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3月15日にメルマガニネベの年に起きること。そしてガンと寄生虫の関係を発行させていただきました。

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香港の革命の現場に「中国軍」が向かっている

投稿日:

アメリカ大統領の2019年8月13日のツイートより


Donald J. Trump

8月12日 香港国際空港で旗を掲げるデモ参加者たち


VOA ※ 旗には「香港を解放せよ。我々の時代に革命を」と書いてあります。




 

香港のデモが新たな段階に

香港のデモは、すでに 10週に渡って続いていまして、そして、デモ参加者の若者たちの多くが、然るべき扮装と装備で参加していることは、以下の記事でご紹介させていただきました。

2008年のギリシャで始まり、2019年の香港のデモで本格化した「革命」は、世界を文明の終末へと導くだろうか

 

しかし、8月11日に、事態は唐突に過激化の方向に動き始めました。

そのキッカケは、この日、デモ隊と警察隊の衝突の中で、デモ隊が使用していた「ビーンバッグ弾」という一応は非殺傷を目的とした鎮圧用の銃弾が、デモ参加者の女性の「右目」を直撃しました。

香港のメディア「サウスチャイナ・モーニングポスト」は、負傷した女性の右目は、一生失明したままになるだろうと報じましたが、撃たれた直後の写真は、多くの人たちによりネットで共有され、このデモでの象徴的な事件となっています。

女性が撃たれた直後の写真は生々しいですので、この記事には載せませんが、日本語の記事では、BuzzFeed News などが取り上げています。

そして、翌日 8月12日からは、デモ参加者たちの多くが、この警察隊の攻撃に抗議の意志を示すために、右目にガーゼを当てたりといったことを行っていました。

警察隊の攻撃に抗議の意志を示す女性たち


zerohedge.com


Anthony Kwan / Getty Images

下の写真では、日本語、韓国語、フランス語などでこの出来事を伝えようとしています。


Anthony Kwan

そして、この女性の負傷事件から、香港のデモは一気に過激化し、8月12日からは、デモ参加者の若者たちと警察隊の衝突は「カオス化」の様相を見せ始めました。

8月13日 香港サムソイポーでの警察隊とデモ隊の衝突


South China Morning Post

しかし、驚いたのは、香港の警察隊が、鎮圧のために「ほぼ実弾」を使っていたということでした。

ビーンバッグ弾というのは、暴動鎮圧用の弾丸とはいえ、ショットガン(散弾銃)に装填されて使われるもので、たとえば、Wikipedia には、

ビーンバッグ弾は、多種多様な方法で重傷を負わせたり殺害する可能性がある。 米国での導入以来、1年に1人ほどの死亡を引き起こしている。

弾が胸に当たると肋骨を折り、折れた肋骨が心臓に至ることがある。頭部に当たると鼻が折れる、 喉頭がつぶれる、あるいは首や頭蓋骨が折れることさえある。

というものであり、それだけに、

> これが、ビーンバッグ弾を使用するとき、多くの場合、四肢を狙うように教えられる理由である。

と書かれてあります。

つまり、警察が暴動鎮圧用として使用する場合は、脚のほうを狙うのが「鉄則」だとされているのですが、8月11日に負傷した女性は、目にビーンバッグ弾が当たっている

ここ 2日ばかりの香港警察隊の写真をいろいろと見ていると、下のように(もちろんこのまま撃っているわけではないにしても)完全に水平方向に銃口を向けているものなどが散見されます。

8月12日 香港の地下鉄タイクー駅で若者たちに銃口を向ける香港警察


South China Morning Post

間違いとしてでも、こんな近い距離から上半身に向けて撃てば、ゴム弾だろうがビーンバッグ弾だろうが、それは殺傷兵器になるわけで、「これはひどい」と思いますね。

また、8月12日からは、香港警察は、ビーンバッグ弾と共に「催涙弾」の使用も開始しています。

8月12日 デモ隊に催涙弾を発射する警察隊


Felix Wong

いずれにしても、警察隊の攻撃、デモ隊の応酬のどちらもがカオス化している中、日本時間の 8月14日未明、冒頭でご紹介しましたように、名前までは思い出せませんが、アメリカの何とか大統領は、以下のようにツイートしたのでした。

アメリカ大統領は、米諜報機関が、「中国軍が香港との国境に移動していることを確認した」と述べたのでした(一国の大統領がツイッターに書くことなんですかね)。

その後、香港や英国などのメディアも、軍の車両が香港と隣接する新センを通過していることを報じました。

8月13日の英国スタンダードの報道より新センを通過する中国軍


Standard

ただし、中国共産党の機関紙である人民日報によれば、これは国軍である人民解放軍ではなく、「武装警察」という準軍事組織だとのことですが、そのあたりの実際のところは、よくわかりません。

また、中国当局は、軍は演習のために新センに駐留しており、香港のデモとは関係ないと述べたと報じられていますが、関係がないというのを素直に信じるのは難しいところです。

いずれにしても、ついに中国軍が「香港のデモの現場の近くに来た」ことは間違いなく、事態が非常に懸念されます。

なお、10月1日には、中国の建国 70周年の一大記念日がやってきます。

先日の記事でもふれましたように、70年前の「 9で終わる年」だった 1949年に、中華人民共和国は誕生しました。

まして今年は、70周年ということで、国の威信をかけての大行事となることでしょうが、それまでに中国当局が、香港とその若者たちに対して、どのような行動に出るのか。

それによっては、私たちの世代の人生では考えられなかったようなカオスの時代が到来する可能性もあるのかもしれません。

先の記事でも書きましたが、私自身は、この香港のデモに精神的な共時性を感じているだけに、危機的な状況にならないことを祈っています。軍が投入されたら、若者たちは素直に一度引くべきかもしれません。

なお、今回のタイトルでは「デモ」ではなく「革命」としましたが、香港の現場の若者たちがそのように述べているので、それに従った次第で、他意はありません。





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