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4月26日にメルマガ40兆個による細胞への攻撃が延々と続いていくを発行させていただきました。

人類の未来 人類の覚醒と真実 健康の真実

[特報]食物アレルギーと関連する「腸内細菌の種類」がついに特定される。これにより、理論的には「すべての食物アレルギーを完治させる」ことが可能に

投稿日:2019年6月25日 更新日:


medicalxpress.com




 

人を食品アレルギーから守っているのはたった5種類の細菌

花粉症や食物アレルギーといったものの根本的な原因が、「腸内細菌環境にある」ということは、今では医学的で定着した認識となっています。

しかし、それはわかっていても、

「腸内のどのような細菌が、どのような作用をもって、アレルギーの防御と関係しているのか」

に関してはわかっていなかったわけで、食物アレルギーの対症療法としては、基本的には「アレルギーになるものを食べない」という方法になっていかざるを得ないというのが現実でした。

しかし、腸内細菌に対しての医学的な研究は、最近急ピッチで進んでいまして、今年 1月には、以下の記事で、アレルギーと関係する腸内細菌のひとつが判明しつつあることをご紹介しています。

米シカゴ大学が乳幼児の腸内細菌を用いて食物アレルギーを改善する画期的な方法を発見。そして、キーである「酪酸菌」を用いて、日本人も誰でも食物アレルギーを飛躍的に改善できる可能性があります!

ここでは、「酪酸」というものを生産する細菌群が、人間をアレルギーから防御していることがわかったのですが、この記事を書いた時点で、私は腸内環境改善作戦の一貫して、

「酪酸菌」

というものを飲んでいまして、それでこの記事をご紹介したのでした。

上の記事にはそのことも書いていますけれど、この記事でご紹介した理論では、酪酸菌を飲み続けることで、様々なアレルギーが相当良くなると思われます。

私自身、飲み始めて、そろそろ半年以上になりますが、飲み始めて1ヵ月か2ヵ月後くらいから急速にアレルギー的なもものが消失していきまして、今ではきびしい症状を呈するようなアレルギー症状はほぼないと言ってもいいかと思います。

ただ、私は昨年からアレルギー(グルテン不耐性)改善のために始めた「小麦を取らない生活」に関しては今も続けていまして、結局一生続けると思います。ただ、まあ、これは個人的なことですので、グルテンフリーなどという今の社会では面倒くさい生き方を人に勧めるつもりはないです。

話を戻しますと、たとえば、ビフィズス菌などもそうでしょうけれど、いわゆるプロバイオティクスというような腸内環境を改善すると言われているサプリは、確かに腸にある程度の良い作用は与えると思います。それは個人的な体験でも実感できます。

しかし。

以前も書いたことがありますが、この方法は、

「腸内で死滅した細菌を復活させるわけではない」

のです。

抗生物質やさまざまな化学物質などが要因で死滅してしまった腸内の細菌は、腸内環境を良くする努力をしても、復活はしません。ですので、プロバイオティクスで「アレルギーのなかったときの元の腸内環境に戻すことはできない」ことは事実です。

そして、最近の私の、プロバイオティクスや「腸内環境に良い食べ物」というものの緩慢な働きは以下のようなものだろうと理解しています。

損なわれた腸内細菌の役割を、残された腸内細菌たちが、その働き方を少しても習得して、たとえわずかな効果でも、宿主をアレルギーから守ろうと奮闘している。

ですから、バイオプロティクスにしても、腸内に良いといわれる食べ物にしても、効果を実感するには、ずいぶんと長い時間がかかると思います。

腸内細菌の構成が「新しくなる」までの期間が必要ではないかと(これは一般的な医学認識ではなく、私個人の考えです)。

 

しかし、今回ご紹介する記事の内容は、現状のアレルギー両方の根本を覆すもので、つまり、

「食品アレルギーに関係する腸内細菌が特定された」

のです。

 

コンピューターを使って、アレルギーのあるヒトの乳幼児と、アレルギーのない乳幼児の糞便サンプルを徹底的に比較解析した結果、それが出たのです。

そして、何百種という腸内細菌の中で、それを担っていたのは、

「たった 5〜6種の細菌グループ」

だったことが判明したのです。

正確には、それらが結合したいくつかのパターンということのようですが、いずれにしても、たったこれだけの細菌が「ヒトをアレルギーから守っていた」のでした。

本当にそれだけなのだとすれば、確かに「コロニーの崩壊も容易い」のかもしれません。

抗生物質や化学薬品、人工甘味料など様々な要因があるでしょうが、おそらくは、その腸内細菌のどれか 1種が全滅した時点で、人は特定の食物に対しての免疫を失うのかもしれません。

アレルギーの人たちが世にこれだけ多い理由がわかる気がします。薬と化学薬品にあふれている今の世の中では、アレルギーにならないほうが難しいのかもしれません。

そして、確かに今回の研究と発見は素晴らしいものですが、仮に患者さんたちが、この細菌たちを糞便移植などの治療法でアレルギーを治したとしても、

「また同じ生活環境に入っていれば、おそらくまたすぐ細菌コロニーは壊れる」

と思われます。

結局、この世からアレルギーや自己免疫疾患を減らすためには、今の生活環境そのものを根本的に変えていかないと、堂々巡りでしかないと思われます。

ただ、重篤な食品アレルギーを持っているお子さんなどに対しては、今回発見された理論での治療は、とても助けになると思います。

ご紹介する記事は、比較的長いものですので、このあたりでご紹介させていただこうと思います。

ここからです。


New therapy targets gut bacteria to prevent and reverse food allergies
medicalxpress.com 2019/06/14

腸内細菌を標的にした新しい治療法は、食物アレルギーを予防し、それを治す

現在のアメリカでは、3分間に 1人が、食品関連のアレルギー反応で緊急治療室に搬送されている。しかし今のところ、アレルギー反応を防ぐ唯一の方法は、アレルギーのある食品を完全に避けることしかない。

多くの研究者たちが、患者の食物アレルギーを予防または改善するための新しい治療法を積極的に模索している。

腸や体の他の部位に生息する微生物の複雑な生態系であるマイクロバイオーム(腸内細菌叢)についての最近の洞察は、改変されてしまった腸のマイクロバイオームが食物アレルギーの発生において極めて重要な役割を果たしているかもしれないことを示唆している。

米マサチューセッツ州にあるブリガム・アンド・ウイメンズ病院と、ボストン小児病院の研究者たちが率いる新しい研究では、ヒトを食物アレルギーから保護するバクテリアの種類を、幼児の腸内から特定した。そして、食物アレルギーの発症と免疫反応に関連する変化を見いだした。

食物アレルギーのマウスモデルでの前臨床試験で、チームはヒトの腸で見つかった 5種類、または 6種類のバクテリアを強化する経口製剤を与えることにより食物アレルギーから保護し、そして、食物アレルゲンの耐性を強化することによって、確立されたアレルギーを元に戻す(アレルギーではない状態に戻す)ことを発見した。

この研究結果は、ネイチャー・メディシン (Nature Medicine)に掲載された。

ブリガム・アンド・ウイメンズ病院のマイクロバイオームセンターの所長リン・ブライ (Lynn Bry)医師は、次のように述べた。

「私たちは、患者を食物アレルギーから保護することに関連する微生物と、食物アレルギーに関連する微生物を特定しました。ヒトを保護する微生物を治療薬として投与すれば、食物アレルギーの発生を防ぐことができるだけではなく、患者の状態をアレルギー以前の元に戻すことができるのです。前臨床モデルにおける既存の食物アレルギーは、これらの微生物によって、免疫システムを再設定することができました」

研究チームは、食物アレルギーに関与する主要な細菌種を理解するために、ヒトと前臨床モデルの両方で研究を行った。

チームは、食物アレルギーを発症した 56人の乳児から 4〜 6ヵ月ごとに糞便サンプルを繰り返し収集し、それらの微生物叢を、食物アレルギーを発症しなかった 98人の乳児と比較した。それぞれの糞便サンプルに多くの違いが見出された。

食物アレルギーを伴う乳児の糞便微生物サンプルと、食物アレルギーを伴わない乳児のそれぞれのサンプルを、卵アレルギーのマウスに移植した。

すると、食物アレルギーのない健康な乳児の微生物叢サンプルを摂取したマウスは、食物アレルギーのある乳児のサンプルを摂取したマウスよりも卵アレルギーに対して、より防御された。

コンピュータによるアプローチを使用して、研究者たちは、患者の保護または食物アレルギーに関連する微生物を同定するために、食物アレルギーを有する子どもとそうでない子どもとの微生物の違いを分析した。

チームは、ヒトをアレルギーから保護している 2つの細菌の共同体を突き止めた。

それは、細菌グループの「クロストリジウム綱 (Clostridiales)」または細菌グループ「バクテロイデス門 (Bacteroidetes)」の種に属する、ヒトの腸由来の 5種類または 6種類の細菌の 2つの別々の共同体が、マウスモデルにおいて食物アレルギーを抑制し、マウスを完全に保護し、卵アレルギーに対して耐性に保つことができた。

他の種類のバクテリアを与えてもアレルギーからの防御はできなかった。

マイクロバイオームセンターの共同代表であるジョージ・ガーバー (Georg Gerber)博士は以下のように述べる。

「腸内のすべての微生物を調べ、それらが食物アレルギーに対して何をしているのかを理解するのは非常に複雑なことですが、コンピュータによるアプローチを使用することによって、特定の微生物グループに絞り込むことができたのです」

「何百種もの微生物種がある中で、食物アレルギーに関与している細菌は、たった 5、6種であり、そこまで掘り下げることができるということは、微生物を投与する治療に意味があることを意味します。また同時に、基本的な科学的観点から、これらの特定の細菌がどのようにヒトにアレルギーからの防御を与えているかを見出すことができることも意味していると考えます」

細菌種が食物アレルギーの感受性にどのように影響を与えているかを理解するために、チームはまた、ヒトの幼児とマウスの両方における免疫学的変化を調べた。

そして、チームはマウスにヒトを保護している微生物を経口投与することにより、食物アレルギーの発症を防ぐことができるかどうかを確かめるために試験をした。

彼らは、クロストリジウム綱とバクテロイデス門による共同体が、 2つの重要な免疫学的経路を標的とし、免疫系を調節する細胞の一種である制御性T細胞を刺激し、アレルギー反応の代わりに寛容反応を促進するように変更していた。

これらの影響は前臨床モデルとヒト乳児の両方に見られた。

この新しいアプローチは、アレルギーに対しての経口免疫療法とは著しく対照的だ。経口免疫療法は、個体に少量ながら増加する量の食物アレルゲンを与えることによって、アレルギー反応を引き起こすための閾値を上げることを目的とした医療戦略だ。

しかし、今回見出されたのは、このようなアプローチとは異なり、アレルゲンに依存しない方法で免疫系の配線を変化させるものであるため、食物アレルギーを広く治療する可能性がある。

ブライ医師は次のように言う。

「患者側の微生物と標的がどのような関係にあるのかを機械的に理解することができるようになれば、それは単に素晴らしい科学的発見というだけではなく、より良い治療とより良い診断につながる機会も開かれます。食物アレルギーに対して、私たちに患者のケアのために進むことができる信頼できる治療方法が与えられるのです」


 

ここまでです。

なお、「腸内環境を破壊するもの」に関しては、いろいろとありますが、最近のブログ記事では、以下のようなものを取りあげています。

どれも、わりときちんとした医学論文をご紹介していますので、ご参照いただければ幸いです。

腸内環境の破壊関連の過去記事

ごく一般的な食品添加物である「二酸化チタン」が腸内細菌環境を破壊することがオーストラリアの大学の研究により判明。そして、それが最も含まれているのは…

人工甘味料の「身体破壊の威力」がまたも明らかに : 低カロリーあるいはノンカロリー甘味料は「腸内細菌の環境を徹底的に破壊」し、健全な人間を2週間で糖尿病へと導く可能性

抗生物質が腸内細菌を破壊する主要因だと確信した日。そして、アメリカでは「1年間に2億7000万」の抗生物質が処方されているという事実。日本は?

遺伝子組み換え食品の壊滅的な影響を知った日。すべての細胞内に殺虫剤を含むその作物たちは、腸内細菌を破壊し、不妊と低体重の赤ちゃんを増加させ、そして「自然界そのもの」を破壊する

6000万人の日本人が花粉症である現実と、それをもたらし続ける「腸内細菌キラー」の正体。そして、花粉症の症状が「酪酸菌」で改善される可能性

 

先ほども書きました「酪酸菌」というのは、商品名は「強ミヤリサン錠」というもので、楽天でも Amazon でもどこでも販売されています。以下は Amazon のリンクです。

なお、「腸内環境に良い食べ物」というものは、いろいろと世で言われているものはどれもいいのだと思いますけれど、個人的に、最も効果があったと思えるものは、

本物の梅干し

でした。

自然療法家の東城百合子さんが書かれた、一家に一冊的な本といえる『家庭でできる自然療法』の中に、「梅干しは、腸内の良いバクテリアを活性化させる」というように書かれていたことから、今は毎日食べています。

この「家庭でできる自然療法」は、最初に発行されたのが今から 45年も前のことですが、「腸内のバクテリア」という言葉が頻繁に出てきます。

現代医学界に腸内細菌という言葉が出て来るのは、それから 30年も40年も経ってからのことですので、東城百合子さんというのは不思議な方だなと思います。東城さんもまた、ヒポクラテスと同じように、「すべての病気は腸から始まる」というようなことを書かれています。

ただですね。

この「梅干し」は、ちゃんと漬けたものでなければいけないのですが、今、スーパーなどで買おうとおもっても、「本物の梅干しはひとつもない」のです。

本物の梅干しというのは、原材料が「梅、塩」だけのもので、そして、塩分が 20バーセントあるものです。

スーパーでご覧になるとおわかりになると思いますが、おそらく日本全国の 99%以上のお店では、そのような梅干しは置いていないはずです。

以前、メルマガで「食品のお化けに囲まれた毎日の中で」というタイトルのものを書かせていただいたことがありますが、そこに、スーパーで買った「わりと高い梅干し」に記載されていた2種類の成分を書いています。以下のような感じです。

(スーパーで購入した梅干しの成分)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「A社の梅干し」

「梅、漬け原材料(果糖ブドウ糖液糖、
砂糖、醸造酢、食塩、還元水あめ、はち
みつ、蛋白加水分解物)、トレハロース、
酒精、酸味料、調味料(アミノ酸等)、
甘味料(アセスルファムK、スクラロー
ス)、香料、ビタミンB1」

 

「B社の梅干し」

「梅、漬け原材料(還元水あめ、果糖ブ
ドウ糖液糖、食塩、醸造酢、しそ液、蛋
白加水分解物、酵母エキス)、調味料
(アミノ酸等)、酸味料、野菜色素、ビ
タミンB1、甘味料(スクラロース)、
香料」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(ここまで)

くどいようですが、スーパーの一番安い梅干しではなく、その中では高価なものです。

材料が「梅、塩」とはずいぶんとかけ離れていますが、このような梅干しが、現在の日本で売られているほぼすべての梅干しです。

こういうものは、腸内細菌に良い働きをするとは思えないですが、まあ、食べ物として文句を言うつもりはありません。

では、「本物の梅干しはどこで買うといいのか」というと、切ない話ですが、ネットで買うしかないのですね。

私自身は、Amazon で、購入しています。

理由は「安価だから」ですけれど、楽天でも Amazon でも、あるいは Google でも、「無添加 梅干し」で検索すれば、いくらでもヒットします。

なお、原料が「梅と塩」だけなのと同時に、「塩分が 20%」であることも重要で、これ以下のものは、本物の梅干しではありません。この塩分 20%というのは、実に理論的な数値でして、昔の日本人により考え出された叡智です。

本物の梅干しを毎日食べ始めてから、急速に腸の調子が良くなったことを実感しました。

もちろん、腸内環境が良い方は、このようなことを気にする必要はないはずです。私のように腸内環境が極限まで悪くなっていると思われる人たちに、いろいろと試していただきたいとは思います。

花粉症を含めて、何らかのアレルギーがあるか、皮膚疾患がある時点で、腸内環境はそれなりに崩壊していると考えていいと思います。

そんなわけで、西洋医学はますます腸内細菌の重要性に迫り続けているわけですけれど、先ほど書きましたように、結局は、現在のこの社会と生活システムを変えていかない限り、すべてが単なる対症療法にしかならないとも思います。

 

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