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地球最期のニュースと資料

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世界的医学雑誌に掲載された「ゾンビ感染症対策」論文で思い出すゾンビに関するいくつかのこと

   

 

医学誌BMJより

bmj-zombie-infectionZombie infections: epidemiology, treatment, and prevention

 

イギリスの BMJ (ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)という医学誌に、上のような「ゾンビ感染症への対策」というようなタイトルの論文が 12月14日に掲載されました。

この BMJ というのが、どのような医学誌かといいますと、下のようなものです。

ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル – Wikipedia

BMJとは、ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(イギリス医師会雑誌)の略称で、1988年からBMJが正式名称となっているイギリスの医学誌である。

BMJグループからは他にも24種類の医学専門雑誌が発行されている。

国際的にも権威が高く日本でも医師であれば必ず読んでおくべき雑誌と言われている。 世界五大医学雑誌などと呼ばれる代表的な医学専門誌の一つである。

> 医師であれば必ず読んでおくべき雑誌

というような権威ある医学雑誌に「ゾンビへの対応」が掲載されたということについて、科学誌ライブサイエンスが特集していまして、まあ、これを書いたタラ・スミスさんという医学博士は、感染症などの専門家なんですが、

「ゾンビ映画などのゾンビ・ストーリーで、ゾンビになる人の数がどんどん拡大していく様子は、新しい細菌やウイルスでのパンデミックと類似していて、映画の中などのゾンビ対策は、パンデミックの際の参考にもなる」

ということでのものらしいです。

ちなみに、この BMJ の論文を書いた、タラ・スミス博士は女性の方です。

タラ・スミス博士(中央)
tara-01Kent State University

 

アメリカ疾病管理予防センターやアメリカ戦略軍もかつて打ち出していた「ゾンビ対策」

ちなみに、ライブサイエンスの記事にも出ていますが、2011年に、アメリカ疾病管理予防センター( CDC )も、ブログで、「ゾンビへの対応を」とする記事をアップして話題になったことがあります。

2011年3月のアメリカ CDC ブログより

zombie-apocalypsePreparedness 101: Zombie Apocalypse

 

これは日付けが「 2011年3月16日」となっているところに注目していただきたいですが、日本の大震災の数日後の記事なんです。つまりは、日本の未曾有の災害の状況を受けて、アメリカでも「災害など、緊急時の準備人々に促す必要がある」ということで、

「ゾンビが跋扈する中でのサバイバルと、災害のサバイバルは同じ」

というコンセプトで書かれたものだったようです(同じではない気もしますが)。

CDC は、ゾンビ(あるいは災害)黙示録のために、

・水(一日一人あたり約4リットル)
・食品(あなたが日常的に食べている非生鮮食品の備蓄)
・薬
・各種ツール(カッターナイフ、ダクトテープ、バッテリー駆動ラジオなど)
・衛生用品(家庭用漂白剤、石鹸、タオルなど)
・衣料、寝具、毛布
・重要な文書(運転免許証、パスポート、出生証明書のコピーなど)

を常にすぐに持ち出せる場所に置き、また、家族や知人との「ゾンビ襲来、あるいは地震などの自然災害の時の連絡方法、行動計画」などを話し合っておくことなどの他、緊急時の準備について促したものでした。

ちなみに、アメリカ軍とアメリカ国防総省も、2011年に、「 CONPLAN 8888 」という防衛プランを立案しましたが、この防衛プランにおける仮想敵は、中国やロシアではなく、「ゾンビ」だったということが話題になったこともありました。

内容については、エキサイトニュースの「アメリカ軍が8種類のゾンビに本気で対策」などに詳しく載っていますが、この米軍の作戦行動マニュアルでは、ゾンビにアメリカが制圧された場合の対処として、「構想 > ゾンビからの予防 > ゾンビからの主導権奪取 > ゾンビを制圧 > 社会の安定化 > 文民への権限委譲」までの各段階でのアクション計画をまとめていますが、今回ご紹介するタラ・スミス博士は「ゾンビへの対応を研究することは、パンデミックへの対応の大きな参考になる」としていて(パンデミック対策は、本気でゾンビの研究をすることでも達成し得る)、米軍の場合も「ゾンビを最大の強敵と見なした訓練的プログラム」だとも言えそうです。

アメリカ戦略軍策定のゾンビ対抗プラン CONPLAN8888 文書

conplan8888b

CONPLAN 8888

 

アメリカは、その 2011年以降、幸いにも大地震は起きていませんが、ゾンビの方は頻繁に出現しました。今後も、どちらかというと、アメリカは、地震や火山噴火よりもゾンビの脅威のほうが強そうです(いやほんとに)。

なんといっても、アメリカは、映画『ゾンビ(1978年)』の生みの親、ジョージ・A・ロメロ監督が生まれた国ですし。

 

1978年に始まった「死者たちの夜明け」

私が映画『ゾンビ』を見たのは、20歳を越えてから、東京の名画座だったか何かで見たのでしたが、確かに、こんな感じの映画は見たことがなく、お気に入りの作品となり、ビデオも手に入れて、今でも深夜などによく見ます。

とはいえ、やはり描写は(ホラーになれていなかった私には)相当キツく、「どんな頭のおかしな人間がこんなもの作ったんだ?」と思いましたが、最近になって、私は、ジョージ・A・ロメロ監督がインタビューされる2本のドキュメンタリー映画を見まして、これがまた穏やかな人なんですよ。

 

ドキュメンタリー映画『アメリカン・ナイトメア』で語るジョージ・A・ロメロ監督

romero

 

このジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』と、やはりゾンビを描いたその前作のモノクロ作品『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』で、ロメロ監督は当時のアメリカ映画では「考えられなかったこと」をしています。

それは、どちらの映画も、「黒人男性を主人公にしている」ことでした。

下は、ドキュメンタリーで、映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』を初めて見た時の感想を語る、やはり映画監督のジョン・ランディスという人ですが、下のような言葉が飛び出るほど、当時のアメリカ映画にはそれがなかったのです。

j-black・アメリカン・ナイトメア

 

ジョージ・A・ロメロ監督自身は、単に「オーディションで彼が一番演技が良かったから」と言っていて、そもそも、ロメロ監督は、白人だとか黒人だとかいう区別がもともとない自由な人のようです。

結果として、この『ゾンビ』という映画は、映画史に残るメガヒットとなります。

制作費は 7800万円(現在の円換算)ほどの、いわゆる低予算映画ですが、データベース・サイト IMDb によりますと、結局、世界全体での興行収入は、70億円にも迫るものとなった、アメリカン・ムービー・ドリームの先駆けとも言える映画でもあります。

さて・・・実は今回、「ゾンビ」なんていうテーマで書いていることには、他の理由もあるのです。

 

世にあふれ出している「かもしれない」悪霊や・・・ゾンビ

海外(中東方面)に住んでらっしゃる私の女性のお知り合いがいます。

その方は、霊能者という言い方をして正しいのかどうかわからないですが、まあ、そういう方で、修行者でもあります。たまにメールなどを下さるのですが、少し前に、「今、ものすごく憑依霊が増えています」というようなことを含む、膨大な内容のものをいただきまして、私自身は、霊だとか、そういうものに対しての能力はないので、まるで感じることはないですが、その方によりますと、今、「世にいる神霊の守護力が弱まっている」のだそうです。

これは簡単にいえば、

「悪いことが簡単に起きやすい世の中になっている」

と言い換えてもいいのかもしれません。注意すべき世の中というのか。

まあ、もちろん、私自身を含めて、自分で感じないことをどのように考えるかは、ご各自の問題ではありますし、人様の受け売りであまりいろいろと書くのも良くないですので、そういうことをお知らせしてくれたことがあったのですが、その中に「ゾンビ」という言葉が出てくるのです。

それで、医学誌 BMJ の論文のタイトルを見ていて、ふと「ゾンビ」についていろいろと思っていたのでした。

まあ・・・漠然とではありますが、確かに最近の世の中は・・・何だかなあというようことが多く起きている印象はずっとありますが、それもさておき、そのメールの終わりのほうは以下のような言葉が綴られていたのでした。「ゾンビ」という言葉が出てきます。

みろくの世に進む人達は、そのもとに住む人達となります。一方、それを拒否した方達はそこに「閻魔大王」が存在しなくなるので、生まれ変わって新しい肉体を戴くことにはなりません。

魂そのものは腐ったりしなければほぼ永遠性を保ちます。そうなると、「ゾンビ」化するのです。死んだと思ったら息を吹き返す。

この忠告は1999年が終わりと言われていた時、ある霊能者の方が何よりも恐いのは新しい世界に行けないで残された存在の死ぬことが出来ないで肉体が腐って骨となって歩き回ることと説いておられましたが、このことがどれほど理解されているかです。

人が死ぬ時、医師からご臨終と言われますが、実は霊子線を切断しないと本当の死には向かいません。霊子線を切断しておかないと、息を吹き返すことが起きるのです。ゾンビ化です。

映画のゾンビはまだ肉体が腐っていないから見られますが、肉体が腐れば骸骨のゾンビ化です。

うーん・・・と唸りながら(わからない部分がたくさんあるとはいえ)霊能の世界には、ゾンビの概念もあるのか・・・」と思った次第です。

ちなみに、「ゾンビ」という言葉のもともとの意味は、ブードゥー教から来ています。

ゾンビ – Wikipedia

起源

「生ける死体」として知られており、ブードゥー教のルーツであるヴォドゥンを信仰するアフリカ人は霊魂の存在を信じている。

こちらについては「目に見えないもの」として捉えている。

「ゾンビ」は、元はコンゴで信仰されている神「ンザンビ(Nzambi)」に由来する。「不思議な力を持つもの」はンザンビと呼ばれており、その対象は人や動物、物などにも及ぶ。これがコンゴ出身の奴隷達によって中米・西インド諸島に伝わる過程で「ゾンビ」へ変わっていった。

さきほど書きましたアメリカ映画『ゾンビ』の中に、デパートの中を歩き回るゾンビたちを眺めながら、主人公の男性が、

「地獄が満員になったのさ  “No More Room in HelL”(だから死人が地獄に入れず地上を歩き出したという意味)

と呟くシーンがありますが、このゾンビの 1970年代より、今の時代こそ「地獄が満員」というフレーズは何となく合います。

というわけで、私も含めて、皆様方も「良心」というものを改めて振り返ってみる時期なのかもしれません。

では、ライブサイエンスの記事をご紹介します。

 

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Zombie Alert! Medical Journal ‘Warns’ of Walking Dead
livescience 2015/12/16

ゾンビ警報! 医学ジャーナルがウォーキング・デッドを「警告」する

『ゾンビ感染症:疫学、治療、および予防について』 — 代表的な医学専門誌 BMJ (ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)の読者たちは、12月14日に同誌に発表された、このタイトルの論文にハッとさせられたかもしれない。

パニックに陥る必要はない。ゾンビが実際に、あなたを襲ってきたりするということではない。

しかし、ゾンビのストーリーは、現実の人間社会での感染症蔓延の状況とよく類似した例であると、論文の著者であり医学博士のタラ・スミス( Tara Smith )氏は述べた。

スミス博士は、オハイオ州のケント州立大学で新興疾患の研究をおこなっている。

「ホラー映画では、ほとんどの場合、ゾンビの発生は、感染を介してのものです」と、スミス博士は語る。

「誰かがウイルスや細菌や真菌に接し、それが原因でゾンビ化するのです」

これが、スミス博士が、BMJ が恒例的にクリスマスに発行するおふざけのために、このような論文を書いた理由だ。

彼女は、大学での講義や、あるいは、一般向けにも学術向けにも、同じように、ゾンビと感染症の蔓延の類似性を用いる。

そして、彼女はまた、ゾンビ研究学会( Zombie Research Society )の会員でもある(これは事実)。

博士は、「私たちは、アメリカの全国にゾンビ・サイエンスを広めたいと思っています」と述べる。

この新しい論文で、スミス博士は、ゾンビとゾンビ病原体の歴史を展開している。

論文では、小説や映画でのゾンビの感染例にも多くふれられている。

たとえば、爆発的な感染力を持つゾンビ化ウイルス( Solanum virus )により、人間がゾンビに変化し人類の存亡を危うくするという内容の 2006年の小説『ワールド・ウォーZ』や、人間を凶暴化させるウィルスが蔓延し、感染者が次々と人々を襲うために壊滅状態になったロンドンを舞台にした 2002年の映画『 28日後…』などの例が書かれている。

もちろん、これらは架空のストーリーであり、そのようなウイルスは存在しない。

ゾンビ小説やゾンビ映画を作り出す人たちには、ゾンビ化する病原体を考え出す歳に、実際にある感染性疾患をモデルにすることがある。

ゾンビと関係した、より現実的な話のひとつに、プレイステーション3用のゲームとして開発されたサバイバルホラーゲームの『ザ ラスト オブ アス』があると、スミス博士は語る。

このゲームは、突然の寄生菌のパンデミックが発生したことによるゾンビ化を描いている。

これの何が現実的かというと、ある真菌は、昆虫たちをゾンビ化することが知られているのだ。

例えば、オフィオコルディケプス属( Ophiocordyceps菌 )という真菌は、アリに感染し、彼らの神経系を乗っ取り、脳を支配したアリを、そのアリ自身が死ぬ前に、自身の成長と胞子の拡散に適した場所までアリを移動させ、菌類たちの目的の場所に到着した後、アリを殺す。

そして、また、アリの体自体が、真菌の胞子の保管所ともなる。

サバイバルホラー・ゲーム『バイオハザード』(欧米でのタイトル名は Resident Evil )の派生作品では、科学的アプローチよりも、より架空な方法でゾンビ化する傾向にある。

たとえば、リーチマンは、すべての血液を吸い出されて、攻撃的な蛭(ヒル)にコントロールされている人間の死体だ。この場合は、感染症の専門家が関与するものではない。

実は、スミス博士は、現実のパンデミックへの意識を高めるためにゾンビを使用した最初の人物ではない。

2011年に、アメリカ疾病管理予防センター( CDC )のブログに投稿されたジョーク的な記事は、その後の、 CDC ウェブサイトへの大量のアクセスのために、ブログ全体がシャットダウンしてしまったほどの反響だった。

この際の CDC の考えは、実際の災害のための準備を人々に促すために、ゾンビの社会混乱の概念を用いたというアイディアだったと CDC のスポークスマンは当時のライブサイエンスに語っていた。

この記事は非常に多くの人たちから閲覧され、そして、おそらくは、これは、食料や水、緊急時用品などを備えるためのよいヒントになったと考えられる。

同様に、スミス博士は、この「ゾンビへの対応論文」は、疾患のパンデミックや、抗生物質の耐性菌の蔓延などの脅威に対抗するための解答であり、資料となるだろうと述べた。

「研究、資金調達、そして国際的な協調と意思の疎通。そして”準備”。新しいパンデミックはどのようなものでも、すべて同じ対応になるのです。ゾンビの流行を含めてです」と、スミス博士は言った。