は、In Deep の過去記事のタイトルにも1度出てきたことがあります。以下の記事です。

地球が「惑星間空間衝撃波」の直撃を受ける中、太陽には今年最大級の数の黒点が突如として出現

 

ところが・・・この惑星間衝撃波なのですけれど、この定義がどうもわからない。

上の過去記事の際にも、どれだけ調べても、これが「どういう場合に使われる言葉なのか」がわからないままだったのです。

というより、「惑星間衝撃波 (Interplanetary Shock Wave)」という科学用語は正式には存在しないようなのです。

そのような状態を表している単語ではあっても、何らかの科学的定義を持っている用語ではないようなのですね。

報道にもほとんど出てこないのですけれど、この言葉が出てくる報道としては、たとえば、今から 19年前の 2000年6月の国立天文台ニュースの、

巨大な惑星間空間衝撃波が地球を直撃
 astroarts.co.jp 2000/06/09

にまで遡らなければならないのですが、その出だしは次のようなものです。

2000年6月6日19時42分(世界時)、NASAの太陽観測宇宙天文台 SOHO は、太陽を包み込むコロナを全て吹き飛ばした巨大なコロナ質量放出(CME)である「フルハロー CME 」を観測しました。

このようにありまして、つまり、この場合は、太陽から噴出した巨大なコロナ質量放出により惑星間衝撃波が生まれたという解釈でいいようなのです。

 

では、今回の 5月27日の惑星間衝撃波はどうだったか。

 

太陽では何にも起きていないのです。

 

太陽フレアもなし。

もちろん、コロナ質量放出もなし。

太陽では何にも起きていないのです。

 

しかし、太陽活動的なものがない状態の中で惑星間衝撃波は確かに発生したわけです。

もう少し手かがりはないものかと調べていましたら、東京大学の地球惑星物理科のウェブサイトに以下のような記述がありました。

そのまま抜粋しましても難解すぎるものですので、示させていただきたい部分だけを抜粋しています。

東京大学地球惑星物理科「宇宙空間衝撃波・宇宙線物理」より

惑星磁気圏の周りには太陽風が超音速で流れているため、高速プラズマ流が磁気圏を障害物となって急激に減速され、風上には衝撃波が作られます。(略)

非常に興味深い点は相対論的速度をもつ高エネルギー粒子も同時に形成されることです。

(略)

どのようにしてそのような相対論的エネルギーを持つ粒子を作るかは未だ謎に包まれています。

このようにありまして、要するに、この、

> どのようにしてそのような相対論的エネルギーを持つ粒子を作るかは未だ謎に包まれて

という部分で何となく納得しました。

つまり、今回の 5月27日に発生したような、太陽フレアやコロナ質量放出のような太陽活動を「伴わない」惑星間衝撃波は、

「それがなぜ発生するのかは基本的にまだわかっていない」

もののようなのです。

ですので、いくら「惑星間衝撃波」という言葉で検索しましても、それは報道としても科学用語としても出てこないのだと思われます。

地球を地磁気嵐を発生させる直前の状態にさせた大きな宇宙空間での現象であるにも関わらず、スペースウェザーの記事が極めて短かったのも、そのためなのかもしれません。

つまり、「科学的に説明することができない現象」ですので、長い記事にはしにくいものなのかもしれません。

 

なお、先ほどの東京大学のページには以下のような記述もありました。

宇宙からは宇宙線と呼ばれる高エネルギー粒子やX線やガンマ線で観測される高エネルギー光子などは、多かれ少なかれ宇宙での衝撃波加速によるものであると考えられています。

これによりますと、「宇宙線とは、宇宙での衝撃波によって作られ、加速して宇宙を進んでいる」ということが、現在の天文学での推測となっているということですが、仮にこの推測が正しいのであれば、私は結構大変なことを思ってしまったのですね。

それは、以下のようなことです。

「 5月27日のような発生要因不明の惑星間衝撃波もまた《宇宙線を作っていた》かもしれない」

という考えで、これつまり、惑星間衝撃波による磁場の直撃を受けていたこの 5月27日の地球は、

「同時に強い大量の宇宙線の直撃も受けていたかもしれない」

と思ったのです。

もちろん、これは推測というか、妄想に近いものですけれど・・・と思いながら、「そういえば、宇宙線観測モニターがあるやん」と思い出し、フィンランドのオウル大学にある宇宙線観測モニターのリアルタイムデータを見てみましたら、

この 5月27日は、地球で観測された宇宙線量が今年最大となっていた

のでした。

下のグラフのマルで囲んだところが 5月27日の宇宙線量の観測数値ですが、「ほぼ直線に瞬間的に上昇している」ことがおわかりでしょうか。


オウル大学

そして、グラフを見る限りでは、この 5月27日の地球での宇宙線観測値は、「今年最大の数値」だと考えられます。

グラフの他の部分を見てみましても、この日のように「グラフが垂直に上がる」というような変化は、他では見られないもののように見えますので、おそらくは、この急激な上昇は、惑星間衝撃波の発生によるもの、あるいは、それと関係があるものだと考えられます。

太陽では、太陽フレアなどの活動は起きていませんので、このように唐突に宇宙線量が急上昇する要因は他には考えにくいです。

「なるほど、惑星間衝撃波という現象は宇宙線を作るのか」

と、妙に感心していましたが、その後、ふと、

「だとすると、この現象は、地球の気候だとか、あるいは地質活動にも介入した可能性も?」

というように思いに至りました。

宇宙線が地球に対して、どのような影響を与えるのかは、正確にはほとんどわかっていませんが、わかってきている部分としては、以下のようなことがあります。

宇宙線が地球に与えていると考えられる影響

雲の量と雨量 (宇宙線が増加すると増える)

雷の発生 (宇宙線が増加すると増える)

ヒトの心臓疾患の増減 (宇宙線が増加すると増える)

火山の噴火の増減 (宇宙線が増加すると増える)

地震の増減 (宇宙線が増加すると増える)

これらに関しては、以下の記事に比較的詳しく書かせていただいていますので、ご参照いただければ幸いです。

予測をはるかに上回り激増している宇宙線と放射線 : その人類への影響は何か。気象、天候、人間の健康、地震や噴火……そして生命の進化にも関係する? 

この記事の中に、東京工業大学地球生命研究所の特命教授である丸山茂徳氏が 2008年にテレビ番組で述べていたことを記しています。

2008年に丸山茂徳教授が述べていた理論

・火山の噴火は、宇宙線が主要なトリガーとなっている。

・地震を起こす主要なトリガーも宇宙線。地震の起きるシステムは今まで語られていた力学的なものではなく、化学的(ケミカル)な反応現象。

・宇宙線は地球内部まで到達できる物質である上に、極めて高いエネルギーを持つ物質であり、このようなものは宇宙線しか存在しない。

私も、世では「杉並の宇宙線小僧」と呼ばれた人物でもあり(どんな人物だよ)、宇宙線の果てしない影響を想うひとりですが、しかし、「発生」については、あまり考えたことはありませんでした。

そして今回の出来事は、

「地球から比較的近い場所でも、宇宙線が発生している可能性がある」

ことを知った気がします。

そして、この 5月27日には何があったかといいますと、それはいろいろとありましたでしょうけれど、以下の記事で取りあげました「ペルーのマグニチュード 8の大地震」という今年最大規模の地震がありました。

「大地震は《地球の裏側》に別の地震を誘発する」 : 2018年の北海道地震を誘発させたペルーの地震の震源に近い場所で「M8の大地震」が発生。またも連動は起きるのか?

インドネシアでは、シナブン山が噴煙の高さ 15kmに及ぶ巨大な噴火を起こしています。これは以下の記事でとりあげさせていただいています。

インドネシアのシナブン山で「噴煙の高さが15キロメートル」に及ぶ巨大噴火が発生

もちろん、これらの現象が、惑星間衝撃波あるいは、それにより作られた宇宙線と関係があるのかどうかはわかりません。

ただ、現実にデータで宇宙線量が急激な上昇を示していることからも、何らかの関係はあるのかもしれないと自分としては思います。

しかし何より、今回は「宇宙線が、宇宙のどこでも作られている可能性」を知ったことが大きなことのように考えています。

同時に、「今はそういう現象が起こりやすい時期に突入したのかもしれない」というようなことも思ったりします。現実に、発生要因がわからない惑星間衝撃波が数日前に太陽系の中で起きたわけですし。

仮にですが、

「このような惑星間衝撃波が、太陽系の中で頻繁に起きるようになった場合」

を考えてみますと、その場合は、地球の近くで次々と宇宙線が作られるのですから、そりゃあ地球への影響大だと思われます。

先ほど書かせていただきました「宇宙線の地球への影響」が正しいものだとすれば、天候は大荒れの連続になるでしょうし、火山の噴火や地震も増加するという状況になる可能性もあるのかもしれません。

宇宙の状態は、この 10年ほどのあいだ、どんどんと変化していまして、その中で、そのような状態になっていったとしても不思議ではありません。





  • この記事を書いた人
Oka In Deep

Oka In Deep

世界で起き続ける様々なことをお伝えさせていただいています。

人気の記事

1

ハイヤンから2年…瞬間的に生まれて消えていった史上最大のハリケーン、パトリシア ▲ 2015年10月24日のデイリー・ギャラクシーより。   次々と記録を塗り替える暴風雨の勢力 つい2日ほど ...

2

戦争も経済競争もすべてを超越した「確定した衰退」が日本にも韓国にもある ・gefira.org   今日、「韓国政府が、仮想通貨の取引を全面的に禁止する草案を提出」という速報が流れていました ...

3

現行の進化論が現実的な崩壊に直面している大ニュースなのに、日本ではまったく報道されないという事実も 科学メディア Phys.org の5月28日の記事より ・Sweeping gene survey ...

4

カルデラ破局噴火のイメージ ・Newton   サイクル的にはいつ起きても不思議ではない日本のカルデラ噴火 このブログでは、過去に何度か「カルデラ噴火」というものについて書いたことがありまし ...

5

2019年8月26日の米フォーブスより ・Forbes   扇動と誤りの結果が アマゾンでの森林火災については、最近大きな話題となっていましたが、私も以下の記事で少しふれました。 地球の生物 ...

6

2019年4月23日の徳島新聞より ・100年に1度の珍現象 小松島で竹の開花   平成が終わるその年に開花し続ける神秘の植物「竹」 最近、やけに「竹の花」のニュースを目にするようになりまし ...

7

放射能をめぐる生物の多様性が示す真実はいったいどのようなものなのか ・2011年12月に米国サウスカロライナ州で「微生物が見つかった」原子力発電所の核貯蔵プール。io9.gizmodo.com 「放射 ...

-2019年からの世界, 地球という場所の真実, 宇宙の中の地球
-, , , , , ,

Copyright© In Deep , 2019 All Rights Reserved.