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4月19日にメルマガ私たち現生人類は「鉄の種族」であることから思う生き方を発行させていただきました。

2022年からの世界 人類の未来 人類の覚醒と真実 地球という場所の真実

大西洋のプランクトンが「90%減少した」ことが英国の大規模調査で判明。そこから思い出す、地球の二酸化炭素の循環を支配しているものこそプランクトンだということ…

投稿日:


sundaypost.com




 

地球の大気をコントロールしているのは海のプランクトン

最近、英国のメディアで、

「大西洋のプランクトンが一掃されている」

というタイトルの報道を見ました。

これは、元スコットランド政府顧問の海洋生物学者が率いる大調査で、大西洋に設置した 500を超えるデータポイントからの情報をまとめて分析したものですので、比較的、信頼性のあるもののようにも思いますが、その記事では、

「 1940年代から、プランクトンは 90%減少している」

と報告されています。

これが事実なら、壊滅的な数値です。

この「プランクトンの消失」ということに関しては、7年くらい前の記事で、アメリカの NASA による調査をご紹介したことがあります。

 

[記事] 北半球の海の「植物プランクトン」が劇的に減少し続けていることが NASA の調査で判明。そして、その海のプランクトンたちもまた「他との共生」で進化していた
 In Deep 2015年10月8日

 

この調査では、「 1998年から 2012年までの間に、毎年 1%ずつプランクトンが減っていた」ことがわかっています。この期間だけでも、十数パーセントの減少が観測されたということになります。

このような、「プランクトンの消失」ということに関しては、真っ先に思い浮かびますのは、プランクトンが海の食物連鎖の末端にあるということから(実際は、最末端ではないですが)、

「海洋の食物連鎖の崩壊」

ということがあります。

海の生き物がいなくなっちゃうということですね。

現在でも、たとえば日本の漁業などで、以前にはないような異変や不漁が報じられることも多いですが、原因は事例により、さまざまであるだろうとはいえ、プランクトンが本当に海から消えてしまえば、基本的に、海のあらゆる生物は生きられないと見られます。

この「海の食糧資源の消失」ということは確かに懸念なのですが、しかし、それより、プランクトンは地球に対して「もっと大きな役割」を持っています。

特に、最近の地球の異常な気象や気温を見ていまして、思うことがあるのですが、

 

「地球の大気中の二酸化炭素の循環を支配しているのは、海のプランクトン」

 

なのです。

植物プランクトンは、地上の植物と同じ「光合成をする際に、二酸化炭素を消費する」のです。

そして、プランクトンが死ぬ時には、そのまま海底などに沈んでいきます。

2018年の記事で、米フロリダ州立大学の発見をご紹介しています。

 

[記事] 地球の二酸化炭素の循環が「深海の微生物によりコントロールされている可能性」が濃厚に。これが意味するところは、地球の気候の支配者はその海の微生物たちかもしれないということだったり
 In Deep 2018年7月23日

 

ここにあるフロリダ州立大学の海洋学准教授の以下の言葉がそのメカニズムのひとつです。

 

(フロリダ州立大学准教授の言葉より)

> 「二酸化炭素は、たえず大気から海へと拡散しており、また海から大気へと戻ります。海洋中では、植物プランクトンが光合成をするときに、二酸化炭素を取り込みます…植物プランクトンは、通常は、オキアミのような小さな生物によって捕食されます」

>オキアミや他の動物プランクトンが呼吸をすると、それにより、二酸化炭素が海面に戻され、そこから二酸化炭素は最終的に大気に戻る。

>一般的に、海洋表面と大気中の二酸化炭素は、これにより、ほぼ平衡を保った状態でバランスがとられている。

 

さらにいえば、先ほどの NASA の記事にもっとわかりやすく書かれています。

(2015年9月の NASA ニュースより)

> 小さな植物プランクトンたちは、動物がエサを食べて育つのと同じように、海に溶解した二酸化炭素を摂取し、有機炭素に変換する。

> そして、植物プランクトンの細胞が死ぬ時には、自らの体の中に炭素を蓄えたまま、海底に沈んでいく。

つまり、

 

・植物プランクトンは、大気から海水に溶け込んだ二酸化炭素を消費する

・そして、そのまま死んで海底に沈む

・これにより、海水中の二酸化炭素が「過剰な量とはならない」ため、大気中へ戻る二酸化炭素も適切な水準に保たれる

・その植物プランクトンは、動物性プランクトンや小さな海洋生物に捕食される

・そして、それらの生物の呼吸から二酸化炭素が海中に排出されるため「少なすぎることにもならない」

・二酸化炭素が海中から大気に再び放出される際に、この微生物たちのサイクルの存在により常に「均衡」が保たれている

 

ということになるのです。

ですので、本当にプランクトンがいなくなったりした場合、

 

「地球上の二酸化炭素のバランスが徹底的に崩壊する」

 

と考えられます。

最近の気温やら何やら見ていますと、「もう崩壊しつつあるのかな」というように思わなくもないですが、たとえば、以下は 7月13日の地球の東半球の気温ですけれど、「これはひどい」と思いましたもの。黒に近い色は 40℃超えの地域です。

NASA の衛星観測による2022年7月13日の東半球の最高気温

Heatwaves and fires in Europe, Africa, and Asia

 

本来なら、夏というのは、多くの地域で「これから」なんですよね。つまり、こんな状態が東半球などではまだしばらく続く可能性があるのです。

ラニーニャだとか、いろいろな原因は考えられますが、プランクトンの消失の報道を見て、真っ先に思ったのが、「地球の二酸化炭素バランスの崩壊が起きている可能性」でした。

このプランクトンの二酸化炭素のコントロールの影響は、海の広大さからもおわかりの通り、人為的な排出などと比較になるものではありません。

過去 10年くらい「海の死」というのは、いろいろとふれてきましたが、多岐にわたって死に続けているようです。

まずは、そのプランクトンの消失の報道をご紹介します。




 


空っぽの海:スコットランドのチームの調査によると、大西洋のプランクトンは壊滅的な損失となっており、ほとんど一掃されている

Our empty oceans: Scots team’s research finds Atlantic plankton all but wiped out in catastrophic loss of life
SUNDAY POST 2022/04/17

英国の科学者たちが、海での壊滅的な生命の喪失を発見した。

エジンバラを拠点とする研究チームは、2年間にわたって、大西洋から水サンプルを収集し、その分析の結果、海の多くの生命を維持する小さな生物であるプランクトンがほとんど一掃されてしまうことを懸念している。

研究は、水中の(マイクロ)プラスチック、化学肥料、医薬品による化学汚染を非難している。以前は、プランクトンの量は 1940年代から半分になったと考えられていたが、今回の調査で収集した証拠によると、現在は 90%が消滅している。

科学者たちは、魚類、クジラ、イルカなどが絶滅するような壊滅的な結果が明らかになるまで、あと数年しかないと警告した。

報告書の中で、地球海洋環境調査財団(Goes)の研究者たちは、次のように述べている。

「人類は地球温暖化や異常気象には適応できると確信しているが、人類はほとんどの海洋植物や海洋動物が絶滅した場合に生き残ることはできないだろうというのが私たちの見解だ」

 

この研究は、元スコットランド政府顧問である海洋生物学者ハワード・ドライデン博士が率いるチームが、13隻の船舶と 500を超えるデータポイントからの情報をまとめて分析した。

現在、彼らは科学界に彼らの発見について警告し、手遅れになる前に理解され、行動を促すことを訴えている。

ランクトンは、海と海の流れの中を漂う何十億もの海洋生物と植物で構成されている。このカテゴリーは多種多様な種を網羅しており、その多くは微視的だ。

しかし、それらは食物連鎖の最末端を形成するため、地球上の生命の基本だ。プランクトンはオキアミによって消費され、オキアミは何十億もの人間を含む陸生動物に栄養を供給する。

また、多くの種類のプランクトンは、海水が大気中の二酸化炭素を吸収することを助け、雲の作成を助ける化学物質の硫化ジメチルを放出することによって、気候変動を調節する上で重要な役割を果たしている。

プランクトンが繁栄するには、わずかにアルカリ性の水など、適切な条件が必要だが、海はゆっくりと酸性になりつつある。

化粧品、プラスチック、日焼け止め、麻薬、肥料に含まれる人工化学物質の大洪水に加えて、CO2の過負荷が海洋環境に氾濫している。この醸造物は水中生物に有毒であることが証明されており、海水が酸性度の転換点に達すると、大量のプランクトンは単に溶けてしまう。

毎年、1800万トンの重油燃料が海運業界によって海に流出し、プランクトンに有毒な小さな粒子に分解されている。

以前の研究を引用して、Goesの研究者たちは、大西洋の水 1リットルあたり 20のそのようなプランクトンに有毒な粒子が発見されるだろうと予測していたが、実際には 100から 1,000の間で発見された。

そして、研究者たちは、10リットルの水ごとに最大 5匹のプランクトンを見つけることを期待していたが、平均して 1匹未満だった。この発見は、プランクトンが予想よりも早く完全に一掃されることを示唆している。

Goesの報告書は、次のように結論付けている。

 

「プランクトンを破壊すると、地球はより湿度が高くなり、気候変動が加速し、雲がなければ乾燥し、風速は極端になる」

「もちろん、CO2 排出量は削減し続ける必要があるだろうが、カーボン・ニュートラルであったとしても、海洋酸性化を止めることはできない。アザラシ、クジラ、海鳥、魚等の食料のすべての損失を止めることはできない」

「 CO2削減は気候変動を止めることすらできない。確かに、私たちは主な根本原因、つまり有毒な化学物質やプラスチックなどの物質による自然の破壊を修正していないため、壊滅的な気候変動が発生している」

「2つの選択肢がある。目を覚まし、理解して実際の問題に対処するか、2050年に人類のためのゲームオーバー・ボタンを押すかの選択だ」

「プランクトンは地球の生命維持システムであり、人類はそれなしでは生き残ることができないことを考えると、調査の結果は不安だ。今後、約 25年で(プランクトン)は、完全に消失してしまう。調査では、大西洋におけるプランクトンの 90%の減少がすでに確認されている。事実上、大西洋は今ではほとんど死んでいる」

 


 

ここまでです。

この後、記事は、さらに具体的に「どうすればいいか」ということについて、専門家や英国政府などの主張を長く記していますが、割愛します。

というのも、確かに何らかの改善をしないと、もう海はもたないことは確かなのですが、「根本的に改善することは不可能なほど問題の根は深い」のです。社会革命でも起こさない限り、食い止めることができないほど根が深いのです。

海中の物質の中でも、かなりプランクトンに悪影響を与えていると思われる「マイクロプラスチック(マイクロファイバー)」や「(下水から排泄として流される)抗生物質などの薬」が、海洋から消えることはないとしか思えない現状があります。

あるいは、「いきなりプラスチックのない生活」に突入できるとも思えません。今の生活は、すべてがプラスチックです。

2017年の記事では、「プランクトンがマイクロファイバーを食べ死んでしまう」様子が初めて撮影されたことを取りあげています。

 

[記事] 「マイクロファイバーがプランクトンを殺しながら食物循環に入る様子」が初めて撮影される。そして、魚、微生物、クジラ、海鳥などあらゆる海の生物たちがプラスチック大好きな状況から想像する「海の終焉の日」
 In Deep 2017年3月13日

マイクロファイバーを摂取して体内で詰まった状態(白い円)のプランクトン

BBC

 

以下の 2017年の記事では、

「人間が体内に入れたものは、すべて水循環を通って、最終的に海に行く」

ことを書いています。

 

[記事] 完全絶滅プロトコル : 魚たちが次々と「男性から女性へと変化」しているその原因が判明。そこから気づいた「人間から水循環システムの中へ排出されている薬たちによる皆殺し」
 In Deep 2017年7月8日

 

結局、以下の図式により、「人間が飲んでいる薬のほとんどすべては川に垂れ流されている」のです。

 

・現在の主要国のほとんどの下水処理は水洗システム

・この仕組みで人間から排出されたものはほとんど自然の水の中に循環される

・ということは、体内に入った薬、化学物質は、尿などからそのまま水中に入っていく

 

ことになります。

最近ですと、「コロナワクチン」なんてのもそうです。

この1年半ほどの間、mRNA も、あるいはポリエチレングリコールのような凶悪な物質も、すべて海に入っていっていると思われます。

まして、この mRNA は、遺伝子編集されているものであり、遺伝子編集はあらゆる生物に有害な影響を与えます。

 

[記事] 遺伝子編集を発端としたヒトを含めたあらゆる生物種の完全な絶滅への道筋が見えてしまった
 In Deep 2021年9月29日

 

アメリカ環境医学アカデミーによる論文では、「遺伝子組換え食品」は、

・オスとメスの両方の生殖機能に影響を与え

・DNAを変化させる

ことがわかっています。

遺伝子の編集というのは、食品だけではなく、あらゆるものについておこなってはいけないことであることがわかりつつあるのです。

これは自然界を破壊してしまう。

ワクチンの mRNA もまさにそういう編集されたものです。

それを数十億人などが接種して、排泄により「水循環」にバラまいている。

抗生物質、抗がん剤といった薬剤も、海の、特にバクテリアには致命的な影響を与え続けています。

 

しかし、

「海を守るために遺伝子編集技術をやめよう」

とか、

「海を守るために抗生物質や抗がん剤の処方をやめよう」

などと叫んだらどう思われるか。

「頭のおかしい人と判断されるだけ」

です。

 

しかし、これらはブーメランとして人間に戻ってきます。

先ほどの記事にもありましたが、「人類はプランクトンがいない環境では生きられない」のです。

つまり、人類の滅亡というブーメランとして帰ってくるわけです。

 

人から排泄された抗生物質が、どれだけ地球の水体系を破壊しているかは、こちらの過去記事で、オランダの科学者たちの調査について書いています。

もうこの状況は止めようがないとしか判断できない部分がありますが、今回の研究者たちの分析では、

「あと 25年くらいで、プランクトンは消失する」

と述べていまして、そのあたりが「この世の最後」になるのかもしれません。

もっとも、25年先まで世界が行き着くかどうかはまた別ですが。

仮に、地球の文明が完全に破綻すれば、何十年かを経て、海はまた元に戻っていくと思われます。

皮肉なことに、現代文明が繁栄する限り、海洋の生命は存続はできないようです。

海が生き返るためには、まず人類文明のほうが先に滅亡するしかないようです。

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