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「現代医学は悪しき宗教」と40年前に述べた異端医師の懺悔

   

現代医学を構成する医者、病院、薬品、医療機器の9割がこの世から消えてなくなれば、人々の体調はたちどころによくなるはずだ。これは私の確信である。 — 1979年 ロバート・メンデルソン医師

・Robert Mendelsohn (1926-1988)

 

Amazon で商品を見ていると、ページの下に「この商品を買った人はこんな商品も買っています」というコーナーが出てきます。大体、関連のある本や商品が並ぶのですが、先日、その「この商品を買った人はこんな商品も買っています」に、『こうして医者は嘘をつく』という本が出ていたのですね。

私自身は、こういう否定的なタイトルはあまり好きではないですが、何となく気になって、「説明」のところを見てみましたら、

40年前に米国で出版され、30万部を超えるベストセラーとなった、「民衆のための医師」による名著。

とありました。

「ほお、40年前のアメリカのお医者さんの本」

ということで興味を持ちました。それで、数日前に買ったのですけれど、買って、そのままにしてあったのですね。

それが、幸いにも一昨日くらいに風邪を引きまして、これがまた結構なフルコースで、鼻水、喉の痛みから始まり、熱、悪寒、全身の痛みなども加わり、

「これで出血も加われば、エボラ並みじゃね?」

というようなことを奧さんに言っては、「いいから、寝てなさい」と言われ、昨日などは仕方なく寝ていたのですが(ベッドの中でこっそりお酒を飲んでいましたが ← 不良少年かよ)、その時、ふと、この本のことを思い出したのです。

それで、寝るとはいっても、息苦しかったりなんだで頻繁に目覚めるので、その起きている間に目次を見たりしていました。

表紙を見ますと、英語の原題らしきものが書かれていまして、そこには、

『 Confessions of a Medical Heretic 』(医療異端者の告白)

と書かれていて、もともとは「医療異端者の告白」というタイトルの本のようで、この原題のほうがはるかにタイトルとしては好きですけれど、今の日本だと、医療を批判するタイトルの方が売れるのでしょうね。ちなみに、heretic という単語は見慣れないものですので調べますと、「宗教的教義に対しての異端者」というような意味だそうです。

それで読む気になったのですが、この著者のロバート・メンデルソンさんというのは、30年くらい前に亡くなっている方なんですが、アメリカの小児科と予防医療の専門家で、英語版の Wikipedia によれば、全米保健連盟会長だとか、イリノイ州医師免許委員会の委員長だとか、アメリカ医師会のかなりの要職を歴任していた方のようなんですね。

Wikipedia によれば、この本のような批判を初めてから、それらは辞任したようですが。

まあ、たとえば、本の中には、

医療倫理は世間の常識と相容れないばかりか、伝統的な宗教ともかけ離れている。宗教は対立する宗教の欠陥を指摘して反証する傾向があるが、現代医学教は薬を使わない医者を「投薬の儀式を拒否した異端者」と見なし、反証の機会すら与えずに排除する。

現代医学教の戒律は非常に厳しく、アメリカ医師会の倫理規定では、医学博士の学位をもつ者は現代医学を信じない者との親交はもとより、言葉を交わしてもいけないことになっている。

(第2章「なぜ薬を飲んではいけないのか」より)

などあり、これはもう自らアメリカ医師会と袂をわかつ覚悟がないと書けないことだと思いますが、ご本人は亡くなるまで、何百回もテレビやラジオに出演しながらも、小児科医として子どもたちを診察し続けたそうです。

そして、私がこの本を読んで、もっともショックだったのは、

「この本が書かれたのが 40年以上前」

ということでした。

つまりこれは、 40年も前にアメリカの医師が啓発した問題が「今も同じ」か、「あるいはもっとひどくなっている」ということを意味しているということにもなります。

 

もうひとつ、私が最近、ぼんやりと思っていたことが、この本には明白に書かれていたということもありました。

その「ぼんやりと思っていたこと」とは、

「現代医学はオカルトに陥っているのではないだろうか」

ということです。

このことについては、今は風邪で頭がボーッとしているので、きちんと書けないと思いますのでふれないですが、常在菌を殺すことで傷の修復を妨げているだけとなっているような「殺菌の方法」だとか(過去記事)、抗生物質という存在そのものだとか、ワクチンだとか、細かくいえばキリがないですが、現代医療のかなりの部分が「合理的ではない」ということは最近は否定できないのではないでしょうか。

私たちは膨大な数の微生物群の中に共生しているのに、その中のいくつかの微生物を排除するために「他のものも全滅させる」という方法が合理的でしょうか。

いずれにしても、仮に現代医療が「オカルト」だとすれば、それを成立させるものは何かというと、

「オカルトに対しての信者(つまり患者)たちの信仰心」

だと思います。

それは今の高齢者の方々の、病院や医師の先生たちに対しての一種の「信仰状態」を見ればわかる感じもしますが、おそらく今の医療を支えているのはその一点なのかもしれないな……と、何となく思っていたのです。

それがなくなれば崩壊するものなのかもしれないなあと。

何となく思っていただけで、理論的な書き方ができるわけでもなく、今までそのようなことを書いたことはないです。

しかし、このメンデルソン医師は、それについて「はじめに」の章の中で明白に書かれています。

はじめに「 医者から身を守るには」より

現代医学は患者の信頼がなければ成立し得ない。なぜなら、現代医学は医術でも科学でもなく宗教だからである。(略)

現代医学が宗教だとわかれば、それが医術や科学だと思い込んでいたときよりもはるかに効果的に身を守ることができる。とはいえ、現代医学は自らを宗教だとは絶対に認めない。病院にしても現代医学を信仰するための教会ではなく、科学を追究するための教育機関と位置づけている。

現代医学教は人々の信仰に依存している。宗教はすべてそうだ。しかし、現代医学教の場合、信仰への依存度がきわめて高く、人々がたった一日でも信仰を忘れると、医療制度そのものが崩壊してしまうのである。

先日書いた記事、

「悪霊を隠す巫者」 : ウイルスが導いてくれた「医」の意味
 2017/02/24

では、「医」という言葉の発祥は、東西どちらでも「悪霊を隠す宗教的儀式」に起因しているというようなことを書きました。しかし、古代においては、「医」は、あくまで神聖なものだったのですけれど、今は、「医」というものは大カルト教団のようなことになってしまったのかもしれません。

それはともかくとしても、最近思っていたこととほとんど同じことを、40年前のアメリカの優れた医師が感じていたということを知り、それは、実はとても悲しいことだと思いました。

なぜなら全然変わっていないからです。いや、アメリカも、そして日本も、変わっていなどころか、薬に依存する医療は 40年前より飛躍的に拡大しています。むしろ悪化しているのです。

いずれにしても、この 40年前の優れた医師が、自分のキャリアを犠牲にしてでも書いた、この本の価値はあると思います。

そして、この本は、ふつうの本なら「はじめに」というのが序章になりますが、その「はじめに」の前に

「告白」

という章があるのです。この部分が、タイトル原題の「医療異端者の告白」の部分となりそうです。

かつて、自分が現代医学の教えの通りに治療して「犠牲にしてしまった」数多くの患者たちへの懺悔ともとれます。

その部分を抜粋させていただきます。

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告白 / Confessions

ロバート・メンデルソン

私は現代医学を信じない。いうなれば、医学界の異端者である。本書を書いたのは、一人でも多くの人に現代医学の呪縛から逃れてほしいと願うからだ。

とはいえ、私は最初から異端者だったわけではない。それどころか、かつては現代医学を心から信じていた。

医学生だったころ、DES(ジエチルスチルベストロール)という合成ホルモンの研究が周囲で行われていたが、私は深く考える努力を怠っていた。現代医学を信じ切っていたからだ。

この薬を妊娠中に服用した女性から生まれた子どもたちのあいだに、20年ほど経って膣がんや女性器障害が多発することになるとは、誰が予想していただろうか。

研修医だったころ、未熟児に対して酸素療法が行われていたが、私はそのときも疑いを抱かなかった。最新の医療設備を誇る病院でこの治療を受けた低出生体重児の約9割に弱視や失明という重度の視覚障害が発生していたにもかかわらず、である。

一方、医療水準が劣る近くの病院では、この病気(未熟児網膜症)の発症率は1割以下だった。

この差について医学部の教授たちに質問すると、「設備の乏しい病院では正しい診断法がわからないのだ」という答えが返ってきた。

私は教授たちを信じた。

未熟児網膜症の原因が高濃度酸素の投与であることがわかったのは、それから1、2年後のことだった。設備の豊かな病院では最新式の高価なプラスチック製の保育器を設置していたため、酸素が漏れずに器内に充満して未熟児を失明させてしまったのだ。

それに対し設備の乏しい病院では、旧式の保育器が使われていた。すきまだらけのフタがついた浴槽のような代物で、酸素がかなり漏れていたが、そのおかげで結果的に未熟児を失明から救ったのである。

私はそれでも現代医学を信じつづけた。

その後、私は研究グループに加わり、科学論文の作成に取り組んだ。テーマは「未熟児の呼吸疾患に対するテラマイシンの使用」だった。私たちは論文の中で「この薬には副作用がない」と主張した。当然だろう。副作用が現れる前に論文を書いたからだ。

じつをいうと、テラマイシンだけでなくすべての抗生物質が未熟児の呼吸疾患にあまり効果がないばかりか、テラマイシンを含めてどのテトラサイクリン系抗生物質も数千人の子どもの歯を黄緑色に変色させ、骨にテトラサイクリンの沈着物を形成することを確認している。

私はなおも現代医学を信じつづけた。

私は扁桃腺、胸腺、リンパ節の病気には放射線治療が有効だと信じていた。実際、教授たちは「放射線の照射はむろん危険だが、この程度の線量ならまったく無害だ」と言っていた。

私はその言葉を信じた。

しかしその後、「まったく無害」な線量でも、10年から 20年後には甲状腺に腫瘍を発生させるおそれがあることが判明する。

数年後、現代医学がまいた種を刈り取る時期が到来した。

そのとき、かつて放射線で治療した患者たちのことが脳裏に浮かんだ。その中の何人かが甲状腺に腫瘍を患って戻ってくるのではないか。その思いにさいなまれた。

なぜ私に頼るのか。あなたたちをこんな目に遭わせたというのに。

私はもう現代医学を信じない。